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泣くことをおそれずに

泣くことをおそれずに。
泣くことは、
悲しみにあふれた
あなたの心を解き放つ。
ホピ

この言葉の意味するところとはちょっと違うかもしれないけれど
昔、私の犬が死んだのに、まったく泣けなかったことがあります
悲しみを感じているのかどうかも自分ではよく判らず
淡々とごく普通に生活は続いていました

その子は小学生ときに初めてもらった犬が産んだ子で
母犬が子育てをしなかったので、
私が2時間おきにミルクを飲ませ
(夜中も3度は起きてミルクをやって)
一緒に寝て、一緒に遊び
体調が悪ければ学校を休んでそばにいて
私が具合が悪いとそばにいてくれ
そんな風に20年間過ごしてきた犬でした

それなのに…

ペットロスにならないタイプの人間だとは自覚していましたが
ロスどころか、悲しくもならないのかと、
私はずいぶんと冷たい人間だったんだな…と
他人ごとのように自分のことを思っていました

数年たったある日
唐突に理解しました

もう、あの子に会えないんだ
もう、絶対に会えないんだ

圧倒的な喪失感

そして、1人で泣くだけ泣いたあと
ようやく私は
「さようなら」と「ありがとう」を
言うことが出来ました

「泣く」というのは
次へ進むために必要な
とっても大切なことなんだと知った出来事でした

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