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ランブリング、九月

野良猫も夜空を見上げる九月に
どんどかどかどか
県外ナンバーの男や女たちが
立ち働いてる
キャベツを刻んで油を広げる
機関銃と人形と飴菓子が
提灯の揺れる通りに配備される


パレードが見たい
古いリズムに支配されているぼくたち
世界が通り過ぎていく
たわいもないお喋りをしてる間に

どんどかどかどか
人口が増えなくなったこの国に
金色の光のしずくから落ちてくる
そのしずくを浴びたら
ぼくたち、恋人になってもいいね


もう何年も姿を見せなくて
地下の飲み屋で
やあ、と手を挙げて
大きな顔をした月が
政治家のように見える夜
わかりやすい悪役が居なくなった時代の
町の祭りもあっさりしている


秋が深まっていく
大波のように押し寄せるニュース
ススキ売りの爺さんだけは
絵本のなかで居眠りをする熊さんみたいだ
どんどかどかどか
野良猫も夜空を見上げる九月に

」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」

◎ 国立ランブリング「創作ノオト」

いろんなことがあった、この国の九月も終わった。
そして国立の町の祭りも過ぎて、十月がやってきた。
秋が深まり、やがて大学通りも秋色に染まっていくだろう。
国立ランブリング、遅刻しながら、去っていった九月の後ろ
姿を詩にしてみました。 

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