Shintaro Nakayama

A wanderlust from Tokyo

Shintaro Nakayama

A wanderlust from Tokyo

最近の記事

自信

日本にいると、「自分に自信が持てない」という人によく出会う。 そういう人は、自分に力が付いたり、経験を積んだり、あるいはお金や実績が増えてくれば、いつか自信が持てるようになる、と考えていることが多い気がする。 僕は力があるわけでも経験が豊富なわけでもなく、お金も実績もない。 だから、そういうものが備わった時に、人は本当に自信が持てるようになるのか、検証はできない。 でも個人的には、自信を持つというのは、もっと精神論的なことだと思っている。 もう少し具体的に言うと、自信は

    • 残骸

      先日、昔自分が昔担当していた仕事やプロジェクトの現状を知る機会があった。部署は解散になり、打ち切ることになり、精算に向けた話が進んでいる。もちろん簡単な話ではなく、それに伴う色々な痛みの伴う話もあると聞いた。 僕が関わっていたのは随分前のことで、しかも途中でやめてしまった人間なので、それについて意見を述べる立場にないし、責任を感じる資格もないと思っている。 それでも、当時自分なりにほぼ全ての時間とエネルギーを注ぎ込んで、本当に良いものだと信じて取り組んでいたことだったので、

      • ナイジェリア訪問記

        先日、仕事で初めてナイジェリアに行ってきた。 これまで訪れたどの国とも違う雰囲気のある、ワイルドな国でとても印象残ったので、記録に残しておこうと思います。 まず車の荷物の積み方がすごい。これで高速道路を時速100kmで走らないでください。 バイクノーヘル4ケツ 荷物積みすぎてエンストした車😭 高速道路沿いのガソリンスタンドの売店に飲み物を買いに行ったら、酒酒酒🍶 そして、度数…😅 こんなとこで、こんなの売ります?? ここまで読むだけだとあんまり良い印象持たれないかも

        • 昨日、一年前に亡くなった先輩のお友達や昔の同僚が集まって、先輩のことを偲ぶ集まりに参加した。先輩の人柄が思い出されるエピソードばかりでとても素敵な会だった。 高校の同級生の方から、実は高校の頃、アメフトの最後の試合でスタメンをとれなくて、その悔しさが原動力になっていたこと、亡くなる直前に「あの経験は人生の宝物だった」と言っていたという話を聞いた。 僕はいつも先輩のことをlook upしていたから、そんな時代があったことは知らなかったし、そのあとに先輩が成し遂げてきた偉業の

          Live life like you are giving up

          Live life like you are giving up 昨年海外の友人が亡くなった。自殺だった。彼とは、5年前、アルゼンチンとブラジルの国境を旅していた時に出会った。当時の僕は独立したばかりで、肩書きも実績も、仕事も収入もない、本当に「何者でもない」状態だった。彼はそんな僕に声をかけてくれ、友達になってくれた。かわいい2人の子供も、その時一緒に友達になってくれた。 日本から来ましたということ以外に、何も自己紹介できることがない状態でも、僕に興味を持ってくれて、友

          Live life like you are giving up

          Too safe

          Too safe 中南米の治安の悪い地域を訪れた時に、道を歩いている人々の笑顔の明るさに驚いたことがある。何でこんないつ襲われるかも分からない、恐いところに住んでいて、この人達はこんな生き生きした表情ができるんだろう、ととても印象に残った。 その時、この人たちの笑顔がこんなに輝いているのは、この先何があるか分からないから、今生きている一瞬一瞬の人生を最大限生きようとしているからなのかもしれないと思った。 その話を知り合いにしたら、こんな話をシェアしてくれた。 その人の知

          独立して5年

          Life as Caravanを始めて5年が経ちます。 今、5年前独立した時のことを思い出すと、よく独立したなあ・・と思います。 それは、当時の僕が当てにしたり、期待していたことは、ほぼ全て、期待通りにならなかったからです。 当時の自分の考えや見立ては甘かった。 でも、甘かったから、計画ゼロで挑戦できたところもあるなと思います。 そして、挑戦した結果、想像をはるかに超えた、素晴らしい経験をたくさんすることができました。 今は、5年前よりは甘さがなくなった分、当時みたいな無鉄

          We are all the same

          先週、初めて中国に出張した。これまでいろいろな国を訪れたけど、中国はそのどことも似ていない強い個性があって、すごく新鮮な体験だった。 良く知られていることだが、中国の一般のインターネットではgoogle(googlemap, gmail, google driveも含む)やfacebook, instagram, linkedin, X, youtubeなどへのアクセスができない。 僕はそのような規制がある国に行ったことが今までなかったので、それがどういうことかあんまり意

          We are all the same

          100km走り終えて2024

          今年も、何とか宮古島100kmワイドーマラソン走りきることができた。 走っている時に考えたこと、感じたことを書き留めておこうと思う。 -— ①なぜ100kmマラソンに出るのか 100km走ることは、僕にとっては「不安」と「恐怖」の対象だ。何回出ても、やっぱり怖いし、やっぱり不安。 そして、何度走っても、やっぱりめちゃ苦しくて辛くて、慣れることがない。 でも、だからこそ、僕は出続けているんだと思った。 100kmマラソンのスタートラインに立つということは、その不安と恐怖

          100km走り終えて2024

          Life as Caravanをインタビューして頂きました

          JERAの奥田社長とソプラノ歌手の田中彩子さんとの鼎談を、JERAのメディア"Discover JERA"の「ビジネスとアートの共創」で記事にして頂きました。 お二人が僕のLife as Caravanについて掘り下げて聞いてくださるという大変光栄な機会でした!お話の中で自分の中でもハッとさせられることが多く、すごく良い経験になりました。 もし宜しければ是非ご覧ください! Discover JERA ビジネスとアートの共創 第5回 「情熱×創造力」 前半 https:

          Life as Caravanをインタビューして頂きました

          「いのちの初夜」北条民雄

          先日、たまたまハンセン病患者の方の療養施設「全生園」の前を通りかかったことがきっかけで、この本に出会いました。 北条民雄「いのちの初夜」 90年前に書かれた作品ということもあり、書き手も、主人公の目線も、自身が差別されている立場にいるけれど、差別の価値観の中で生きている(それ以外の選択肢がない)ことを強く感じさせられた。 そういう中で生きるのは、本当に悲しくて辛かったと思う。実際に、この本に収められている8つの短編は、どれも、読み進めるのが辛くなるような話ばかりだ。

          「いのちの初夜」北条民雄

          新しい自己ベスト

          2023年も今日で終わり。去年までは毎年、その年がこれまでの人生で一番いい一年だった!と思えるくらい自己ベストを更新して生きてきました。 今年は、もちろん楽しいことも沢山あったけど、自分の身近な大切な存在が亡くなったり悲しいことも沢山あり、今までで一番いい一年だった、とはとても思えない一年でした・・・。 自分にはコントロールできないことで、起きてほしくないことが起きることもある。 生命は有限で人生は一回きり。 僕もだんだん齢を取っている。 全部当たり前のことなんですが、そ

          新しい自己ベスト

          いつからでも、どこからでも

          以前「成功する前に、人生のパートナーを見つけろ」というアドバイスを頂いたことがあります。 お前のことは応援してるし、成功してほしいと願ってるけど、将来仮に成功したとして、成功した後にパートナーが見つかったとしても、相手は成功した後のお前しか知らないよと。成功するまでの紆余曲折やプロセスを知ってくれている相手と、一緒に人生を歩めることってすごく素敵なことじゃないか?と。 今年は僕を子供のころからずっと見守ってくれた祖母や、昔から見守って下さっていた先輩が亡くなったこともあり

          いつからでも、どこからでも

          Enjoy the trip

          先日クラシックのコンサートに行く機会があった。 僕はクラシック音楽に造詣がほとんどないのだけど、その分こういうものに触れたのが、昔スペインに留学していた時以来で、当時のことも思い出しながら、すごく素敵な時間を過ごさせてもらった。 モーツァルトやショパンやバッハなど、何百年経っても残り続け、語り継がれ続けている音楽を聴きながら、ふと、「俺は数年、長くとも10年経ったら陳腐化することに、自分の大部分のエネルギーと時間を割いて生きてるんだなあ」と感じた。当たり前のことなんだけど、

          可能性

          10年くらい前に、友人から、「そこで満足してるのはもったいない」と言われたことがある。当時は何を言っているのか分からなかった。振り返ってみると、その友人は、当時の僕が自分に対して思っていたよりも、僕の可能性を信じてくれていたんだと思う。 あの頃に比べたら、現在の僕は、だいぶ自分の可能性を信じられるようになった! …と思っていたけど、今日、10年前と同じ言葉をかけられる機会があった。 いつのまにか、自分の可能性を自分で勝手に狭めていたかもしれないと、ハッとさせられた。 そ

          生きている間は生きる

          先週インドで、アラビンド病院という、50年近くの間貧しい患者さんに眼科医療を届け続けている病院を訪問した。 少額でも治療費を払える患者さんと、全く払えない患者さん(アラビンドはそういう患者さんにも治療を届ける)で建物が分かれていて、どちらも患者さんで溢れかえっていた。 お金が払える患者さんの集まる建物と、払えない患者さんの集まる建物では、「匂い」が違った。 最初は汗や土の匂いや、体臭かと思ったが、それはどちらの建物にも共通することなので、それだけではない気がした。不快と

          生きている間は生きる