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コンテンツマーケターは「重要な情報源」としてのポジション獲得を目指す

私が普段から親しくさせていただいている(と勝手に思い込んでいる)、株式会社JADEの代表取締役社長・伊東周晃さん。海外カンファレンスによく足を運ばれており、現地でご一緒する機会が何度もありました。

その伊東さんがMozcon2019のレポートをWeb担当者フォーラムにてお書きになっていたのですが、あまりに学びが多い内容でしたので、ぜひ一読されることをおすすめいたします。特に刮目したのは、本日公開されたレポートの最終回です。

この記事は、コンテンツマーケターにとってはおなじみのカンファレンス「Content Marketing World」でもキーノートスピーカーを務めた、コンテンツマーケターのアンディ・クレストディナ氏のプレゼンを紹介したもの。「1%のコンテンツマーケターだけが実施しているコンテンツマーケティングの5つのTips」を紹介しており、コンテンツマーケティングに関わる全ての方にとって必読の記事です。

ちなみに、クレストディナ氏はウェブデザイン・開発会社「Orbit Media Studios」の共同創業者兼CMOを務めており、私が最も尊敬するコンテンツマーケターの一人。こちらの著書は、もはや「教科書」のレベルです。

詳しくは伊東さんの記事を読んでいただくとして、私が注目したのが「ある領域において、自分たちが『重要なインフォメーションソース(Information source:情報源)』として人々に認識されるように促すこと」というクレストディナ氏の指摘。

コンバージョンに「直接的に」貢献しているコンテンツはサービスページなどであるという現実があるわけですが、では通常の記事コンテンツは意味がないのか? いや、そんなことはないというのがクレストディナ氏の訴えです。

ランチェスター戦略の「弱者の戦略」でも言われていることですが、どんなに小さくてもよいので、ある領域でナンバーワンの知名度を獲得できれば、ある程度ビジネスは成り立ちます。コンテンツマーケティングもこれを目指すわけです。

その意味では、サービスページだけをサイトに置いたところで、ユーザーは信頼してよいのかどうかよく分からない。したがって、その領域において信頼できるサイトやブランドであることを、コンテンツマーケティングによって伝えていく必要があります。

よく語られる「コンテンツの価値」ですが、前述の考えに基づけば、もしかしたら記事コンテンツ単位ではROIを計測することは難しいのかもしれません。よくあるアトリビューションツールでコンテンツのコンバージョンへの貢献度を測ったとしても、それをそのまま真に受けることは、もしかしたら危険かもしれないというのが、私の持論です。

とはいえ、社内からの理解は全く得られないでしょうね。まだ今のところ。結局は社内や上司の理解があってこそ、成功確率が上がるというのがコンテンツマーケティングの「真実」と言えるでしょう。

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このnote記事は、株式会社クマベイスが毎週水曜に発行する無料メールマガジン「週刊クマベイス」で連載中の、「マーケティング & IT 最前線」より転載しました。

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