12/27水 泣き声

彼が大きな声で泣いているので、お電話口から声をかけていただけませんか?と
リハビリテーション病院から電話。

うぉーん、おん

と泣いている

私だよ、わかる?リハビリ頑張ってね、長女も長男も応援してるよ

わか、わかる う う う と泣き声

明日行くからね、待っててね

まっ て て え

看護師さんによると
寂しそうなので会いにきてください、ただ会うと泣いてしまうかもしれないけど、これを乗り越えたらリハビリが頑張れるかもしれないので

とのことだった

電話は
彼が倒れた場所に行った直後だった。

初めて行くそこは殺風景で人も少なく
寂しい場所だった

彼が撮った写真に樹木の葉は全て落ち
石畳みは冷たく光っていた

ここであの人の人生が変わったのか
そして私も、子供たちも。

父親のいない子供たちに思いを馳せていたところに
この電話だった

ほんとになんてことだ。
なんてことが降りかかっているのか。

私は幸せにならなきゃいけない。
心に誓う。

看護師さんによると、彼はいまの状況を理解して絶望しているのかもしれないとのことだった

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