負け犬しもでさんの奇跡・9
しもでさん、初めてマージャンのプロに出会う
前回に引き続き、名古屋の今池にあったマージャン店、ヤングモンブランでのお話。
とある、マージャン101という競技会の開催日の事です。
この日は、競技マージャンのプロが来店するとの事。
当時の主な情報源といえば、
「別冊近代麻雀」
「近代麻雀オリジナル」
などといった、マージャン劇画誌。
最高位戦の記事が1~2ページあるくらいでした。
その頃はまだ、マージャンの専門誌を見た事はありません。
「へぇ、マージャンのプロってどんな人なんだろう?」
マージャンプロを生で見るのは、この日が初めて。
「ワクワク半分、怖さ半分」
という気持ちでした。
店に入ると、そのプロは既に競技会で打っていました。
麻雀の内容については、当時の私レベルでは、ほとんどわかりませんでした。
しかし、左腕から放たれる、その美しい摸打フォームは、今でも強く印象に残っています。
そのプロが、ある局面で難しい選択に迫られました。
当時の私には、
「どっちがいいかわかんないや」
っていう感じでした。
ゲームが終わった時に、後ろで見ていた私に対して、そのプロが、
「どっち切ったらわからん時は、安全なメンツを残す方がええんやで」
と、優しい表情で話しかけてくれました。
そのプロにとっては、何気ない一言かもしれません。
しかし私にとっては、プロから初めて貰ったアドバイス。
今でもはっきり覚えています。
ちなみにそのプロの正体は、101競技連盟で長年活躍された、僧根幸男さんです。
101競技連盟主催のタイトルでもある第4期・八翔位、第8期・名翔位を獲得しています。
麻将連合の大会にも、何度か参加してくれました。
関西にお住まいなのですが、お元気だといいですね~。
その後、選手の立場になった時
競技選手として活動を始めてから、20年以上になります。
心がけている事のうちの1つに、
「卓上くらいはカッコ良く」
というのがあります。
見た目がイケメンとはかけ離れているので(笑)、
「せめて、マージャンを打っている姿勢やフォームはカッコ良くありたい」
と思っています。
同卓した人、観戦してくれた人が見習いたくなる所作で打つ事も、選手として大事だと思うのです。
所作について意識している事については、また後日。
あとは、愛好家の方に対する接し方ですね。
オールカマー形式の大会の対局会場では、開会式の前までになるべく多くの人とあいさつ、時間に余裕があれば軽い会話などをするようにしています。
とはいえ、新人だった頃を思い起こせば、そんな余裕も無く、マージャンで結果を残したいという思いばかりでしたね。
でも、マージャンの結果を残すだけなら、団体に所属しなくてもいいんです。団体に所属する意味に気づいたのは、デビューしてから少し経ってからでしたけどね。
あと最近は、SNSを通じての交流が増えました。特にTwitterは便利なツールですよね。
ただし、使い方を間違った時のリスクが大変です。私も気をつけないと。
また話が脱線しそうなので、そろそろまとめましょうかね。
入門書の選択や、最初に行ったマージャン店もそうなのですが、最初に接したプロの印象というのもまた、マージャン人生に影響する事もあるのです。
もしも、初めて会ったプロの態度が悪かったら、その人は今後マージャンをやってくれなくなる可能性もありますからね。
そういう意味でも、初めて会ったプロが僧根さんで良かったなぁ、と思うのです。私もそういう存在になれるといいな~。
ではまた~。
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