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大学入学共通テスト「生物基礎」を解いてみよう——これを高校卒業生が解くっていい時代

週末は大学入学共通テストが開催されました。生物系のサイエンスライターだし、せっかくなので生物科目の問題を解いてみることにしました。果たしてサイエンスライターと名乗るにふさわしい点数を獲得することができるのか!?(センター試験時代から11年連続使っている文章のコピペ)

文系志望が解く生物基礎

この記事では、まず「生物基礎」にチャレンジします。この科目を選択するのは、文系学部志望の受験生です。

生物基礎という科目は、文系のほとんどが解く問題であり、もちろん理系選択者は学習の範囲内です。つまり、今の高校卒業生は全員授業でやっていることとと考えてください。問題と解答はいろんな予備校のウェブサイトにあります。

さて、僕の結果は……

設問は17問で50点満点

50点中50点の満点!生涯現役!!

酵素やコラーゲンを飲むと〇〇できる説は本当か?

まずは、第1問。

大学入学共通テスト生物基礎32ページより

酵素の特徴で間違っているものを選ぶもの。はい、ここ注目。

2. 口から摂取した酵素は、そのままの状態で体内の細胞に取り込まれて働くことはない。

酵素ドリンクとか言っている人、高校生に笑われますよ。もちろんコラーゲンも一緒。答えは4。

時代を象徴する問題も

次におもしろかったのはこれ。

大学入学共通テスト生物基礎38ページより

パルスオキシメーターじゃん!COVID-19や睡眠呼吸障害などでは息苦しさの指標として酸素飽和度を測るのですが、酸素が結合しているヘモグロビンと結合していないヘモグロビンを測定して計算する機械です。時代ですね。

パルスオキシメーターの原理は教科書に出てきません。なので、この文章からパルスオキシメーターの原理を読み解き、問題を解くことになります。受験生にとっては初見で、しかもグラフの見方にクセがあるから得点差がつきそう。というのも、グラフは光を吸収する度合い(吸光度)ですが、問題文は透過量と逆になっているからです。「吸光度が高い=透過量が少ない」と置き換える必要があります。

  1. 動脈血ではHbO2がほとんどなので、赤外光のほうの吸光度が高い、つまり透過量は少なくなるので✖️

  2. 酸素と結合していないHbは赤色光を吸収しやすい、つまり透過しにくくなるので✖︎

  3. 正解。パルス(脈拍)オキシメーターと呼ばれるゆえんです。

  4. 迷うところだけどHb量を知りたいなら赤色光のほうが優れていますね。なので✖︎

文章をしっかり読みましょう、ということ

かつては「生物は暗記科目」という印象があり、文章の穴埋め問題みたいなものが多かったのですが、それはセンター試験で終わりました。今は、教科書に書いてあることを前提に、しっかり問題文を読んで考える必要があります。

つまり、当たり前のことですが、教科書をしっかり読みましょう、ということです。覚えるのではなく、現象の前後も把握して読む、です。

そしてオトナの人たちへ。今の高校生はかなり最先端の生物学を全員勉強しています。RNAとか体液性免疫とか、ウイルスに関係することもかなり学びます。時代は変わっているので、せっかくだからおすすめ図書でお勉強してみてはいかがでしょうか。

おすすめ図書

↑生物基礎を受けるならこれを読んでおけば間違いなし。僕が現役のときからいまだに第一線で活躍している先生。

↑僕が編集協力した本。生物は暗記科目ではないですよ、体の中で起きていることを流れで理解すればいいですよ、という内容。今の共通テストの考えにかなり近いです。

↑血液や免疫が苦手な人はこちらで勉強してみるのもおすすめ。

↑去年僕が書いた本です。遺伝子に興味があるなら、なにとぞ……。

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