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マッチングアプリで出会った人と結婚したアラサー女の婚活話 #9

31 歳春 メッセージで感じが良いのと実際会うと違う問題にぶち当たる

プロフィールを書き変えてから、マッチング相手の質が変わった。
数週間1日1,2通のやりとりを続けてから、実際に会おうと誘ってくれた人と会うことにした。
そして、メッセージでは感じがよかったのに実際に会うと違う問題にぶち当たることになる。

32歳 会社員の人

隣県にお住いの会社員の人とおやつ時にカフェで会うことにした。
メッセージのやりとりも丁寧な人だったが、実際に会うとメッセージで受ける印象以上に丁寧だった。
お出迎えしっかり、敬語しっかり、お辞儀は90度きっかり。
ナチュラルな雰囲気のカフェでそこまできっかりした態度をとられてしまうと少し目立ってしまうような気がして居心地が悪い。
まあお話ししている内に打ち解けられるかもしれないし……、と思いながらとりあえず注文を済ませてお相手に向き合うことにした。
そしてお茶を飲みながら小一時間程、私の方からお相手の仕事や趣味の話をたくさん質問して終わった。
そう、つまり、お相手から話題が提供されることが全くなかった。
お茶を飲み終わって帰り際、LINEを聞かれたので交換して帰宅した。
それから数日LINE は続いたけれど、こちらから話題を提供しつづけなければ継続しないような感じのやりとりだったので、しんどくなって話題の提供をやめた。
自然と関係性は消滅した。

31歳 研究員の人

ヤバイ奴がきた。
お相手が車に乗っている段階でそういう直感があった。
その日はカフェでランチをしようと約束していた。
予約しているカフェには全員揃ってから入らないといけないため、カフェの軒下から駐車場を眺めつつ待っていた。
待ち合わせ時間から5分程過ぎてから、その辺りでは見かけないような珍しい車が入ってきた。
空きがたくさんある駐車場をゴーカートのように周回している。
今から待ち合わせるお相手、あの車の人じゃなければいいなー…と思いながら眺めていたけれど悪い予感程当たるもので。
普段人の服装なんて特に見ないし覚えてもいないのだけれど、その人の服装はよく覚えている。
黒のシャツに、ベロア調の黒のジャケット、茶褐色の模様とダメージの入った黒いジーンズに先のとんがった靴。
大ぶりのシルバーペンダントを付けて、ショルダーバッグには大きな白いファーのキーホルダーがついていた。
一瞬目が合ったが逸らされて、周りをわざとらしくキョロキョロしている。
これは、気が付いたけれど私から声をかけなければいけないやつなんだろうな~と思った。
もう帰りたかったけど、人を外見で判断するのはよくないと思い直して声をかけることにした。
「こんに……」
「あっ…こんにちは!!!!アプリの人ですか!?!??」
声をかけた瞬間、私の挨拶を遮ってとても大きい声であいさつが返された。
その時に、お相手の歯がとても黄色くて、歯肉との間がどす黒くなっていたことにも追加で気が付いた。

とりあえず一緒にカフェに入った。
お互いに自己紹介をするけれど、お相手が大声でオウム返しをするような人であったので、私の個人情報が店内に響く響く響き渡る。
漸く頼んでいたご飯が届くと「僕大盛りじゃないと足りないんですよね~~~!!!!」と言いながら食べ始めた。
すると1口につき2,3 回は口から出て食べこぼししている。
大盛りを頼んでいるけれど、実際この人の口に入っているのは普通盛り以下の量なのではないかと言うほどの食べこぼし。
そりゃー大盛りじゃないと足りないでしょーよ……と思いながら私も食べることにした。一切の食欲が失われていたけれど。
そして私はズボンの茶褐色の模様が実は、模様ではなくて食べこぼしのシミであることに気が付いた。

話題は色々と出してくれるのでありがたかった。
お話は続けつつ必死でランチを食べすすめ、なるべく早く退店した。
最後に「この後どうします~?」と聞かれたので、「予定があるので!!」と言って足早に帰ってきた。
帰宅後、アプリで御礼のメッセージと共に2回目も誘っていただいたけれど、お断りした。

メッセージでは普通の人だと思ったんだけどなあ……実際に会ってみないと分からないものだなあ。と思った。
この頃からもう何週間もメッセージをやり取りするのではなくて、なるべく早く会う方向に切り替えることにした。

33歳 公務員の人

この人が多分人生最初で最後の失恋相手なんじゃないかしら。とも思う。
今までもお断りされたことは勿論あったけれど、わけもわからない内にフラれてばかりだったので。

もう1か月くらいアプリでメッセージをやりとりしている人だった。
実際に会ってみないとメッセージでは何も分からないと学んだので、こちらから会ってみませんかとお願いをして会うことにした。
最初に会うカフェも私が選んだ。
ときめくなんてことはなかったし、何を話したかも忘れてしまったけれど、リラックスして話ができた。
LINE も交換できたので、1日1通毎日当たり障りのない内容の長文のLINE をお互いやりとりをしていた。
LINE は苦手なので正直負担だったが頑張っていた。
定期的に県外にでかけているようなので、きっと他にもやりとりしている人がいるんだろうな……という印象だった。

2度目のデートはバレンタインも近かったのでチョコレートを渡した。
お相手も喜んでくれたように見えた。
その日もお互いの趣味のことや出身地のことなど、当たり障りのない会話に終始していた。
お相手は音楽や文化的なことが好きなようだが、自分は特に好きではないので(嫌いでもないけれど)少し趣味は違うなと思った。

3度目のデートは平日に夕食を食べに行った。
デートはお相手から誘ってくれた。
誘ってくれたのは嬉しかったが、「お店どこかいいところ知っていますか?」と聞かれたので少し残念だったのは覚えている。
元々お店を探したりするのが得意ではなかったりするし、1度目も2度目も私がお店を探していたので、正直なところお店探し引き受けてくれればいいのにな~とか、不満もあったが。
その日も好きな食べ物のこととか、当たり障りのない会話に終始した。
不満に思うことは少々あったし、多少趣味が合わないところもあるとは思っていたが、お相手のことを知れるのは嬉しいと思っていた。
きっと私はこの人のことが好きで、こういう人と結婚するべきだと思い込もうとしていた。

メッセージのやりとりをしはじめてから3か月ほど経っていた。
1日1通毎日当たり障りのない内容の長文のLINE も毎日続いていたが、
ある日急に、
「他の方とお付き合いを始めたので関係はこれまでとさせてください。今までありがとうございました」という旨のLINE が届いた。

ショックだった。
具体的に何がショックなのかは分からなかった。
自分からどんどんアプローチして相手のことを好きになっていたからだろうか。
結婚しようとすると、私はまた他の相手と1から関係性づくりをしないといけないと思ったからだろうか。
その両方か。

それでもフラれたものはどうしようもないので、「こちらこそ今までありがとうございました。お相手と幸せになれますように」とLINE を返して関係性は終わった。

何がいけなかったんだろう…?とふりかえる

感傷に浸っていても仕方がないので、何がいけなかったのかインターネットを調べ回しながらふりかえっていた。
男は追いかけると逃げるとか、世話を焼きすぎると嫌われるとか、そういうそれっぽい情報もあったけれど、どことなくそれじゃないな…という感覚があった。
そしてついに「人間の関係性は3か月ほどで決まる」という情報をみつけて、これだ!と思った。
考えてみると私は、3か月という結構な期間お相手と長文LINE だったりデートだったりしたわけだが、あんまりお相手のことを知らないということに気が付いた。
出身地がどこで~、誕生日が何日で~、なんていうプロフィール的な情報はもう熟知していたわけだけれども。
辺り障りのない会話ばかりを繰り返して、お相手がどういう人が好きで、どういう結婚生活を送りたくて、などは全く知らなかった。
3か月過ごしたけれど当たり障りのない会話に終始した結果、関係性を深められず「知人」という関係性に落ち着いてしまったのだと思う。
もちろんお相手に交際相手ができたタイミングとかも色々あったとは思うが。
次に良い人と出会えたら、3か月以内に関係性を深められるようにしよう。
そう思って、私はまた次の出会いを探し始めた。

今回得た婚活の知識

  • 結局は実際に会ってみないと分からない

    • メッセージの印象は良いのに、実際に会うとちょっと…な人はいる
      (メッセージの印象は悪いけど、実際に会うと良い!という人は少ないと思う)

  • (改めて)初対面の時の清潔感(TPOを弁えた服装や歯の綺麗さ)って大事

  • いくら会話を重ねても、当たり障りのない会話ばかりしていては意味がない

    • 人間関係が決まるのは大体3か月。あまり暢気せずに関係性を深める必要がある。

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