働き方改革と、リモートワークと、営業職と、メンタルの課題。それらの関連性を余すところなく説明しよう。
働く時間を減らして、成果を今以上にあげる
働き方改革の仕事の部分を要約すると、
働く時間を減らして、今以上の成果を出してください。
ということです。労働量と結果が比例する時代から考えると、相反することを同時に行う無理難題です。企業側も、働く側もより大きな工夫が必要になるのはあきらかです。
営業職でいうと、テクノロジーをフル活用して自身の実力を最大化することと、案件化、受注までのプロセスを効率化する能力が必要不可欠になります。
そもそも働き方改革とは?
労働効率、働く時間、雇用形態にフォーカスされがちですが、
「働き方改革」とは、多様な働き方を可能にする社会を目指す国策です。
日本の人口はこれから減ります。
で、人口が低下すると労働力不足になり、労働力不足を解消させる為には、働き手を増やし、出生率を上昇させ、労働生産性を向上させる必要があります。
これら全てに効果を出そうという作戦が「働き方改革」です。
営業職に関連する施策レベルのキーワードとしては、リモートワーク、ペーパーレス、副業、残業時間を減らす、有給を消化する。みたいなことが具体的な要項になります。
働き方改革とテクノロジーの関係性
働き方改革とテクノロジーの関係性を考えた時に、
一番最初に浮かぶワードはリモートワークです。
その実現の背景にはパソコン、スマホ、タブレットと、高性能なハードが日常的に使えるようになった事があり、クラウドの普及もリモートワークを実現させた大きな要因です。
これから5Gの登場でますますこの流れは、急速に加速していくのではないかと思います。
それらのインフラに多数のアプリケーションやソフトウェアが加わり、営業活動の後押しをしてくれます。
これらのテクノロジーの恩恵を受けて、どこからでも情報にアクセスできるようになり、スマホひとつで参加者全員が別々の場所からテレビ会議へ参加できるようになり、リモートワークが可能になりました。
特に営業職の場合だと、オフィスで資料を作成して、営業訪問して、カフェで議事録を作成して、電車内でスマホで日報を作成して、帰宅。みたいな形でネット環境があれば、働く環境をどこにでもつくれるようになりました。
またチャットやテレビ会議ツールを使えばクライアントとコミュニケーションはとれますし、マーケティングツールやオンライン商談ツールを使えば、オフィスや自宅から新規の営業活動すらもできるようになります。
このようにテクノロジーと働き方改革はセットですので、使いこなしていくことがこれからの時代をサバイブする必須条件になってきます。
リモートワークで巻き起こる変化
リモートワークは、ダイバーシティ、東京一極集中、満員電車のストレス問題、大小様々な課題を解決できる入り口です。物理的な距離に関係なく仕事ができるようになりますので、まさに働き方のイノベーションです。
無駄な移動時間がなくなり、営業時間を確保できるようになります。ツールを使えば顧客とのやりとりも営業もオンラインで完結できます。ペーパーレス化と連動させて、情報をクラウド上に配置しておくことで、場所に関係なく情報も平等に取得できるようになります。
理論上は「働く時間を減らして、今以上の成果」が出せそうです。
とても可能性の感じる取り組みです。
ただ変化が大きい分、その分のリスク想定も必要です。
自動車を想像するとわかりやすですが、パワーのあるものは、エネルギーをプラスに活かせば格段に便利になりますが、使いこなせずエネルギーがマイナスに転換すると大きな事故につながるリスクもはらんでいます。
リモートワークに隠れたメンタルの課題
例えば、メンタルの問題です。リモートワークで猜疑心や不信感が増長されて、心を病んでしまう人がとても増えてきています。
オフィスに出社して、同じ場所で、一緒に仕事をするスタイルが日本の昔からのワークスタイルでした。実はこの効果は精神衛生上は、とても良かったんです。
仕事において求められる結果がいつも出せるわけではありません。
そういった場合に必要になるのがコミュニケーションです。相談したり、弱音をはいたり、愚痴を言ったり、リアルな空間で顔を突き合わせることでメンタルケアが自然とできていたのです。
営業職というのは、頑張っても結果がすぐに出ないことも多々あります。
心が弱っている時には、チャットや電話、テレビ会議での些細な一言の裏を読んでしまうものです。「この件大丈夫?」と心配した一言も、嫌味やパワーハラスメントとしてとられてしまうようなコミュニケーションミスを誘発しやすいのがリモートワークの現状です。
まだまだ創成期ですので、未熟な要素がまだまだはらんでいます。ブラッシュアップと最適化していく必要があるということですね。メンタルケアも考慮したマネジメントの研究していかなければなりません。
これからのコミュニケーションスキル
またリモートワークでは、対面以外でもコミュニケーションへの慣れも大事になってきます。例えばSNS、チャット、テレビ会議などですね。
チャットひとつをとってもLINEとSlackではコミュニケーションの取り方は全く違いますよね。それぞれマナーも異なりますし、テクノロジーに沿った人との関わり方を考えていく必要があります。
よく人材のスキルセットでコミュ力と良く言われますが、今までこれは、対面におけるコミュニケーションが上手な人を指します。ただ今後はシュチュエーションが異なるコミュニケーションをいくつもこなしていかなければなりません。
コミュニケーションスキルは、今後多様化して、もっと高度になっていきます。新しい技術も次々出現してきます。テクノロジーの発達とともに、人との関わり方がむしろ難しくなる世の中になっていくでしょう。
ジェネレーションギャップもますます出てくることが予想されます。
「働く」のリプレイスが必要
働き方改革を運用する上で大事なことは、制度のバージョンアップ(更新)ではなくリプレイス(交換)だということです。仕様も運用今の規格をベースにつぎはぎで考えるとうまくいきません。
業績が低迷しているわけでもないのに大企業が早期退職者募集していたり、リストラに踏み切っている件は、よくAIやテクノロジーの文脈でくくられていますが、もうひとつの視点として働き方改革のリプレイスの文脈でも回答できる内容だと思ってます。
まだまだフワフワしている働き方改革ですが、ビジネスサイドや営業のような事業を回していく人たちにとってはチャンスの時期でもあります。
不安定な条件は皆同じですので、企業も個人もそれぞれの立場で、働き方改革というツールをより早く使いこなすことができれば仕事上での優位につながります。
働き方改革の運用に、まずは慣れましょう。まずは理解しましょう。そして使いこなしていきましょう。というお話でした。
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