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気象関連痛(天気痛)と鍼灸治療

雨が降る前、台風が近づくと頭痛、痛みなど気象の影響を受けて症状が悪化する慢性患者さんは多く、愛知医科大学の住民アンケートでは慢性痛chronic painをもつ人の約25%が天気が悪いとき、崩れるときに痛みが悪化し、約47%が寒冷で痛みが悪化するとされています。

特徴としては頭部、頚部、肩部に痛みが生じる場合が多く疼痛(とうつう)強度は中程度、日常生活活動に障害が生じるレベルとされており、一般的な慢性痛に加え予期できないコントロール不能な天候、天気により症状が左右されるため、天気変化への不安や恐怖感も生じることもあります。

また、天気の崩れは自律神経 交感神経を興奮させ慢性痛を悪化させると考えられております。
内耳が気圧センサーとして働いており、人よりも優れている、敏感に作用している可能性が示唆されています。

鍼灸治療では頚肩部のみならず、乳様突起部や側頭部、頭部へのアプローチが効果的であると実感しております。

漢方薬では五苓散(ゴレイサン)や笭桂朮甘湯(リョウケイジュツカントウ)など余分な水(すい)を利するものが処方されることが多いです。

◇気圧の変化による不調、気象病、気象関連痛、天気痛の予防、改善方法として、
耳の後ろにある骨の突起辺りを温めると良いとされています。
(やけどに気をつけて、ドライヤーの温風や温めたタオルなどを)

◇気圧の低下、天候の変化により頭痛や不調が起こりそうであれば、予防的におこなって頂くと良いでしょう。

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