その1

同じフィールドで「兄弟」を作ることの浅はかさ

もういいかげん時効だと思うので、懺悔を兼ねてカミングアウトする。

サラリーマンだった頃、あたしはビッチな女だった。具体的には、社内に「兄弟」を作ってしまったのだ。それも複数回。

兄弟とは、言わずもがな「穴兄弟」のことだ。当時あたしは、社内にいる複数の男と肉体関係を持ってしまった。うち本命(彼氏)に昇格した男もいたが、残りは全員「興味本位で寝た」あるいは「断り切れずやってしまった」部類である。

若い時分のあたしは、実に愚かな女だった。ヤリ目の男に口説かれることを「モテる」と勘違いしていた。もちろん好みじゃない男は冷たく断ったが、多少なりともイケメンだったり、社内で女子にモテている男が相手だと、ついつい「選ばれた」ような錯覚に陥ってしまったのだ。

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