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【デザイン】僕が当時19歳のあいみょんさんに営業して失敗した話

こんにちわしまさんです。

今回は僕の営業失敗談を書いてみようと思います。
あいみょんさん、僕実は5年前に営業したことあるのです。見事に大敗したのですが、そんな失敗談でも書いてみるのも面白いかなと。

はじめに、結構昔の記憶を辿りながら書いているので、この記事には見出しがありません。読みにくかったらすみません。

当時2013,4年頃の僕は独立したてで「うおー!いい音楽のデザインがしたい!」とエネルギーの方が先行していた時期でした。

なので、商業的な営業をしていたつもりもなく、今思い返せば“怖いもの知らず”だったような節もありました。イケイケGOGO!て感じで興味があったらアーティストに限らず、誰にでも会いに行ってた時期ですね。自分で言うのもなんですが相当ウザい奴だったと思います。

音楽アーティストに関してはまず何で探していたかと言うと、youtubeと人伝てでした。そして良さげなアーティストさんを見つけると、直近のライブに行って生歌を聞く。それで感動したら、すかさずライブ終わりの物販の列に並ぶわけです。

なぜ物販に並ぶのかと言うと、当時インディーのライブだとアーティスト本人が物販コーナーに立ってることが多く、ここが唯一アポを取らずにお声掛けをできる機会だったからです。

そして、並ぶのは絶対に最後尾。なぜかと言うと、まずファンのご迷惑にならないための配慮ってのが一番の理由でした。ファンに迷惑をかけてしまった時点でアーティストさんは当然お話しすらしてくれなくなります。

最後尾に並ぶもう一つの理由が「物販列もあと一人だ」とアーティストさんがチルモードになっている説があったからです。(あくまで説です)

物販に並んで僕が買うのはだいたいいつも最新のアルバムでした。
これもアーティストさんが買われて一番嬉しいものなんじゃないかな??と当時無知だった僕なりに考えての行動でした。(あと単純に欲しかった)

CDを購入して「サインください」とお願いすると、インディーライブではサインしてくれたりするんですね。

ここでサインを書いてくれている間に数秒の時間が生まれるのです。
この数秒が勝負。

すかさず「ライブ本当に感動しました。あの、僕実はデザインしてる者なんですが、良ければデザインをやらせてくれませんか」と営業(と言うよりお伺いに近い)をするのです。

ありがたかったのが、どのアーティストさんも「嬉しい!ありがとうございます。」といった反応をしてくれたことでした。

僕が客だと言うこともあったとは思うのですが、「怒られたらどうしよう、、、」と内心バクバクで営業をしていた当時の僕はその一言だけでも本当に嬉しかったのを覚えています。

とは言っても、誰でも彼でも営業していた訳ではありませんでした。
「このアーティストさん好きすぎる」という相当な熱量が僕にある時だけ、お声掛けしていたので、2年間で僕から自発的にお伺いを立てたのはせいぜい6組程度だった気がします。

その中でも印象的だったのが、ヒグチアイさんさユりさん青葉市子さん、あいみょんさんでした。もうシンプルに当時からライブが圧倒的だったから数年経っても覚えちゃっているんだと思います。(ただ営業は全部失敗でした。お恥ずかしい。。ビバ当時の僕)

余談:それでも僕に依頼をいただけた はじめての音楽デザイン案件
営業しても依頼が来ず「やっぱりダメだったかぁ」と考えていた僕でしたが、「覚えてます?」とヒグチアイさんからジャケットの依頼を数ヶ月後に突然いただいたのでした。後で聞いたら僕に依頼する予定はなかったらしいのですが、デザイナーさんに欠員が出た??(2014年のことなのでうる覚え)だかで、1stアルバムのジャケットデザインを急遽僕に依頼してくれたらしく。何はともあれ、これが僕の一番はじめの音楽の案件となりました。

さらに、当時そのデザインを見た大柴広己さん、ハルカミライ井上緑くん(他の方もちゃんと覚えてますが書ききれないので割愛しますすみません)からデザインの依頼をもらえたことで僕のデザイナーとしての信頼?にも繋がり、音楽関連のデザイン依頼が徐々に増えていきました。
6年経った今でもあのヒグチさんからのご依頼はたまたま運が良かったにせよ原点だったなぁと感じます。

この独立当初のイケイケGOGO!期間にお声掛けしたアーティストのなかに、当時まだ19歳だったあいみょんさんもいらっしゃいました。

あいみょんさんを僕が見つけたのは、2015年(か14年後半?)頃の友人Aとのこんな会話からでした。

僕「なんかいいアーティストさんいない?」
友人A「あ、この子俺好きなんだけど、どう?知名度はまだないんだけど声も曲もしまさん好きそう」

僕「フォxおxおxxつtxうtxっ!(言葉にならない)めっちゃいい。誰か繋がってる人いない??」
友人A「あ、いるよ。紹介するね」
友人B「初めまして。Bです。今度うちのアーティストがあいみょんさんと対バンするのでぜひ遊びにいらしてください。ご紹介します〜!」

そんな感じの流れで、指定された日に渋谷の某ライブハウスに行く僕。

友人B「あ、どうもー!ようこそいらっしゃいました。」
僕「はじめまして!よろしくお願いします。」

今となっては飛ぶ鳥を落とす勢いのあいみょんさんですが、2015年当時の僕が行ったライブでは10〜20人くらい??のお客さんのいる小さな箱で歌ってました。そしてロングスカートでした(なぜか妙に覚えている)

僕「ふぉー!身長思ってたより小さい!そして細い!」

そんなことを思いながら、ビールを片手にライブを最後尾から見ていました。ライブはもちろん最高でした。箱が小さい分、ただでさえ力強いあいみょんさんの歌声が反響していい空間だったのを覚えてます。ライブも終わり、勝負の時です。

後に気づいたのですが、ここで僕が犯した最大の過ちは友人Bからの紹介ではなく、直接あいみょんさんにお声かけしてしまったことでした。友人Bはその時受付けなどしており忙しそうだったんですよね、、

冒頭中盤でも書いた通り、いつもなら物販コーナーの最後尾に並んでお声掛けする僕でしたが、確かこの時物販がなかった??か、僕がお酒を取りに行っている間に想像以上に早くに物販コーナーを閉じられていたかしておりまず焦りました。

僕「こ、これはゲリラ戦で挑むしか道はない!!」

覚悟を決めた僕は、ライブを終えて会場内を歩いていたあいみょんさんにお声掛けしました。(インディーのライブではライブを終えたアーティストさんが、会場内を普通に歩いていたり、お客さんと一緒に客席から他のアーティストのライブを聞いたりするのは日常)

僕「突然すみません、初めましてしまさんと申します。ライブ本当に素敵でした!貴方解剖純愛歌をyoutubeで見て今回はじめてライブに来ました、」

あいみょんさん「初めましてあいみょんです。わー!ありがとうございます。」

僕「こちらこそですー!あの僕デザインをしている者なんですが、もし空きがあればデザインさせてください。グラでも映像でもなんでも作れます。」

あいみょんさん「え!ぜひぜ、、、」

ズザザ!(謎の影)

謎の影「どうもこんにちわ!何かご用でしょうか??」

僕「ほ、、!あ、、えとライブが良かったのでデザインのご相談をしていました」

謎の影「なるほど!ありがとうございます。ご挨拶遅れました。あいみょんのマネージャーをしております謎の影と申します」

僕「あ、はじめまして。デザイナーの島田と申します。マネージャーさんがいらっしゃるとはわからずアーティストに直接お声掛けしてしまい大変失礼しました汗」

マネージャー「いえいえ!ありがとうございます。デザインぜひ検討させていただき、またご連絡させていただきますね!」

僕「ぜひお願いします!」

(去って行くあいみょんさんとマネージャーさん。うなだれる僕。)

当然、その後連絡は来ず。

よくよく考えてみたら、当時のあいみょんさんは10代。そりゃ大人が付いているのは当然ですよね、、って話でした。

この時、友人Bからちゃんと紹介していただいてたら、話も変わって来てたのかなと当時の僕は家に帰って反省したことも覚えてます。

そんな感じです。

ここまで読んでいただいて、え、期待してたのに失敗談地味じゃん。と思われた方すみません。でも現実は地味なのですよ。そんな劇的な展開もなければ、悲劇のようなこともそうなかなか起こりません。

今となっては“あの頃よりさらに売れた”あいみょんさん。

これからもお身体に気をつけて、活動頑張ってください。応援しています!

PS:当時はイケイケGOGOな押し気味テンションで突然話しかけてしまい、すみませんでした(ご本人が覚えてたらですけど)

記事を読んでいただきありがとうございます◎普段はアートディレクター・デザイナーをしています。「つくることは生きること」そんな思いでnoteを更新しています。