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MOM&DAVIDについて

 改めましてこんにちは。

過去作品の期間限定公開をする為に立ち上げたnoteでしたが、いざ公開が終わると果たして何者なのか分からないぞと思い。改めてMOM&DAVIDという事業について書いてみようと思います。

MOM&DAVIDとは

個人向けの超ミニマムなドキュメンタリー制作事業。

個人が大切な人に向けて送る一本のドキュメンタリー。インタビューや過去の映像・写真などを交えて、その人の物語や伝えたいメッセージを描く。「自分史」等の自己完結的でナルシスティックなものとは異なり、時間や空間を超えて、残し、伝える事で成立する記録映像によるコミュニケーション手段になります。つまり、「伝えたい相手に向けて共に作る」という事がMOM&DAVIDの大前提になります。少々分かりにくいかもしれないので例を上げてみます。

例1)不妊治療を受けている夫婦が、将来生まれる子供に向けて「今」の想いや出来事を記録して残す。

例2)長年秘めていた戦争体験を、孫やその先の未来に向けて残す。

例3)企業の社葬などで上映する故人や企業の歴史を振り返る記録映像。

例4)コロナ禍等で家族との接触が遮断された中で。過去の映像素材や写真を交えたビデオレター的な記録映像。

例5)宣伝につながるメッセージ映像の制作(伝統工芸品の後継者募集、技術の紹介など)

などなど。ドキュメンタリー事業とうたっているものの、その実は、ドキュメンタリーから宣伝広告、自作自演によるフィクション的なものまで。内容は千差万別、多岐に渡ります。ただ、肝心なのは「伝える・伝えたい」という想いがあって、その相手に向けられているという事になります。その発信者と受け手のミニマムな関係性と距離感だからこそ、描き、伝えられる感情やテーマがあります。

広く大きな物語ではなく、小さいけれど想いを込めたラブレター。それがMOM&DAVIDです。


「MOM&DAVID」という事業名の意味するところ

スティーブン・スピルバーグ監督の『A.I.』という映画をご存知でしょうか。

【ストーリー】ある夫婦は不治の病によって人工冬眠させている息子の代わりとして、「愛を与え、求めること」をプログラミングされた子供型ロボット、デイヴィットを受け入れる。母親は、愛を求めてくるデイヴィットに最初は戸惑うものの、やがて母性に近い愛情を抱き始める。しかし、人工冬眠から奇跡的に目覚めた息子との狭間で、母親はデイヴィットを廃棄してしまう。「愛を求めること」をプログラミングされていたデイヴィットは、人間になれば母親に愛されると、人間になる方法を探して玩具ロボットのテディと共に旅に出る。そこで、童話「ピノキオ」に出てくる妖精・ブルーフェアリーだけがロボットを人間に変える魔法を持っていると知り、デイヴィットはフェアリーがいるとされる海底へと潜っていく・・。

というのが大まかなお話です。

「 MOM & DAVID 」と名付けた理由が物語の終盤で描かれます。

それから、2000年後。海すらも氷に覆われ、すでに人類は絶滅していました。デイビットは気の遠くなる程の長い年月を海底で過ごし、目前に立つブルーフェアリーに「人間にしてほしい」と伝えたまま、停止状態で発見されます。この場所はかつての遊園地であり、ブルーフェアリーはただの銅像でしかなかったのです。そして、この場所を発掘したのが、より進化したロボット(宇宙人のような)であり、彼らは自身の創造主である「人間」とはどういう存在だったかを研究する目的で発掘を行っていました。彼らによって再起動されたデイビットは自身の記憶から、「人間とは」「愛とは」「世界とは」何であったかを記憶媒体を通して彼らに伝えます。そして、テディが持っていた母親の髪の毛からDNAを採取した彼らは、クローン技術を用いて一日だけ母親を再生してデビットが望む世界、かつて母親と過ごした家を再現してくれます。望みが叶ったデイヴィットは、愛し、そして愛されながら永遠のような一日を過ごしました。やがて失われるその瞬間まで・・。

この物語でDAVIDが望んだ、永遠の愛や母親との記憶を、ドキュメンタリーとして記録して残す。という想いを込めて「MOM&DAVID」という事業名にしました。

なぜMOM&DAVIDをしようと思ったのか

 いくつか理由はあるのですが、一番大きな理由は自分に子供が生まれた事でしょうか。これまで自分の生活や時間というものは自分一人のもので、死ぬまでの時間が一本のフィルムリールのように進んでいくだけでしたが、子供がいる事で自分とは別の時間軸が出来たというか、ちょっと余所見していると別物になっていたりします。そういったことのないように写真を撮ったり、人によっては日記を書いたり絵を書いたりしています。そういう目で世界を見てみると、人の数だけの誇大な量のフィルムリールがあって、過去・現在・未来が刻まれてっていて・・・もうなんか凄いわ人間、と。で、それらのフィルムリールを撮影して、編集して繋ぎ合わせていくことで、人間というものを描けるのではないかと思った次第です。

もう一つの理由としては、今まで映画業界で生きてきてメイキングを作ったり、時には自分の作品を作ったりとしてきたのですが、どうしても満たされない想いがあって。それは「人の為になる事をしたい」というものでした。(映画が人の為にならないとかではなく、あくまでも私のポジション・立場でですが)映画やメイキングを見てくださったお客さんが喜んでくださったり、地方ロケでお世話になった方が連絡をくれたりと、そういう事は映画に携わっていても勿論あるのですが、もっと小さな循環といいますか、畑で耕したトウモロコシを近所の人に食べてもらって「美味しかった」と喜んでもらうような、小さな循環の中に身を置きたいという想いが強くなりました。なのでMOM&DAVIDの一対一のお客さんとの関係は、とてもやりがいのある仕事だと思っています。

ご要望などありましたら、

shikotaisamu@gmail.com

こちらにお願いいたします。

こちら私個人のHPになります。MOM&DAVIDに関しては概ねここに書いている事と一緒ですが、プロフィールなどもあるのでご覧頂ければと思います。別にMOM&DAVIDのホームページを作りたいのですが遅々として進まず・・



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