見出し画像

【政治】甘いウソよりも苦い真実に直面する勇気①

 あまり政治のことを書くと敬遠されるのが辛いですが、ひとりごちます。

 最近サッチャーさんに興味があって、大好きな池上さんの本もメルカリで買いました。

 なぜこの人に興味を持ったのか、それは次のことを伝えたいからです。

支持率が低い=悪い政治をしている とは限らない

 よくテレビで、「内閣支持率が暴落しています」などというセリフを聞きます。これはこれで事実なんでしょう。しかし、通常なら多くの方は、

それってうまくいってないってことだよね……

 と思いませんか?

 実は逆のこともあるんです。
 
  国民のためになることをしようとすると、大体痛みが伴います。そして支持率が下がります。そしてウケがいいことをしようとすると、大体は結局借金をして、問題を先送りにする羽目になります。

 本当に大切なことをしようとすると、大体支持率が下がるんです。
 もちろん常に、ではありませんが。

 なので、常に「支持率が下がった=政治がうまくいっていない」というわけではない、ということをお伝えしたいのです。

何もしない人に税金を払っていた英国病

 サッチャーさんは「鉄の女」と呼ばれ、強い精神で長年イギリスを蝕んでいた「英国病」にメスを入れました。ではこの「英国病」とは一体どのようなものだったのでしょうか。

 池上さんの本の一文を引用するとこのようなものです。

 蒸気機関車から電気機関車に切り替わると、それまで乗り込んでいた石炭を釜に放り込む人が不要になります。しかし労働組合の力で、そういう人の職が守られます。すると、運転手の横にただ座っているだけでも給料が保障されました。サッチャー以前のイギリスというのはそういう国だったのです。(少しだけ要約しています)

世界を変えた10人の女性 p.113

 労働者を守る、という一見素晴らしい理念も行き過ぎるとこうなってしまうわけです。それを変えるためにサッチャーさんは数々の改革をしました。

 しかし、当然労働組合からは反発があり、凄まじい争いになったことは容易に想像できます。サッチャーさんに対してひどく不満を持つ人もたくさんいたようです。

 このように大事なことをしようとすると、大体支持率は下がっていくものです。しかしそれをやれるのが政治家だと思っています。

支持率が低い、尹錫悦大統領

 また池上本からですが、

 これを読むと、いかに韓国の大統領が日本との外交について思わしくない対応をされていたのかがわかります。過去に言ったことを一方的に「やっぱりなし」と言ったり、具体的には述べませんが例えるなら、小学生の子どもが家の壁に何らかの理由で傷をつけてしまった事例で、その小学生の首根っこをつかまえて、家の中に閉じ込めて、今すぐお前の持っている金を全部払え、と脅すような対応をしています。

 この例で言えば、普通は親同士、ちゃんと向き合って話し合いをすべきだと思うのですが、どっちが悪かったのか、という以前の一つの国としてのあり方が疑われるような対応を韓国という国はしています。

初めてちゃんとした大統領が就任した

 今回、この尹錫悦(윤석열)大統領になって、私が知る限り初めてちゃんとした大統領が就任してくれた、という印象を持っています。過去の日韓の問題のことも、いわゆる通常の手続きに基づいて、日韓両国の良好な関係に向けて、動き出せたように思えます。

(というか、今までがひどすぎだろ……)

 しかし、この尹錫悦大統領が正しいことをやればやるほど支持率は下がっていきました。何故か、それは国民は面白くないからです。

 そりゃ誰だって「韓国最高!」と言われるのと「韓国も悪かった、しっかり謝ろう」だったらどっちが気持ちいいか? それは前者でしょう。

 今までの大統領はそれしかしなかったわけです。
 ですから、

支持率が低い=政治がうまくいっていない、怠けている

 というのが常にあてはまるわけではない、ということは忘れてはいけません。
 ちゃんとやるべきことをやる、本当にしなければならないことをやろうとすると、反対勢力に遭い、なんだかんだで支持率というのは下がることがあるんです。

 なので、「下がった=悪い」ではないことは知っておいた方がいいです。

 では我が国日本ではどうでしょうか。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?