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肩こりは僧帽筋が原因はウソ!?機能解剖学の視点から診る本当の原因はコレ!

こんにちは、日本身体管理学協会の事務局です。

今日も、オンラインで身体をより良くするための指導をしたい!

セミナー講師で健康に関するより良い知識を広めたい、指導したい!

と考えているトレーナーやヨガ、ピラティスのインストラクターさん

または、自分の身の回りの人を健康にしたい方へ

ためになる内容を発信していきたいと思いますので、

ご興味のある方は、是非ご覧いただければと思います。

今日のテーマは、

【肩こりは僧帽筋が原因はウソ!?機能解剖学の視点から診る本当の原因はコレ!】

です。

(問題)機能解剖学的視点から診た本当の肩こりの原因は?
(結論)肩こりの原因となる筋肉は肩甲挙筋である!
(理由)僧帽筋は肩甲骨の後方挙上、肩甲挙筋は肩甲骨の前方挙上

肩こりの本当の原因とその理由をしっかりと理解して、単なる受け売りではなく本当の知識をお客さまへお伝えし、信頼されるトレーナー、インストラクターになりたいと考える方はぜひ最後までお読みください。

肩こりの原因となる筋肉は、僧帽筋上部繊維ではなく、間違えなく肩甲挙筋である!

今日のテーマは、肩こりの原因となる筋肉についてです。

結論から言うと、肩こりの原因筋は間違えなく肩甲挙筋であると言えます。

詳しくは後述しますが、コレは多くの専門家の間でも未だに僧帽筋が痛みを発しているといったことを平気でおっしゃる方がいらっしゃいますが、機能解剖学の視点から診れば明らかです。

もし、あなたがお客さまに同様の説明をされているのであれば、今回の内容をしっかりと理解して、今すぐ訂正していただければと思います。

それではまず、僧帽筋の機能解剖学から診ていきたいと思います。

僧帽筋上部線維の機能解剖学

僧帽筋上部線維の起始と停止は以下のようになります。

**起始:後頭骨上項線、項靭帯 **

停止:鎖骨外方1/3

以上です。

まず後頭骨上項線ですが、こちらは頭蓋骨の後頭骨と言う後ろにある骨の中の上項線と言う場所を指します。

一般的に言われる首と頭の境目といったほうがいいかと思います。

また、項靭帯は頸椎の棘突起間に走る靭帯で上の解剖学の図で言う頸椎の白く表されている部分ですね。

そして、停止部の鎖骨外方1/3の範囲に向かってこの僧帽筋と言うのは付着していることがわかります。

では、次に肩甲挙筋の機能解剖学を診ていきましょう。

肩甲挙筋の機能解剖学

では、次に肩甲挙筋の起始と停止を診ていきましょう。

起始:第1〜第4頸椎の横突起

停止:肩甲骨上角と内側縁

以上となります。

これも図で診ていただければ分かることですが、頸椎から肩甲骨へ付着している筋肉です。

僧帽筋の奥側にある筋肉ですから、どちらかと言うと僧帽筋よりもマイナーなイメージかと思います。

また、筋肉の走行も解剖図を診る限り僧帽筋と同じような場所を通っていることから、もしかすると僧帽筋と同じ働きなのではないかと勘違いしてしまう人がいるかもしれませんが、これは全く違います。

ある意味では、全く逆の働きをしているといっても過言ではないくらいの違いがあるのです。

そして、それが肩こりと深く関係する部分でもあります。

では次に肩こりになりやすい人の特徴を診ていきましょう。

肩こりの人の特徴

次に、肩こりを実際に感じている人の身体の状態を診ていきたいと思います。

恐らく、あなたもイメージする肩こりの方はこのような状態の人ではないでしょうか?

こちらは右の人が左の人よりも首が前に出ているのが特徴的ですね。

また、よく診ていただくと、肩甲骨も前に出て胸の位置が下に下がっている事も診てとれます。

っと言うことは、肩甲骨の外転と胸椎の後弯(円背)も作られていることがここから理解できます。

更に外転した肩甲骨は後弯した胸郭に沿うように若干挙上し、前傾していることがわかります。

つまり、肩こりの人の特徴を簡単に挙げると

・頭部の前方移動
・肩甲骨の外転、前傾
・胸椎の後弯

と言うことがいえますね。

では、実際にこの特徴と僧帽筋、肩甲挙筋の機能解剖を照らし合わせてみましょう。

肩こりの人と僧帽筋と肩甲挙筋と

では、改めて、まずは僧帽筋を診てみましょう。

先程の図とは異なる視点から僧帽筋を診てみたいと思います。

あまり、普段僧帽筋をこのような視点から捉えることはないかと思いますが、実はこれが非常に重要です。

こうやって改めてよく僧帽筋上部を観察すると、筋線維の走行は前から後ろへ走っていることがわかると思います。

改めて、確認すると、僧帽筋の起始停止は鎖骨から後頭骨です。

これを考えても明らかに前から後ろに伸びていることが理解できますね。

っと言うことは、この筋肉が凝り固まるとどうなるか?

それは、

肩甲骨の内転、後傾

を作ることになります。

あれ?ここで肩こりの人の特徴と僧帽筋の特徴が一致しないことがわかります。

肩こりの人は

肩甲骨の外転、前傾

でしたよね?

真逆です。

だから、僧帽筋は肩こりの原因筋ではないのです。

では、肩甲挙筋を次に見てみましょう。

肩甲挙筋もあまりこの視点で捉えることはないかと思います。

ただ、こうやってみると、明らかにこの筋肉は肩甲骨を後方から前方へ引き上げるように収縮しますよね。

明らかに肩甲骨の前傾を誘発します。

外転の動きは作りませんが、肩こり人の特徴である胸椎後弯の際の胸郭に沿うように前方へ前傾しながら肩甲骨が移動しているのは、この肩甲挙筋によるものであり、この肩甲挙筋が収縮して硬くなることで、肩こりを誘発すると考えて良いでしょう。

機能解剖学の視点で捉えれば本質が見抜ける!

いかがでしょうか?

今回は機能解剖学の視点から肩こりを紐解いていきました。

機能解剖学が教科書のように一面的な視点では正しい理解ができないことが多くあります。

ですから、様々な視点(空間的、時間軸的、生理的など)から捉えて、単なる情報の鵜呑みや個人の感覚ではなく、正しい理解をしてお客さまにもウソのない情報をお伝えいただければと思います。

一般社団法人日本身体管理学協会公認 身体管理指導士養成講座

(整形外科系機能解剖、内科系機能解剖、整形外科系疾患学、内科系疾患学、トレーニング理論、栄養学、休養学、テーピングで人の身体をより良くするための知識を総合的・包括的に学べます。)

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