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ちょうど良いブスがいい。地下アイドル的魅力を放つ「ブスが恋しちゃダメなのかよ!?」

 「ちょうど良いブス」って言葉、一見皮肉に見えたり聞こえるのだけど、実は美味しいところ総取りのポジションを示すのでは、と思います。

 Amazon prime videoでこんな作品を見つけました。

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https://www.amazon.co.jp/gp/video/detail/B08289SM45/ref=atv_dp_share_cu_r

 東京MX2ドラマで、つい最近からオンエアになっていたドラマだそう。演技力やキャストの見栄えはthe B級なのですが、これがこのタイトルや内容故に、苦しいほどリアルでちょうど良いのです。

 メジャー局かつゴールデンタイムにこの作品が現れないからこそ、まさに美味しい所を抑えいます。あたしはアマプラで見つけたけど、リアルタイムで見ていた人たちにとってはまさに、眠れぬ淡い時間。
 小さな劇団上がり系の棒読みで、しかも主人公はじめほとんどのキャストが、「ちょうど良いブス」なのです。


 このリアリティを褒めている前提で聞いて欲しいのですが…演技力やキャスティングだけでなく、肌荒れやニキビ、皮脂油、化粧の雑さ、こういった部分もリアル、というか本物なのです。お手製だからこそ、肩の力を抜いてだらだら見流せる気がします。本来使うべきところの「ちょうど良いブス」とは違うのだけど、見てればわかると思います。とっても良い。


 大学時代、落ち込んでどうにもならない時に借りた「ストロベリーショートケイクス」という映画があります。全部見るのにもどうにもならず、毎日少しずつ見ていたら10日間延滞してしまって、他に借りてたDVDと合わせて1万円くらい延滞料金を払ったのでよく覚えています。

 この作品も結構リアル。それに、あたし好みの発展途上な雰囲気が好きで、チープで淡くて、なんとなく憧れを抱いてしまうこともありました。もし、自分の身に起こったらこの憧れも見えなくなってしまう。非現実的だから、なんか良いな…と他人行儀で、作品の美学にときめいていたのかも。今はそう思います。


 でも、当の「ブスが恋しちゃダメなのかよ!?」は、現実味マシマシなのです。自分の暮らしのすぐ近くで、こんなことが起こってるよな〜と、より実感してしまうな。

 きっと誰かが言い伝えていかないと、数年後にはこの作品の存在を忘れられてしまうような、地下アイドルを追いかけるような、そんな感じ。未熟で、もろい。


 地下アイドルに多く作曲提供している佐々木喫茶さんという作家が、以前こんなことをツイッターで言っていました(あたしも推してたユニットだったので、強烈にこの言葉を覚えています)。


地下アイドルの曲は歌う人がいなくなったら死にます

 まさに当の作品も、こんな儚さを持っているのも魅力なのかなと、勝手に思いふけってました。手が届く距離、自分の暮らしと近いところにあるのに、少し違う。非現実的リアル感。


 という、最近見つけた興味深い作品でした。B級作品はそう言ったことで結構好きなので、何か良いのがあったら教えてください〜◯



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CHiLi GiRL official lyric movie "LOVE HIT!"
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