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終わらないと思っていた友だちと私と

雑文系note

誰にでも親友と呼べる存在がいるのだろうか?子どもの頃、ずっと憧れていた。なんでも話せる、話さなくてもわかってくれる友達。

同性でも異性でもいいから。悲しい時に一緒に泣いて、お菓子を食べる友達。

マンガとか映画に出てくる、いつでも私の味方をしてくれるあの子。親友の物語は2人が老人になるまで続くのだと思っていた。

誰にでも忘れられない友だちというのはいると思う。私にも1人いる。高校の時初めて「ああ、この人と友達になりたい」と思ったあの子だ。

小中学校で、隠れオタクで男扱いキャラだった。そんな私は小さな中学では偉そうにしていのに、人数の多い高校に入った途端に自分の存在をどこに置けばいいのかわからなくなっていた。

おしゃれになりたかった頃。だけど、それを表に出すことができなかった。髪の毛をセットしてたり、化粧品を使うところを母や姉に見られるのが死ぬほど恥ずかしかったころ。

高校2年で彼女に出会った。

クラスの中で一番背が低くて、口が悪くて、最高に可愛い人だった。

ほんとうに、生まれて初めて「この人と仲良くなりたい」と思った人だった。高校生活の思い出のほぼ全てが彼女と一緒。

学校でも外でもなんか一緒にいる。買い物に行く、マックでずっと話すみたいなのを繰り返す日々。

でも、必然というか。

大人になるにつれて私たちは遠くなってしまった。私がどんどん嫌なやつになり、彼女が経済的に自立していった時期。

恥ずかしいけど、エゴが大きすぎて、自分と違う立場の人にフラットに接することができなかった時期があった。大学生だった自分が高校を出てすぐ働いているユニフォーム姿の友達に、どう話しかけたら失礼じゃないんだろう?とか考えて、上手く話せない頃とかあった。すげー嫌な奴

自分で自分を持て余していたころでもある。けど、まぁそれはただの言い訳で。嫌な奴だった。(今だって、それは残っているけど)そんな頃、距離が遠くなった。

本当に大好きだった友だちだけどお互いに離れてしまった。会ってもつまらなくなった。話がかみ合わない。ずっと一番分かり合える人だと思っていたのに。

その流れは、長い人生の中で見ると必然なんだなと今ではわかるけど。

お互いにとって、というか自分にとってこの友だちとのやり取りが、今は必要ないんだということを認めるのは寂しかった。あんなに楽しかったのになぁ。

まぁ、そのおかげで人と人は一緒にいる時期もあれば、花が落ちるみたいに離れる時期もあるんだなって学んだとこもあるけど。あの時の、あの子にならなんでもっていうの。ずっと終わらないで欲しかった。夢の中のことみたいだ。

今の友だちとも、あんなに近くでずっと一緒にいることはないんだよな。それが悪いわけではないんだけどね。あの頃ほど、時間がお釣りみたいに余ってないしね。

春なので思い出したはなし

おわり

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