2023年第73回安田記念直前展望
蒼山サグ(以下、蒼):安田記念の展望も少しやっておけたらなと思うんですが、ゆたさんからお願いします。
くらみゆた(以下、ゆ):はい、お願いします。まず気になるのが馬場状態というところで、今朝、土曜朝の段階ではいくつかツイッターとかでも話題になっていましたけれども、クッション値が5.4と、かなり柔らかい状態でスタートしたという馬場でした。ただ午後から晴れ間も出ていましたし、風もそれなりにありましたので、これから乾いていくということになると、明日の安田記念、少なくとも稍重、もしかしたら良まで回復するのかなという形になりますので、そう考えると、あんまり今日1日で馬場が荒れたという印象もありませんでしたので、馬場がボロボロというような状態にはならない。もしかしたら内から馬場から乾いていて逆に硬い馬場、内が有利になる状態というのも考えられるのかなと思いますので、そこはちょっと明日のレースを見ながら、上げ下げは考えなきゃいけないかなというふうに思っております。
展開としては、今回はメイケイエールが出てくるレースなので、そこの枠順というのは一つ注目だったとは思うんですけれども、今回2枠というところで、これはもう揉まれる競馬は全くしたくないでしょうし、周りの騎手もちょっと「近寄るなよ」という感じになってくると思いますので、よほど出遅れない限りは逃げる展開になるのかなと思います。そうすると、今回内枠にだいぶ先行馬が固まってますので、ソダシをおそらく2番手に取ってくるのかなと思います。今回個人的にも気にしているジャックドールがどういう競馬になるかというところで、当然前に行きたいところではあるんですけれども、やっぱり2000mを使ってきた馬というところがありますので、ソダシの前に行くというのはちょっと厳しいのかなというところもありますし、別にソダシも溜める馬ではありませんので、その後ろにつけていくのかなと思います。おそらくジャックドールとしては、ゆったり入って、速めのペースを刻んで、場合によっては早めに上がっていきたいぐらいのことを考えている。のびのび走らせたいと思われますので、それができるかというところが注目になってくるのかなと思います。
その点で考えると、毎週言っているような気がするんですけれども、今回も気になるのが坂井瑠星騎手、ドルチェモアですね。この馬も逃げ馬、先行馬ですので、これがジャックドール、ソダシの外、真ん中の枠という形、おそらく積極的な競馬をしてくるだろうと思いますので、外からジャックドールをブロックするような、パッキングするような競馬をできるかどうかというところが、一つジャックドール、武豊がスムーズに最初の2ハロンを走れるかというところのポイントになってくると思います。ちょっと馬の状態とかもありますのでどうなるかわからないんですけれども、ジャックドール、それからドルチェモア、ソダシのところの並びというのは気にしてみていきたいなと思ってます。あとはウインカーネリアンも外から上がってくると思うんですけれども、ここはおそらくハナまでは行かないのかなという気がしますので、ここもちょっと先ほどのドルチェモアとの兼ね合いが気になるところではありますが、外枠ですので、あまり積極的にポジション、(他の馬の位置取りを)ロックしにいくようなことにはならないのかなという気がしています。
中団以降となりますと、ソングラインの18番枠というところで、これ内がウインカーネリアン、カフェファラオ、マウンテンオリオンというところで、前に行ってくれる馬達だと思いますので、割とスムーズに中段につけられるのかなと思っています。おそらく戸崎騎手は馬場が良いところを走りたいと思いますので、スッと外から中段につけていくと。となると注目はやっぱりシュネルマイスターがどうなるかというところなんですけれども、大体シュネルマイスター、ソングラインと同じレースに出ると、大体ソングラインのお尻を見ている競馬になりますので、おそらく今回もソングラインのお尻を眺めながら追走していくという競馬になってくる。そうなると直線最後、逃げ粘る先行勢をおそらくソングラインが先に仕掛けていって追いかけるシュネルマイスター。 さあ追いつけるかどうかというような競馬になってくるのかなと思います。で、レース、最後先行勢と差し馬の後先どうなるかというところで言うと、やっぱりジャックドールがまずどれくらいのペースでスタート入れるか、前半ゆったりめで入って道中11秒台、前半くらいのペースを組めるかどうかというところになってくるかと。シュネルマイスター、ソングラインは割と中盤緩んだ競馬の方が脚が溜まるというか、斬れる印象がありますので、全体的なラップが締まってくると先行馬が有利になってくるのかなと思います。あとは先ほどの馬場状態ですね。ここがどうなってくるかというところがポイントになってくるのかなと。
ジャックドールに関して補足すると、お父さんのモーリス、安田記念に勝ったときはもう3ハロン目からずっと11秒台、中盤から厳しい競馬で、ロゴタイプに負けているときは真ん中に12秒台が入っているという競馬なので、その流れからもどっちに(ラップが)転ぶのかなというところがポイントになってくるかと思いますし、ドルチェモア、坂井瑠星がどういう競馬をしてくるか、スムーズに武豊が競馬ができるかというところが全体のポイントになってくるのかなと思います。以上になります。
蒼:はい、ありがとうございました。では続きまして、こひさんの方から見解などお伺いできればと思います。お願いします。
こひ(以下、こ):まず先ほどお話ありました、馬場状態がすごく大事なレースになるかと。ただ一点ちょっと明日の出馬表を見てて悩ましいなと思うのが、直前にある芝のレースは少頭数ばっかりなんですよね、明日。芝のレースが少頭数ばっかりで、フルゲートが揃うのが実は朝の第3レースしかないというところで、馬場読みをやるのもちょっと難しいかなというのが一つ気になっているところですね。
あとはレースとしましては、ちゃんとした先行馬が内側に揃っていますので、パッキングですとかの動きがなければある程度流れていく、そういったレースにはほぼ確実になるんだろうなと。また、そういったレースになってくると、ある程度力勝負ですね。絶対的な能力のところで決着をするというところのイメージが湧くレースかなと思います。ヴィクトリアマイルでもありましたが、東京マイルはリピーター率が高いので、そういった地力勝負になったときには、ある程度この舞台での実績がある馬を拾っていきたいなと思うと、意外に実績がある馬でも人気がない馬もいるなあというのが、このレースを見ていて思うところですね。それと個人的にはソングラインが(実績より)相当人気がないんじゃないかと思ってます。枠もあって結構嫌われてると。
蒼:ヴィクトリアマイルから続けて勝つのが多分難しいというところがあってですかね。
こ:そうですね。あとは内枠に先行馬が結構揃って流れるとなったときに、内から差せる馬っていうパターンがあなたとしてはあるんじゃないかと。そういった観点で見てますと、3歳でNHKマイルカップを勝ってるシャンパンカラーですね。この馬はNHKマイルを勝つ前から東京で非常に高いパフォーマンスを出していたのと、斤量差もありますし。また去年のNHKマイルカップ以降、迷路にハマっているダノンスコーピオンですとかマテンロウオリオンですとかが、そういったところでインから突っ込んでこれそうな舞台設定になり得る枠を拾えたなというふうに思っておりまして、このへんは全く人気がないので、ちょっと拾ってみても面白いかなという思いです。また、そういった東京実績がもともとありながら、去年の安田記念で後ろから乗り過ぎてやらかしてしまったイルーシヴパンサーですとか、ソウルラッシュあたりも、思ったほど人気してないというようなところ。こういったところから一頭二頭入ってくると、ああなるほどと思わせながらそれなりに馬券的な恩恵が見込めるようなレースになるのかなと思っておりまして、馬場状態ですとか見ながら、このあたりをどうピックして馬券を組み立てようかなというようなところを考えております。