エクアドルの美しい世界遺産の街クエンカ
エクアドルに4ヶ月くらい住んでいて2ヶ月くらいガラパゴスに住んだのだが、残りの2ヶ月はクエンカという美しい世界遺産の街に住んでいた。なんでここを選んだんだっけ。スペイン語を勉強するのに学校があってちょうどよいサイズの街がいいなと思って直感で選んだ。首都のキトやグアヤキルには知り合いがいたけども、街が大きすぎて、知り合いがいないけれども毎日ワクワクする街に住みたかった。
素敵な学校を見つけて、そこの校長はスウェーデンの人で英語を話せた私を重宝がって学校で少し働くかわりに学校にあった彼が街に来たときに住む部屋に彼がいないとき住まわせてくれた。友達もたくさんできて楽しかった。街でカラフルな布を売ってた先住民のおばちゃん、どうしてるかなー。まだあっかるい色の毛布、使ってるよ!
貴族が住むような豪華なお家に住んでいた骨董品のようなスペイン系のおばあさまの家の頑丈な門に、ぴらっと雑な手書きで「貸部屋 $200」みたいな紙が貼られているのを見て、電話したのがご縁。お手伝いさんが住むような部屋を間借りしたんだけども、面白い体験だったなあ。あのおばあさまはまだ生きてるかなあ。あとすごい素敵なカフェの店長の女の子。毎週末に環境系の映画の映画会とかおしゃべりをやったり飲み会やったり。あと日本に帰ってからも何度も話した大好きな友達ができた。いつも頑張り屋で一生懸命で真面目な彼女の幸せをいつも願っていたけど、あるとき
アメリカ人と結婚してアメリカに引っ越したと教えてくれた。エクアドルの多くの人は海外に行く夢があっても経済的な問題で簡単には行かないんだけど、旅人である私にも刺激されたのか、彼女は海外に行きたかった。今も幸せであることを切に願う!
言葉はスペイン語だったので完全には通じなかったんだけれども、人間として同じような感覚の人たちに会うようになっていて、その人達とは言葉の壁を突破して、友だちになれるんだよなあ。
クエンカの街は最高だった。どこを曲がっても絵葉書になるような光景。街全体が世界遺産で、道も黄金色の石で敷き詰められている。夜歩いても安全で、近くに川や公園があったり、マーケットがあったり…住みやすい街っていうのは共通の最低条件があるってことがわかる。
クエンカにいて大好きだったのが歩くことだったんだけど、1時間半くらいかけて(帰りもそれくらいかかるんだからね!10キロあったのかな)、盆地のような街の外れにある丘に登ってそこからクエンカの街を眺めるのを楽しみにしていた。すごい疲れるんだけど、そこの丘からの眺めに一気に疲れがとれる。Turiっていう街。Turiの丘にある眺めの良いカフェでエンパナーダとコーヒーとかを頼んでゆっくりとクエンカの街にだんだん明かりがついて夕日が沈むのをぼーっと見るのが最高だった。Twilightトワイライトというマジカルな時間。そうだ、ちょうど、間借りしていた部屋からはTuriを眺めることができたんだ。だからあっち側からこっちを見てみたいって思ったんだ。クエンカも高地にあったので結構寒くて、毛布を買う必要があって先住民のおばさまから買ったんだよね。おばさまに見えたけど、若いおかあさんだったのかもな。子どもが小さかったから。
いろんなことを体験して感じたり、考えたりしていた。
とくに書き残さなかったけど、魂の中には表面を削るデザインのように、うっすらとした精巧なスケッチ(傷)で描かれている。絵にもならない意味があるかないかもわからないただのデザイン。
いま、思い返すとき、Turiで感じた心地よい風と、Cuencaの街を美しいと思い、そこでの貴重な出会いのひとつひとつに感謝するほっこりとした温かい気持ちや、日本に帰ってから待ち受ける未知の未来に対しての淡い希望しか覚えていない。
もしエクアドルに行くことがあって少し自由な時間があるのなら、ぜひクエンカに行くことをおすすめします。そしてもっと時間があるのならYanapuma Spanish Schoolでスペイン語勉強してみて。