あと何回、僕に夏はあるの?
仕事を通して35年以上の付き合いがあった友人、田中公仁郎氏が今年の6月に癌で逝去しました。Oyazineで執筆や取材をしてくれたりしていたので、彼を追悼したOyazineを特別号として制作しました。彼が余命宣告を受けた後、06号を発行する際に連絡をしたら、ぜひ寄稿したいということでした。しかし体調不安定な中で集中して長い文章を書くことが出来ず、寄稿することは叶いませんでした。コピーライター・プランナー、さらには様々な事業を展開した経営者でもあった多彩な才能を持った人間でしたが、「言葉の人」でもあった彼が、2009年に「いけない恋の言葉展」を六本木のギャラリーバーで開催した時のものを誌上で再現することを中心に制作しました。創刊号に寄稿してくれた「死んだ親父の愛人と、歌舞伎町で出逢った。」も再掲しました。生前、「紙に残すことって大切だよね」と言っていた彼に捧げる一冊です。
今回は内容が特殊なので、彼と関係があった方たちに向けて少部数制作しただけなので一部の店に置いている以外は配布出来ませんが、島製作所のホームページの「自主制作の冊子」のページでpdfで閲覧・ダウンロードが出来るようにしました。六本木で多くの恋(異性だけではなく)をした熱い男の生きた証の一部をご覧ください。
https://shima-f.com/booklet/
以下「いけない恋の言葉展」の案内状から
あと何回、僕に夏はあるの?
「いけない恋の言葉展」
恋の傷には、恋が効く。
‘この恋が最後’と決意して結婚しながら、
やがてまた別の恋にぶつかってしまう大人たち。
自らが経験した、どうにもできない胸の奥のつぶやきを、
ほんの少しですが、
六本木のBarに引っ張り出してみました。
田中公仁郎