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あなたの中でふるさと納税する理由はなんですか?

久しぶりに報道で多く見かけるようになったので、ふるさと納税制度について3分でざっくりと説明&個人的意見を書いていきます。

▼ざっくり言うとこんな制度(3分で読める)

2008年にできた制度。2015年に手続きが簡素化され、さらに利用しやすくなりました。ほとんどネットショッピング感覚でできます。以下、説明。

・自己負担2,000円で、今の住所があるまちでなく、実家のあるまち愛着のあるまちに税金を納めることができる制度(限度はあります)。
・「ふるさと納税した金額-自己負担2,000円」の金額が、今年なり来年に今の住所があるまちから課される税金から値引かれるため、実質払う税金はあまり変わらない。
・ふるさと納税する金額と使いみちはメニューから指定できる。
・多くの場合、ふるさと納税したまちから返礼品を貰え、メニューから自分で選べる。
・返礼品は2,000円を超える価値のものが多く、住民にとってはお得。
・税収が多い都市部から地方への税収移行を促し、地方創生するための制度。

例えば高知県四万十町の例。
12,000円のふるさと納税で「四万十うなぎ」×2本。おお!食べたい!

▼自治体間ではwinwinの制度ではない

繰り返しになりますが、東京などへの都市部へ人口が流出し、地方の税収が少なくなっているためこの制度ができました。

ふるさと納税をすると、住所があるまちから実家のあるまちなどへ税金が移ることになります。そういうことになると・・・

ふるさと納税を受けた自治体

やっほーい!収入が増えた!!故郷のことを思ってくれてありがとう!
あそこの学校の校庭、ちょうど直したかったんです。

ふるさと納税で税金が流出した自治体

もらえるはずの税金が・・・( ;∀;)
住民サービスはうちが全部やってるのに。

という結果になります。

▼返礼品のゴージャス化競争が勃発!

というわけで、ふるさと納税してほしい自治体がどんどん豪華な返礼品を用意し、獲得に乗り出すことで税金の取り合いという様相を呈してきました。

もっともふるさと納税で有名なのは、大阪の泉佐野市でしょう。返礼品に高額な商品券的なものを用意するなどし、2018年度には約497億円を集めました。昨日、裁判も終わりましたね。

これに対してお国も黙っていませんでした。2017年から2018年にかけて、返礼品はふるさと納税額の3割以下、返礼品は地場産に限るなどの制限を課して、この競争に一定の歯止めをかけました。

▼払った分の税金は、行政サービスを消費して少しでも取り返すマインドは必要

少し話題がそれます。

公務員になってわかったのですが、みなさん!
税金を払っている分、役所が提供しているサービスはどんどん利用していったほうがいいです。

・ジムでなく体育館ではダメか
・アマゾンでなく図書館ではダメか
・歯や目の検査
・がん検診や健康診断
・子育てを少し手伝ってほしいからボランティアさんに来てほしい
・ガイド付き子どもと一緒に行ける自然観察 などなど

自治体間で差はありますが、対象年齢などをクリアすれば無料または格安で利用できるものばかりです。毎月家に届く広報やHPを見てぜひチェックしてみてください。

▼とは言いつつも、ふるさと納税は本旨を理解してほしい

noteの記事でも「ふるさと納税は経済的にお得だからみんなやったほうがいい」と金融関係の方が書いていらっしゃることがあります。

私はふるさと納税するなとは決して言いませんし、微塵も悪いことだと思っておりません。むしろ、裕福なまちからそうでないまちにお金を配分できる点では良いことだと思います。

何より制度として存在するのですから、動機が何であれ利用されて当然です。税金が流出した自治体はがんばって魅力あるまちづくりに励み、ふるさと納税してもらえるよう磨きをかければいいのです(言うは易し💦)。

でも、できれば、できれば、できれば・・・
ふるさと納税をする前に、「思い入れのあるまちを応援するため」というコンセプトを理解し、その人の中で「意義」があってほしい。ただそう願うだけです。

以下、総務省から出典

第一に、納税者が寄附先を選択する制度であり、選択するからこそ、その使われ方を考えるきっかけとなる制度であること。
それは、税に対する意識が高まり、納税の大切さを自分ごととしてとらえる貴重な機会になります。

第二に、生まれ故郷はもちろん、お世話になった地域に、これから応援したい地域へも力になれる制度であること。
それは、人を育て、自然を守る、地方の環境を育む支援になります。

第三に、自治体が国民に取組をアピールすることでふるさと納税を呼びかけ、自治体間の競争が進むこと。
それは、選んでもらうに相応しい、地域のあり方をあらためて考えるきっかけへとつながります。

私のようにコロナ給付金を活用してふるさと納税をお考えの方もいらっしゃると思います。そういった方の何かの参考になればと思い書かせていただきました。

※あくまで私ひとりの意見であり、何事も強制する意図は一切ありません。