鈴木真梧
アーティスト。マクロとミクロな視点で、社会と個人のフラクタルな関係を考察する作品を展開しています。またグラフィックデザイナーとしても活動。このnoteでは東京ビエンナーレでの新プロジェクト「スイート・デモクラシー」のことを綴っていきます。magnet-design.net/art
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アリは喜んで角砂糖に群がるという思い込み[国会蟻事堂の構想]
プロローグで自分の馬鹿さ加減を晒してしまったので、このnoteでは気楽に綴っていこうと思います(笑)どうぞ気軽に読んで楽しんでいってください。
さて本日は、前回の[プロジェクトについて]で書いた「国会蟻事堂」の作品についての話です。角砂糖で作られた国会議事堂のようなオブジェに集まるアリたちの姿を、国家や政治と国民や民衆という構図でビジュアル化したい。この作品を構想し始めたとき、そう「アリたちは甘
アリとアートとスイートなデモクラシー[プロジェクトについて]
私が以前、確定申告の書類を作成していたときのことです。小学生になって間もない娘が「お父さん、何をしているの?」と聞いてきました。
どこから話したらいいか少し戸惑いましたが、私は娘に税金のこと、政治のこと、政治家を選ぶための選挙や投票のことなど、なるべく分かり易く簡単に話を始めました。
すると話を聞いていた娘が「ちょっと待って、何で女性のリーダー(首相)はいないの?」と質問してきたのです。
さらに
アリとアートとスイートなデモクラシー[プロローグ]
小学生のころの私は、図画工作が大好きで、理科も好きで、社会科がとても苦手でした。歴史の年号をただ暗記したり、地域の特産物や山や川の名前を覚えたり、当時は授業と自分の生活との繋がりにリアリティーを持てなかったせいかもしれません。でも作品をつくるようになって、アートと社会は切り離せないものだと気付きました。
小さい頃から絵を描いたり、何か造ったりするのが大好きだった私の「あゆみ」は惨憺たるものだった