すべての公務員の仲間に「今のあなたはダメじゃないよ」から はじめたい
私はこれまで「公務員のキャリアを考えましょう」とか、「2枚目の名刺を持ちませんか?」とか、同業の皆さんがより活動的になるように働きかける取り組みに関わってきました。
いつからか、その方向性と私のありようとの間に違和感を覚えるようになりました。
それは、180度の正反対というより15度だけ補正したい感じの小さな違和感。
公務員の意識が変わることも、公務員が地域に飛び出すことも大切。
社会や地域のことを考えたらホント大切なことなのです。
それはそのとおり、と認めたうえで。
でも、そんなに大きく変わらないといけないほど、公務員の仲間たちはどうしようもないのでしょうか?
300万人以上いる公務員は、基本的にはみんな真面目に誠実に働いています。
そりゃあ人間だから仕事をダルいと思うこともあるし、上司の指示、議員の要求、市民のクレームに(心の中で)呪詛の言葉を吐くこともあるかもしれません。そもそもやり方が合理的ではない業務もあるでしょう。
でも、公務員一人ひとりは決してダメ人間ではありません。
職場で一緒に働いていても、業務外でプロジェクトなどに一緒に取り組んでも、仕事に向かう姿勢やタスクの処理能力において欠陥が見えるわけではありません。
だから、でしょうか。
あなたたち(公務員)は今のままじゃダメ。変わらなきゃ。
そういう訴え方に、違和感を覚えるのかもしれません。
そこにはこちらの記事で書いたような、公務員を取り巻く社会の雰囲気に対する私自身の向き合い方も影響している気がします。
いずれにしても、私が大切だと感じているのは、善良で誠実な普通の公務員のみんながもっと元気に働けるようになること。
そこに私がもっと貢献できることはないでしょうか。それが結果的に行政の変化につながり、住民の幸せにつながると思うのです。
だから少なくとも私は
「今のままじゃダメだよね」
ではなく
「今のあなたはダメじゃないよ」
ここから始めたいのです。
そしてそこから、
「ここを少し変えたら、より幸せに働ける(暮らせる)ようにならない?」
「こういう変化に対応するために、今の私たちに何ができるかな?」
そんな問いかけをとおして、普通の公務員が自己否定することなく、今の自分の延長線上に北極星を見つけるみたいに自分のありたい姿を思い描くお手伝いをしたいと思っています。
「変わるべし」という働きかけではなくて、「変わりたい/変えたい」と願う一人ひとりに対する支援でありたいのです。
地方公務員。
物書き。
ワークショップデザイナー。
国家資格キャリアコンサルタント。
あと、何だろう……分かりやすい日本語は充てられないけれど、私のあり方のすべて。
これまで手に入れた人との繋がりや知識や技術など、様々な無形資産はこれから惜しみなくこの支援のために使っていきたい。
私が普通の公務員だからできることにこだわって。
特別な公務員にならなくても、誰もがたった一人の意味ある人材として組織で、地域でその力を発揮できると私は信じています。
(2021年7月9日リライトしました)
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2021年2月に初の著書を出させていただきました!
主に若手公務員を対象に「公務員が充実した気持ちでイキイキと働くことが、住民の幸せにつながる」という信念のもと、「自分の人生のハンドルは自分の手で握ろう」というメッセージを込めて書かせていただきました。
そのあたりのことは、こちらの記事でもお伝えしています。
よろしければお手に取っていただけたら嬉しいです。
また拙著に関連する記事はこちらのマガジンにまとめて掲載していますので、併せてご覧ください。
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