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アジア人の僕が黒人から感謝された話

ニュースをみていると、今世界中ではBlackLivesMatterという、黒人差別に対する抗議が激化してるようだ。

https://www.google.com/amp/s/en.as.com/en/2020/06/05/other_sports/1591356971_549285.amp.html 

日本で生まれ育った自分としては、この類のことについては疎い。

でも、この問題に関する記事を読んでいたところ、僕がマインドフルネスを学んでいる過程で出会った一人の黒人女性のことを思い出した。

なので、今回はそれについて勝手に書き残しておこうと思う。

アメリカの人種に対する意識の話。


去年の秋、僕はカリフォルニア大学サンディエゴ校センターフォーマインドフルネスが主宰するMBSR講師養成講座を受けるために、ニューヨーク州のBataviaというド田舎にいた。

11日間の講座の参加者は、僕を含めて20人。

うち、アジア人は僕一人、黒人女性が一人、そしてあとは白人のアメリカ人とカナダ人だった。

精神科医や臨床心理士、心理学を学んでいる大学院生、学校の先生などエリートが多くて、僕はいろんな意味で浮いていた。笑

でも、そんなの全く関係なく、講座は順調に進んだ。

そして、講座が終了した最終日、参加者全員でご飯を食べながら交流する時間があった。

それまでにもそういう時間が何度かあったので、僕は参加者のほとんどと話していた。

だけど、黒人の女性とはほとんど交流がなかったので、いい機会だと思って話しかけた。


講座どうだった?なんて簡単な話をしたあと、彼女は僕にこう言った。

「私、あなたに感謝してるのよ。」

僕は思い当たる節が全くなかったので、聞き返した。

すると、彼女はその理由を教えてくれた。

「私、実はここに来ることがすごく恐かったの。なぜって、マインドフルネスとかこういうものは、白人が主導してやってるものだから。私みたいな黒人がこういう場所に参加して学んでいいのか、とても抵抗があったの。」

彼女は続けてこう言った。

「だから、初日はほんとに不安だった。わたしはここにいて大丈夫かなって。でも自己紹介のとき、アジア人のあなたがいると知って、救われたの。日本から学びにきたって聞いてすごく驚いたわ。そして、ここは人種なんて関係なく学ぶ場所なんだって気づけたの。そしたら心がとても軽くなったわ。だからあなたにずっと感謝を伝えたかったのよ。」


これを聞いたときの僕の最初の感想は、そういう視点で見てたんだ!、という驚きだった。

おそらく典型的な日本人の意識だと思うけど、僕は「白人」「黒人」「アジア人」のように人種を強く意識してなかったから。特にマインドフルネスの場では。

それに、講座期間中、彼女は他の白人の参加者とも仲良く話していたし、なんというか、まったく隔たりがあるようには見えなかった。

でも、どんなに表層はそうでなくても、深層には人種への強い意識があるという事実に、彼女と話して初めて触れた気がした。


日本は多民族国家ではないから、今世界中で起こっている「BlackLivesMatter」の抗議にピンと来る人はかなり少ないと思う。

でも、今後移民が増えて、社会がより多様な人たちによって成り立つようになったとき、たぶん僕たちも人種に対する意識が変化するだろうし、同じ問題に直面するんだろうと思う。

それに、西洋社会では日本人を含むアジア人は、ぶっちゃけ差別される側だし。

そういう意味で、今回の抗議は全然他人事ではないし、僕たちも少しでも関心を向けて、人種について考えられたらなぁと思う。


以上が僕がシェアしたかった話です!

これを読んで、何か思ったり、考えたりしてもらえたら嬉しいです。

感想とかいただけるとさらに嬉しいです。


読んでくださってありがとうございました!


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