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日本酒津々浦々

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五凛  〜凛とした、上質な時間を〜

五凛  〜凛とした、上質な時間を〜

天狗舞でおなじみ、車多酒造が送り出す、「五凛」

山田錦を60%精米した純米生酒をいただきます。

まず一口、このキレの良さ、米の旨みがとても上品。
キリッと身が引き締まります。

「凛とする時間が、心を自由にする」と、ラベルに示す言葉もわかる気がします。

綺麗に焼き上げた焼き魚との相性がすごくいい。

全く飲み飽きしませんね。いつまでも飲んでいられる。

米は山田錦。これを60%精米。
やっぱ

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宗玄 〜伝統の雄町で醸す〜

宗玄 〜伝統の雄町で醸す〜

2021年日本酒回顧。
今年飲んだ日本酒を少しずつ振り返ります。

今回は宗玄・純米雄町無濾過生原酒。

能登半島の先端。珠洲市恋路海岸の近くにある宗玄酒造。
こちらのお米違いで数種作られる中の1本です。

石川県内で雄町を使う蔵はほとんどないので、珍しいですね。

精米歩合は70%

一口飲むと、とても重厚感のある味。
これぞ雄町という感じです。
42度前後の燗酒でも美味いです。
米の旨みが、五

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手取川&吉田蔵 ~作り手の想いと味わい~

手取川&吉田蔵 ~作り手の想いと味わい~

富山県高岡市のある酒屋さんが主催する月に一度の日本酒セミナー
今回は、石川県白山市の吉田酒造店の7代目・吉田泰之社長(蔵元杜氏)をお迎えしての開催でした。
吉田酒造店は今年が創業150年。蔵の看板銘柄「手取川」と、約20年前に立ち上げた銘柄「吉田蔵」
私が日本酒を好きになった原点は手取川でした。それ以来、今でも大好きな酒の一つです。
今回、吉田酒造店の10種類を飲み比べ。

その中でも、吉田蔵銘柄

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能登・酒蔵めぐり(その2)〜数馬酒造

能登・酒蔵めぐり(その2)〜数馬酒造

能登酒蔵めぐり、2軒目。
1軒目の鶴野酒造さんから、国道249号線に戻り、珠洲方面へ車を走らせること15分ほど。

途中から県道に入って、宇出津漁港を目指します。
漁港のすぐ近くに、数馬酒造さんがあります。

こちらは「竹葉」というお酒を醸す酒蔵さん。
ですが、残念ながらお休みでした~😭

10年前に現在の社長さんが先代から蔵を継ぎました。確か20代前半でしたよね。
当時は業界最年少蔵元と言われ

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能登・酒蔵めぐり(その1)〜鶴野酒造店〜

能登・酒蔵めぐり(その1)〜鶴野酒造店〜

2020年9月、お彼岸の連休。
秋晴れの気持ちの良い天気の中、能登方面の酒蔵を巡ってまいりました。

石川県能登地方といえば、日本の四大杜氏の一つと言われる能登杜氏発祥の地。
その中でも、能登町の蔵を一気に巡ってみました。

能登町には3つの酒蔵があり、ここ数年は町をあげて蔵めぐりを行っていましたが、今年はコロナの影響で中止。
9月13日にオンラインで蔵めぐりを行い、Zoomでも各蔵とお話ししまし

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富山で注目の日本酒「林」を飲む

富山で注目の日本酒「林」を飲む

今夜は富山県朝日町・林酒造場の「林 純米吟醸 五百万石 火入れ」
黒部峡というお酒が基本ですが、この「林」という銘柄は、五百万石・山田錦・雄山錦・美山錦と米ごとに作られる純米吟醸酒。
まず生酒で一部販売し、それからしばし熟成。その上で、杜氏が納得したものでないと火入れで売らないとか。今のところ五百万石しか見てないので、きっと他のは出ないんだろうな。

さて、じっくり味わってみましょう。

米の旨み

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初しぼりを2か月寝かせてみると・・・

初しぼりを2か月寝かせてみると・・・

石川県内で吟醸造りの新酒を一斉発売する、初しぼり。金沢駅の金沢百番街にある地酒蔵で1本買ってきました。結構残っていて、どれにしようか迷いましたが、県外で入手するのが困難な、津幡町久世酒造店の長生舞に。

生酒らしいピチピチ感とキレがいいですね。ちょっと暑くなってきた時期にもいい具合です。

この初しぼり。毎年3月半ばに発売され、ゴールデンウイーク過ぎには売り切れるのですが、まだ結構な数残っていまし

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中村屋・純米吟醸〜これぞ金沢らしさ〜

中村屋・純米吟醸〜これぞ金沢らしさ〜

ちょっとスッキリした酒が飲みたかった今日この頃。
久しぶりに金沢の地酒、中村屋・純米吟醸しぼりたて生原酒。

香りがいいですね。バナナのような果実香といいますか。金沢酵母の力かな?
米の旨みもよく出ています。
キレがよくスッキリした後味。でも心地よい余韻が残ります。

以前、火入れの方を飲んだ時に比べて、いい具合の苦味がありますね。生原酒らしい飲みごたえがあって好きです。

中村酒造・日榮といえば

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もっと日本酒を広げたい

もっと日本酒を広げたい

TOYAMA sake日和 弐 新酒。

昨年の夏、富山県高岡市の5店の店主が合同で企画した日本酒イベントの第2回が、2月9日(日)に開催されました。

地元の北日本新聞ではこんな感じで紹介されています。→ https://webun.jp/item/7636621

夏は参加者側にいましたが、今回はボランティアとして運営側で参加しました。高岡駅前のウイング・ウイング高岡の交流ホールに、来場は約4

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普通酒、侮りがたし。

普通酒、侮りがたし。

日本酒。本醸造や純米吟醸と言われる特定名称酒と、それ以外に分けることができます。このそれ以外に当たるものを「普通酒」と言います。一般的に、居酒屋のお品書きに、「日本酒」とだけ書いてあるものは普通酒の場合が多いです。

特定名称酒を名乗るには基準がありますが、普通酒の場合はそれがありません。仕込みに使う米の等級が低いだけで、それ以外は特定名称酒並みの作り方をしていても、普通酒です。お値段も安くなりま

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竹葉 活性にごり酒〜奥能登の新鋭、ここにあり〜

竹葉 活性にごり酒〜奥能登の新鋭、ここにあり〜

石川県能登町、数間酒造さんの日本酒「竹葉」。今季の新酒「活性にごり酒」を。富山市や高岡市で地酒を多く置いている酒屋さんも入荷してすぐに売り切れという状況。それが家の近所のやまやで売っててびっくり。発売当初の12月にはなかったのに、年明けて入荷かな?もう蔵にも在庫がないそうで、運がよかったです。

さて、開封。プシュッといい音を立てます。ドキドキしますね。噴いたりしないかとw

一杯グラスに注ぐと、

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日本酒津々浦々 〜米宋・尾張西部の銘酒〜

日本酒津々浦々 〜米宋・尾張西部の銘酒〜

2020年1本目の日本酒は、愛知県愛西市・青木酒造の「米宋(こめそう)純米初搾り生酒」

日本酒、特に本醸造や純米酒は11月頃から作り始めるので、年末年始はどこの蔵もしぼりたて生酒の発売ラッシュです。品評会に出てくるような吟醸酒系は、もっと寒くなってから仕込むので、2月や3月頃が新酒ラッシュですね。

というわけで、お正月休みは新酒とおせち料理で過ごすのが日本酒好きの定番。

この米宋。

生酒ら

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