オンライン飲み会に替わる懇親会とは(前編)
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オンライン飲み会に替わる懇親会とは(前編)

三木進史

10月の緊急事態宣言の解除、そして飲食店への自粛要請終了によって、街に出て宴会を楽しむ人も増えてきました。
ただ、企業や団体での宴会はまだ様子見ムードで、今年の忘年会も無いという会社は多そうです。

診断士界隈も同様で、年末年始の忘年会・賀詞交歓会等を開催すべきかの議論がされていますが、最近は「オンライン懇親会(飲み会)」という声はあまり聞こえなくなっています。
というのも、オンライン飲み会には皆さん独特のやりづらさを感じているようで「オンラインならもう懇親会は無しでいいや」とハッキリ言われることもあります。

とはいえ、診断士にとって懇親会は非常に重要なもので、(懇親会などによって築かれた)人と人との繋がりが仕事にも繋がります。
なんとかして懇親会を行いたいというのもまた本音です。

そこで今回は「オンライン飲み会」に替わる新たな「オンラインの懇親会」について考えていきます。

1.オンライン飲み会のやりづらさ

新たな懇親会の話に入る前に、まずは「オンライン飲み会」のやりづらさ・問題点をまとめてみました。
※ここでは、PCを使ったZoom飲み会を想定しています。

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(1)会話のしづらさ

【一人ずつしか話せない】
Zoomでは複数の人が同時に話すと非常に聞き取りづらくなります。そのため、発言がぶつかるのを警戒し、ツッコミや会話をかぶせることを躊躇するため、リアル飲み会であるような“クロストークによる盛り上がり”ができにくくなります。

【全員が聞いている】
自分が話すとき「全員に聞かれている」と思うと、他愛もないことが話しづらくなり、発言のハードルも上がります。
話している途中に言葉が詰まったり、スベった時の恐怖はリアルの飲み会以上です。

【個別の話がしづらい】
リアル飲み会だと「ねえねえ●●さん…」なんて知人に話しかけることは普通ですが、Zoomではその会話を全員が聞いていると思うとなかなか難しいものです。

【テンションがわかりづらい】
リアル飲み会では、メンバーの飲み具合や雰囲気などから「賑やかなどんちゃん騒ぎ」「しっとりと語りあう会」など全体のテンションが読み取れ、自分もそれに合わせられます。
一方、Zoomだとモニター越しのせいか相手のテンションがわかりづらく、いわゆるグルーヴ感が生まれにくいです。
参加者もチャレンジングな話題で勝負するよりも様子見の冷静なトークをしがちになります。

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(2)表現の制限

【フィジカル表現が使えない】
ジャスチャーやボディランゲージでの表現や、相手に近づいたり人との間に入ったりという、フィジカル表現(造語です)が使えず、ほぼ音声トークのみでコミュニケーションしなければというのは、なかなかやりづらいものがあります。

【声の大きさ・内容に気をつかう】
リアル飲み会では酔っぱらって大きな声を出してた人も、同居人のいる自宅ではさすがに大声を出しづらくなります。
また「もしかして家族に聞かれているかも…」と思うと、ハメを外したことは言いづらくなりますよね(家庭のグチなんかは特に!)。

【飲み食いに気を使う】
表現そのものではないですが、ものを食べたり飲んだりしている顔が映っていることに抵抗を感じる人もいます。
リアル飲み会ならあまり気になることはありませんが、さきイカをクチャクチャしている顔がZoomのモニターに常にアップで出ているのはちょっと恥ずかしいかもですね。

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(3)逃げ場のなさ

【黙ってはいられない】
飲み会では「聞き役」にまわるという楽しみ方もありますが、全員が等しく表示されているオンラインでは、発言をしない人は変に目立ってしまいます。
本人は「何か話さなきゃ!」というプレッシャーを感じますし、周りの人も「あの人黙ってるけど楽しめてないのかな?何か話題を振らなきゃ!」と気になってしまいます。

【地獄のブレイクアウトルーム】
大人数のリアル飲み会では、最初は全体で話していても、会話の流れで自然に少人数のグループトークに移っていきます。
Zoomでも「ブレイクアウトルーム」という機能はありますが、リアル飲み会のように「興味ある話をしているグループに、好きに出入りできる」というものではなく「特定の相手と、一定時間、強制的にトーク」する形ですので、話題が合わなかったりメンバーが微妙だと地獄のような空気が流れることもあります…。

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(4)刺激・話題のなさ

【非日常感が弱い】
外での飲み会には、お店の雰囲気であったり周りに人がいるということから非日常感を感じて気分も上がってきます。対して、オンライン飲み会は自宅からそのまま参加できてしまうため、どうもテンションが上がりづらくなります。

【シチュエーションの共有がない】
外での飲み会では、参加者同士で共有しているシチュエーションがたくさんあります。
料理・お酒、お店、の雰囲気、店員や他のお客さんの様子、お店のある街や地域の特徴などなど、共有シチュエーションがあるとそれをツマミに話題が広げやすいのですが、オンラインではありません。

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【メンバーの情報が読み取りづらい】
一緒に飲んでいるメンバーの服装や持ち物、表情や動きなどについて質問したり、いじったりすることからトークが始まることもリアル飲み会ではよくあります。
これもオンラインでは難しく、モニター越し、しかも顔まわりしか映っていないと相手から読み取れる情報が極端に少なく、話題の材料がまた一つ減ります。


さて、これだけ色々と問題があると、オンライン飲み会離れがおきてしまうのも無理ない気もします。


2.オンライン飲み会は全部ダメなの…?

全てのオンライン飲み会がダメなわけではありません。
「親しい間柄の友人・知人が少人数で行う」オンライン飲み会では、上のようなやりづらさはあまり問題になりません。

親しい間柄なら共通する話題も多いし、どんなテンションで話すかも決まっています。しょうもない話でも盛り上がれるし、やめたい時は気兼ねなく終われます。

一方、診断士の懇親会は『団体や支部会員の交流会・新歓イベント』『セミナー後の懇談会』『研究会後の懇親会』など、親しい人から初めましての人までが入り交じり、大人数で行われるものなので、やりづらさの方が目立ってしまいがちなのです。


3.オンライン飲み会にはメリットもあるはずだが…

オンライン飲み会特有のメリットというものも確かにあります。

・三密を避けられる
・お店など会場を確保する必要がない
・店だ飲むより安い、おごりやワリカンもない
・自分のペースで飲める
・自宅というリラックス空間で参加できる
・ラフな格好でも問題ない(メンバーにもよりますが)
・移動時間がないから参加しやすい、終電の心配もない
・終わってすぐに寝れる
・遠隔地でも参加できる

と、いったところでしょうか。良い部分も沢山あるように見えますね。
ただ、これらはあくまで「参加のしやすさ」という面でのメリットで、懇親会自体の面白さ・盛り上がりに直結する利点ではないようです。


ということで、「診断士の懇親会」としての「オンライン飲み会」の難しさを、ずいぶんなボリュームで書いてきました。
次回は以上を踏まえたうえで、懇親会のそもそもの目的を見直しつつ「新しいオンライン懇親会」の姿を探っていきます。

(『後編(12月予定)』に続く)

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三木進史