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第1の習慣は「利他」につながる

「喜んでもらえると思ってやってあげたのに、ありがとうのひと言もないなんて」

こんな不満は、人間関係「あるある」のひとつではないでしょうか。

『7つの習慣』は第1から第3の習慣をまとめて「私的成功」と呼んでいます。

「私的成功」という言葉がまたクセモノで、「自分だけを最優先して、自分だけよければいいし、自分だけが成功できればいい」のかというと、それは違うんですよね。

「私的成功」について考えていて、参考になったのは『「利他」とは何か』でした。東京工業大学のリベラルアーツ研究教育院に所属されている方々が、それぞれの研究分野から「利他」について語った本です。

著者のおひとりである伊藤亜紗さんは、こう語っておられます。

利他の大原則は、「自分の行為の結果はコントロールできない」ということなのではないかと思います。

これぞまさしく、第1の習慣「主体的である」!

『7つの習慣』という、1989年にアメリカで出版された本と、古く仏教の概念として伝わってきた「利他」のこころが、同じことをいっているとは、おもしろいですね。

最初に書いた不満の言葉「喜んでもらえると思ってやってあげたのに、ありがとうのひと言もないなんて」には、主体性も利他のこころもないのです。

感謝という見返りを、期待しているから。

とはいえ、人になにかしてもらって「なんの感謝もない」人はたしかにいるもので、そういう人は「テイカー」の可能性があります。

「テイカー」とは、「真っ先に自分の利益を優先させる人」のことで、自分にとって得か損かで態度を変え、特に「ギバー」から価値を奪い続けるタイプの人です。

1ミリの下心なく、真の主体性を身につけると、利他に近づけるのかもしれませんね。

第1の習慣って、奥が深い。


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