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人類滅亡後のドレスコーズ

第6章 ぼくらの『ジャズ』視聴前レビュー


人類滅亡後のドレスコーズ


 まもなく迎える新時代でも志磨は、変わらず音楽による記録を続けるだろう。

 「ドコーズ」という看板には、「レコーズ(記録)」という文字がはじめから掲げられているように、志磨のこの世での使命は、「記録家」である。

 ぼくらの民族を歌った『ジャズ』を最後に、志磨はこれまでのように作品のテーマや本当の意味を、オープンなインタビューやコンテンツでは語らなくなるだろう。

 新時代では、顔のない仮面で新人類を装い、その社会に順応した音楽として世に発表するのかもしれない。
 しかし、その音楽にもきっと、その時代を鋭く記録した深い意味が隠されている。

 志磨と同じ時代に生き、とてもよく似たぼくらならきっと、たとえその音楽がどのように発表されたとしても、何度でもその意味に気付き、理解することができる。

 それが、民族としてのぼくらドレスコーズのよろこびであり、この世での使命なのだ。


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