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創造と破壊(詞、短文、フィクション)

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主に詩や短文、フィクションなど書き連ねています
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2020年2月の記事一覧

太陽をなくした星

太陽をなくした 命の根源を照らし続けた太陽を失ってしまった これまでに蓄えられた余熱で 暫くの間はもつのだろうか 言葉にならない多くの生命意識が 思考の中を走り抜ける 行き着く先はなく、ただ 電子化された記憶が駆ける 無意識の存在を認めれば夢の中にも 幾ばくかの答えを見る 生命とはどこから来てどこにゆくのか? 答えはとっくに知っている 明けない夜がないように 生命にも果てはなく 限りなく形を変え紡がれていく たとえ太陽をなくしたと感じても 宇宙の裏側でまた大

メモリー

SFめいたことを考える でもあながち嘘でもないかもしれない 全ては記憶で構成されていて 実際に経験していることなんて何もない 誰かの言葉に傷ついても 知らずに誰かを傷つけていて 全ては記憶装置の中での出来事 何も心配は要らない 心配とは無縁で永遠に生かされる