40歳すぎても惑います

能楽師の安田登さんの本を何冊か、読んだり買ったりしています。

安田さんを知ったきっかけは、たしか
「孔子の言葉が『不惑=40歳にして惑わず』という風に解釈されているが、当時使われていた漢字から考察するに、「40歳すぎても自分に枠はめないようにしようよ」という風に理解できるのではないか」という説を読んだことだと思います。

ご著書では、それを丁寧に解説されていて納得がいきました。
私自身の経験からも、いきいきとしている年配の素敵な方々をみていても、「死ぬまでいろんなことに興味をもち、できる努力をしていくこと」「自分に縛りをかけないこと」が大事だと感じており、共感できました。
それに、40歳をすぎたら『惑いません』と言ってしかつめらしい顔してかたくなになるより、ゆるやかに、いつでも変化できる自分をたのしんでいたほうがいいじゃないですか。

んで、きょうの話。

仕事関係で、某案件に関する各国の事情を調べています。
なんて書くとかっこいいですが、要するに、とあることに関して淡々とネットにあがっている情報をコピーしてはエクセルに落としていくだけなのですが。
その一環で、アイルランドにある、ゴールウェイという州、州都の情報を発見。

「これだったのかあ!!!」

20ん年前、当時よく遊んでいた木屋町の飲み屋で出会ったキュートな外国人3人組。出身はどこ?と訊くと
「ゴールウェイ。ゴールウェイ人」。
そんな国の名前知らないものですから
「え?ノルウェー?」
「ちがうちがう、ゴールウェイ。」

わからんまま、結局友達と彼らをお持ち帰りしちゃったりしましたが
それ以来、地球儀を含め、探してみても見つからんかった。
当時はインターネットが発達していませんでしたしね。
それに、「〇人」と聞くと、どの国のひとというアイデンティティ、という頭になっていました。
だからたぶん、その後ゴールウェイ情報に接したこともあるように思うのですが、「国じゃないからちがうや」と考えていた記憶もうっすらあるようなないような。

それがきょう、アイルランドのゴールウェイ情報を発見して、ぴかーんと
「そうか、彼らは自分たちの土地に誇りをもって『アイルランド人』ではなく、『ゴールウェイ人』という意識でいたのね」
と腑に落ちて
「いやあ、わたしも年を取って域をもうけぬ考えたができるようになってきたかな、はっはっは」
と自己満足したのでした。

もし、わたしの勘違いでほんとに「ゴールウェイ」って国は存在しますよ、ってことだったら、教えてください。

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