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四季報写経の教科書(四季報写経ってナニ?)

※この記事は全文無料で読めます。
 最後に四季報写経のテンプレートをダウンロードできるようになっておりますが、そちらのみ500円かかります。

ありがたいことにここ数カ月でnoteやAbemaなどで四季報写経を知り、四季報写経を始めてくださった方がたくさん増えました!

ただ、四季報写経をはじめてくださった方の中には

「四季報写経しても仮説が湧いてきません。」
「四季報を読んでもわからなかった箇所を、もっと詳しく知りたい!ただ調べ始めるとめっちゃ時間かかって写経がすすまない、」
「次に写経する会社はどうやって選べばいいの?」

など、たくさんのはてなを抱えている方も多いと思います。

そこで2000社写経し、これまで10回以上、四季報写経のやり方について解説してきた私が、四季報写経についてゼロから解説し、全四季報写経族の疑問にまるっと答える「四季報写経の教科書」を作成いたしました(笑)。

これは教科書ですので、初めから読んでいただいてもよいですし、気になった箇所だけ読んでいただき、また疑問が生まれた時に、読み返していただけますと嬉しいです。

もちろん、これから四季報写経をはじめてみたい!という方も、大歓迎です。四季報写経についてゼロから超丁寧に解説します。
この記事を読めば、いますぐ四季報写経をはじめられます!
(テンプレも500円でダウンロードできます。色々な関数も設定されていて超便利。「今すぐ四季報写経したい!」という方はぜひお使いください。)

四季報写経している中で出会った企業もいくつか紹介いたしますので、まずはこの記事に載っている企業をとりあえず写経してみるのもオススメです。

※5/19追記 四季報写経1000社達成しました。
「四季報の読み方すら知らない人でも、本当に写経したら色々わかるようになるの?」という方はこちらの記事を読んでみてください。

※7/22 追記 四季報写経2000社達成しました。
「四季報写経したら本当に仮説って湧いてくるようになるの?」という方はこちらの記事を読んでみてください。

四季報写経し続ける人がどうなるのか、見守れる希少なアカウントですので、ぜひXもフォローしてください。

https://twitter.com/shikiho_shakyo?s=21

☟株式会社四季報写経のHPはこちら


四季報写経ってナニ?

四季報写経とは、「大量の情報をインプットすることで、新たな仮説を生む出せるようになる」ために、会社四季報のデータをひたすらExcelに手入力していく修行です!

やることは非常にシンプルで、文字通り四季報の内容を書き写していきます!

ただし、深く考えながら。

数字をただ書き写すのではなく、書き写しながら数字の裏側を考えていく。

誰にも思い浮かばないような仮説が湧くためにはとにかくインプットが大切です。(大量のインプットをするとどうして仮説が湧いてくるの?という方は、まずは四季報写経の生みの親 山川隆義さんの『瞬考』を読んでみましょう。)

「誰にも思いつかない仮説が次々に浮かんでくる」
という境地にたどり着けるまで、数字の裏側を考えて仮説を立てながら四季報を写経する、という訓練を何十社、何百社と積み重ねていく。

これが四季報写経の大枠になります。

四季報写経 準備

四季報をいきなり読もうとしても難しいです。財務諸表の読み方や四季報の読み方がわからない方は、まずはこの記事を読んで、四季報写経の準備を整えましょう!

東洋経済新報社の『四季報公式ガイドブック』は必読です。
絶対に先に読んだ方がいいです。四季報写経の理解度は100倍変わります。

用意するもの

・パソコン 
・東洋経済 「会社四季報」
 (最新号がいいと思います)

会社四季報オンラインもあります!
「紙バージョンは重すぎる…」という方はぜひ。

<あると便利なもの>
・ブックスタンド
めっちゃ便利!ほんとに四季報写経のために作られたのでは?と思うほど、四季報にぴったりなサイズ。

・「会社四季報」業界地図2024年度

はじめは持ってなかったのですが、この本を手に入れてから、解像度があがるスピードが100倍くらいになりました。

四季報写経 実践編(四季報写経のやり方が知りたい方はこちら)

準備が整ったところで、さっそく写経していきましょう!

四季報写経って聞くと「タイピングめんどくさそう…」と感じるかもしれませんが、四季報写経、超楽しいです!(笑)
実際にイベントでは

はじめて四季報写経をしたのですが、社会の解像度が上がって、謎解きもしたようなすっきり感があり、自己肯定感まで上がるのではないかというくらい楽しい時間でした。

という素敵な感想までいただきました。

四季報写経は謎解きなんです!
四季報に書いてある情報をみてその数字の裏を考えていく。
謎解きにはポイントがあります!
ですから、ここからは写経している項目をひとつずつ解説しながら、その数字からどのような仮説を立てられるのか、超丁寧に解説していきます。

まずは、写経したい会社を選びましょう。一番最初は自分の好きな会社や自分が勤めている会社がイメージが沸きやすいと思うのでオススメです。
こちらのテンプレートの項目をひとつずつ埋めていきましょう!
(テンプレートはこのnoteの最後の有料エリアで500円で販売しております。このテンプレートは、あくまで私が写経している項目を書いていますが、ご自身でカスタマイズしてお使いください。)

四季報のどこに載っているのかわからない…!という方向けに、
私の手書きの四季報の読み解き方を貼っておきます。
(こちらは24年春号の時に書いたものになるので、1人あたり営業利益は無視してください)
※著作権への配慮のため、一部の画像を黒塗りさせていただくことがあります。

<出典> 東洋経済新報社 会社四季報24年春号 640ページ

東洋経済新報社さんが出しているこちらのPDF「会社四季報 徹底活用術」の「3分でわかる四季報」の画像とともに解説していきます。

https://str.toyokeizai.net/files/user/images/magazine/shikiho/%E4%BC%9A%E7%A4%BE%E5%9B%9B%E5%AD%A3%E5%A0%B1%20%E5%BE%B9%E5%BA%95%E6%B4%BB%E7%94%A8%E8%A1%93.pdf

https://str.toyokeizai.net/files/user/images/magazine/shikiho/%E4%BC%9A%E7%A4%BE%E5%9B%9B%E5%AD%A3%E5%A0%B1%20%E5%BE%B9%E5%BA%95%E6%B4%BB%E7%94%A8%E8%A1%93.pdf

☝こちらはPDFからのご覧いただけますし、紙の四季報の4-5ページにも同じものが載っています。

Cの欄からはじめます。
※解説の中の(画像②)などは、上記の画像のブロックの番号と対応しています。

C 日付

 まずは今日の日付を書きましょう。

D 証券コード(画像②)

 証券コードを入力します。同じ証券コードを2回入力すると、Eの欄の重複チェックが働き、重複したものが黄色く表示されます。

同じ証券番号を2回入力すると黄色く表示されます。

F 会社名(画像②)

会社名を入れます。ここまでは特に何の仮説も湧いてきませんね(笑)「この会社名わかりやすくていいなぁ」くらいの感想はいだけるかもしれません。

私のお気に入りの会社名は交換できるくん(7695)とコラントッテ(7792)です。どんな会社か?はぜひ写経してみてください!

G 創業年 H 上場年(画像②)

創業年・上場年は社名の下に載っています。
創業年・上場年を見るだけでもたくさんのことを知り、仮説を考えることができます。

①創業年に着目して、各業界ごとに「この業界の会社は大体○○年前後に立ち上がったんだなぁ」と、時期をつかむ。
例えば電力業界の写経をしてみると…
(東京電力(9501) 東北電力(9506) 関西電力 (9503) 四国電力(9507) など)
どこも、1951年設立されて、1951年上場していることが分かります。

ここから「1951年に何が起きたのだろう?戦後の改革の一環かな?」と仮説を立てられます。
実際に調べてみると、1951年に国策企業の「日本発送電株式会社」が解散され、9つの民間電力会社が地域別に作られたことがわかります。

再生可能エネルギーの会社を写経してみると2000年前後に創設された会社が多いです。

このように、この業界の会社は○○年に創業・上場していることが多いということを四季報写経を通じて学べば、各産業の大まかな歴史を頭に入れることができます。

②創業から上場までのスピードに着目
 創業から上場までのスピードに着目すると、その会社の成長スピードや勢いを感じられることが出来ます。

上場までのスピードがかなり早い企業をいくつか紹介します。

 LINE ヤフー(4689)は1996年1月に設立、1997年11月に上場
 サイバーエージェント(4751)は1998年3月に設立、2000年3月に上場
 識学(7049)は2015年3月に設立、2019年2月に上場

創業してから数年後に上場するのは、かなり成長スピードが早い(&戦略立てるのが上手い)企業になるので「この企業はどうやって急拡大できたのだろうか?」と考えてみます。

※識学の社長の上場までの道のりの記事、面白かったのでぜひ!
「四期目に売上12億で上場する」と設立10か月で決めて、かなり戦略的に上場を目指してきたことがわかります。

これらのケースとは対照的に、創業からかなり時間がたってから上場している会社は、
「途中で業態を変更させてから売り上げが伸びて上場できたのかな?」などの仮説が立てられます。

鎌倉新書(6184)などは設立1984年 上場2015年ですが、
この会社は途中で大幅に業態を転換させています。(気になった人はぜひ写経して、調べてみてください。)

③同じようなサービスでも後発の会社を見つけたら「なんでこの会社は後から参入してきても上場できるくらいまで売上を伸ばせたのだろうか?」と考えてみる。

note(5243)の創業年は2011年ですが、
noteを「ブログを書けるプラットフォームを提供するサービス」と定義し、競合を探し、創業年を見てみると、
Abema ブログを運営するサイバーエージェント(4751)は1998年3月に設立
はてなブログを運営するはては(3930)は2004年2月に設立
されていることが分かります。

ここでも
「プラットフォームビジネスは先にユーザーを獲得したサービスが有利になりやすいが、なぜnoteはブログ業界では後発だったのに、ユーザーを獲得できたのだろうか?どういった戦略をとったのだろう?これまでのブログにはなかったどのような価値を提供しているのだろう?」
と、仮説を立てられます。

I 業種(画像10 下から4行目)
業種をプルダウンで選択します。(普通に入力もできます。)
業種を選ぶとテンプレートでは自動で業界別平均営業利益率と業界別平均PERが表示されます。
やはり会社を比較するときに4000社すべてと比較してもしょうがないので、同じ業界内で比較できるように業種を選びます。

J 時価総額 (画像⑨ 上から3行目)
時価総額は「株価×発行済み株式数」なので、その企業の評価額になります。これは、とにかく写経しまくっていると、なんとなく感覚がつかめるようになってきます(笑)。はじめのうちは写経しても、あまり大きいのか、小さいのか感覚がわからないと思いますが、写経しまくっていると

SaaS企業は100億円以下の小さい会社が多いな。
SaaS企業で2000億近くの時価総額がついているSanSan(4443)ってバケモノだなぁ。

などと思えるようになってきます。

同業他社と比べてみることで、「なんでこの会社はこんなに評価額が高い(低い)のだろう?」などと考えることができるようになります。
(四季報オンラインだと、競合の会社と、時価総額の比較をしたグラフを見ることができます。便利~✨)

https://shikiho.toyokeizai.net/stocks/3399#rivals

K 特色(画像②)
この会社がやっている事業内容の説明になります。やはり何をやっている会社なのかがわからないと始まらないので、会社の概要をまずは把握します。

L 連結事業(画像②)
多くの会社はひとつの事業だけをやっているわけではなく、いくつかの事業をやっています。その会社がどのような事業に取り組んでいるのか、この欄を写経することで把握します。

連結事業の欄を見てみると数字が2つ載っていると思いますが、これは最初の数字が売上高構成比、カッコの中の数字がそれぞれの事業の売上高営業利益率になります。

例をあげると、東宝(9602)の連結事業の欄を見てみると
映画68(23) 演劇7(15) 不動産24(24) 他0(11)
と書いてありますが、これは映画事業が東宝の全売上高のうちの68%を占めていて、映画事業の営業利益率は23%という意味になります。

この項目ではこんなことを発見できます。

①その会社のメインの事業を把握する。
企業がいくつか事業をやっていても、すべての事業が同じくらい売上を立てていることは珍しく、たいていの企業はメインでやっている事業(売上高構成比が80%程度を超える事業)があります。

その企業の売上のうちの90%を占める事業が成長しなければ、いくら残りの10%の売上が伸びても、企業として大きく成長することは難しいですよね?
この欄を写経することで「この会社が伸びていくためにはどの事業を伸ばすことがカギとなるのか?」把握することができます。

部門別で赤字(他と比べて著しく営業利益率が低い)の事業はなんで残しているのだろうか?と考える。

企業は基本的には儲けるために存在しているので、赤字の事業をずっとやり続けることはありません。

なので、他の事業ですごく儲かっているのに赤字になっている事業がある時は
「これは今育成している新規事業(研究費や広告費をたくさん投資していて赤字の状態)なのかな?」
とまずは考えてみます。

また「その事業単体では赤字でも、その事業を残しておくことによって、他の事業の売上が伸びるから残している」パターンもたまにあります。

高級食器で有名なノリタケカンパニーリミテド(5331)

この会社の連結事業の欄を見てみると
工業機材40(4) セラミック・マテリアル34(13) エンジニアリング21(8) 食器5(-2)
となっていて、今は食器の会社というよりは、祖業の陶磁器のセラミックの技術を活かした工業機材などを扱う会社になっていることがわかります。
で、食器部門はもはや売上高の5%しか占めない上にもはや赤字。

それでも、ノリタケの陶磁器は世界的なブランド力があるので、残しつづけている。そんな発見も連結事業の欄からできます。

③この会社って実はこんなことで稼いでいるんだ…!と驚く

え、この会社実はこんなことで稼いでいるんだ…!」と連結事業の欄で、驚かせてくれる会社はたくさんあります。

映画の会社として有名な松竹(9601)の連結事業の欄を見ると
映像関連54(6) 演劇28(-3) 不動産15(37) 他3(-22)
となっており、あれこの会社って実は不動産が結構稼いでるんだ!というか歌舞伎とかの演劇部門っていま赤字なの?
とびっくりしました。

本業が上手くいっていないけれども不動産業でなんとか持っている会社なども発見できます。

M 海外比率(画像②)
海外の売上高が全体の売上高に占める比率が載っています。この欄も様々な発見を与えてくれる欄になります。

①こんな会社が実は海外比率が高いんだ!と気が付ける。
小森コーポレーション(6349)という印刷機専業で業界首位の会社があるのですが、この会社の海外比率はなんと67%。日本の印刷機が海外でも使われているイメージがなかったのにびっくりです。紙幣の印刷機も作っている会社ですが、「紙幣印刷機はアジアで入札活発化」と材料記事に書かれており、「日本の紙幣印刷機が海外の入札に参加しているんだ!すごい」と驚きました。

四季報写経をしていると、日本の機械会社の中で、海外比率がめちゃくちゃ高い会社がたくさんあることに驚かされます。
医療分野でも、世界で戦っている日本の会社は多く、内視鏡で有名なオリンパス(7733)の海外比率は87%もあります。

②同じ業種でも、会社によって海外戦略が全く違うことに気が付ける。
同じ業種の中でも、会社によって海外比率は全く異なります。
ラーメン業界の例で説明してみますと…
一風堂の運営会社力の源HD(3561)の海外比率は45%ですが、
がっつりラーメン系の丸千代山岡家(3399)の海外比率は0%。
力の源HDはどんどん海外に進出していこう!という方針ですが、
丸千代山岡家は、まだまだ国内でも進出の余地があるという方針で運営しています。
このように同じ業種内でも、海外展開への考え方の違いをここの欄からは感じることができます。

N 売上高(画像④)
私はここでは最新年度の実績値を写経しています。
予想値はあくまで予想になるので、実績がいいなと思い、一番最新年度の実績値を写経しています。
単位が(百万)となっていて、なかなか最初は慣れないと思いますが、下から2桁を指で隠したら○○億に変換できます。

売上高を見てシンプルに「こんな事業をやると年商○○億くらいまではいくんだ」と考えたり、四季報オンラインの比較会社の機能を使って競合他社と売上高を比べてみて「この会社は業界内ではどの立ち位置の会社なのだろうか(業界首位?それとも零細企業?)」などと考えます。

四季報オンラインを使って、売上高で比較すると、一発で視覚的にその会社の業界内での立ち位置がわかります。これを見ると、大和ハウス工業(ハウスと表示されています)が建設業態の中では、積水ハウスなどを大きく離して売上高を立てていることがわかります。大和ハウス工業も積水ハウスもめちゃくちゃ大きい建設会社という気がして、普通に生活していても違いをあまり感じづらいですが、売上高を比較してみると違いをパッと理解することができます。

https://shikiho.toyokeizai.net/stocks/1925#rivals

O 営業利益(画像④)
本業からの儲けを表す営業利益。
私は営業利益の数字自体に着目することはほとんどなく、次の営業利益率(テンプレートでは自動で算出されます)を見て、色々と仮説を立てています。

P 営業利益率
テンプレートでは営業利益率は業界別平均営利率と比べて、高ければ赤色、低ければ青色で表示されます。
利益と言うのは売上-費用になるので
利益率が高いということは、ざっくりと考えると

・値下げ競争に巻き込まれずに、上手く価格を上げられている
・価格は他社と同じくらいでもオペレーションの秀逸さなどによりコストをさげれている

のどちらかということになります。

なので、この数字を見て
「この会社はどのような価値で他社に対する競合優位性を確保しているのだろうか?」
「この会社はどうやってコストを下げられているのだろうか?」
と、数字の裏側の仮説を立てます。

ちなみに、四季報オンラインのライバル比較機能では、比較会社と、営業利益率なども比較した表を見ることもできます。これも超便利。
競合他社と営業利益率を比較してみて「同じ業種でもここまで営業利益率に違いが出るのはなぜなのだろうか?」などと考えています。

https://shikiho.toyokeizai.net/stocks/1925#rivals

R 純利益(画像④)
営業利益と純利益の数字がそこまで変わらなければ、基本的には気に留めずに次にいきます。ただ、差が大きかったら、「何があったんだろう??」と考えます。イレギュラーな出来事(投資に失敗、飛行機が一台燃えた)があったのだなぁと頭に止めておきます。

kids smile holdings (7084)という認可保育所の会社を写経してみると、
19年3月度から23年3月度までの5年間、毎年営業利益は赤字なのに、純利益は黒字の状態が続いていました。
「ん?単年で営利が-、純利が+なのはわかるけれど、なんで毎年こうなるのだろう??」
と思って調べてみると、保育園を新設した際に受け取る補助金が特別利益として計上されているため、毎年、営利は-、純利は+になることが判明しました!

売上・営業利益・純利益の推移を四季報に書き込む。
ここで写経はしませんが、売上・営業利益・純利益の推移を赤ペンで四季報に+や-などを書き込んでいきます。

こんな感じで本当にざっくりと、それぞれの変化の様子をプラスやマイナスなどでざっくり書き込みます。

売上高(トップライン)は伸びているのだろうか?
売上高が伸びないと話にならないので、まずは売上高の推移を確認します。

(売上高が伸びている場合は)
売上高の伸びに対して、きちんと営業利益・純利益も伸びてきているのだろうか?
(食料品会社などで人件費や原材料費の高騰に合わせて値上げしている場合、売上高は伸びていても、営業利益が伸びていないことはたまにある)

売上が急激に伸びているor落ちている年があれば、その年には何があったのだろうか?
(収益認識基準の変更、M&A、新規事業をはじめて伸びたなど)

売上がとある1年だけ突出して伸びているor落ちている年があれば、その年には何があったのだろうか?
(その年に出したゲームが大ヒットした。など)

など、売上高の推移からは色んな仮説が立てられます。

T PER(画像12)
株式市場の期待値がわかります。これも業界平均と比べて考えてみます。テンプレートではPERを業界別平均PERと比べて、高ければ赤色、低ければ青色で表示されます。

PERは市場からの期待値(実際の利益に対して、今後どのくらい伸びていくと予想されているのか?)を表すものになるので、AI系など今後伸びていくと予想されている業界であれば100倍なども普通に見かけますし、不動産業などある程度成熟している業界であれば10倍程度になります。

PERが高ければ高いほどいいのか?と言われるとそういうわけでもなく、PERが低いということは「その企業が成熟したため、今後の爆発的な伸びは期待されないが、安定した利益を生み出せるようになっている」ことを表す時もあります。(もちろん利益がなかなか上がらず、誰もその株を買わなくなっている場合もありますが)

なので、市場平均と比べつつも、著しく高い(低い)時には、その要因を考えてみます。

V ROE(画像⑨ 上から12行目)
どれだけ効率的に自己資本を運用できているかを示す指標なので、経営効率の良さ・悪さが分かります。

ROEはreturn on equityの略ですので、自己資本からどれだけの純利益を生み出すことができたのか?を表すパーセンテージになります。100万円の自己資本で1年間に8万円の当期純利益を生み出せたとしたら8%になります。

2014年に公表された経済産業省の報告書(通称「伊藤レポート」)にて、ROEの目標水準が8%と掲げられているので、私は8%をひとつの基準として、これを超えられていれば、資本を上手く活かせている企業だな、と判断しています。

W 従業員数(画像②)
従業員数を写経することで「この会社ってこんなに人いたんだ!」と驚いたり、反対に「こんな少ない人数で回せるんだ!」と驚いたりします。

X  1人あたり営業利益
従業員数を入力すると自動で1人あたり営業利益が算出されます。

Y・Z 仕入れ先・販売先(画像②)
仕入先・販売先をみることで取引の流れや会社同士のつながりがわかります。

仕入先・販売先からビジネスモデルを連想することも可能です。例えば、丸全昭和運輸(9068)という運送の会社を写経してみると、仕入れ先に後藤回漕店・トナミ首都圏物流、販売先にレゾナック・ライオンと載っています。
レゾナック・ライオンはメーカー、後藤回漕店・トナミ首都圏物流は運送会社なので(これは調べてます)、丸全昭和運輸はメーカーから預かった荷物を、他の下請け運送会社も利用しながら運ぶビジネスモデルだろうな、ということがわかります。

この欄では「え、なんでこの会社とこの会社って取引があるの??」という疑問から、様々な学びを得ることができる時もあります。

例えば、澁谷工業(6340)は飲料用充填装置(ペットボトルなどに液体を入れる機械)の会社ですが、販売先の欄には「ニプロ」という医療用使い捨て医療器具の会社が出てきます。

どうして飲料用充填装置を使っている会社の販売先が、医療器具の会社何だろう?と思って調べてみると、澁谷工業は飲料を扱ってきた経験を活かして、同じ液体を扱う人工透析装置の分野に進出して、ニプロ(8086 使い捨て医療機器大手)にOEM供給していたことが発覚しました!

「一見全く関係のなさそうな分野にも、技術を応用してビジネスを展開できるんだ!」という学びを得られました。

また、私は2000社写経しているので、自分が今写経した会社名を自分のExcel内で検索をかけて、その会社が仕入先・販売先となっているセルがバンバンと表示することで、会社同士のつながりを実感しています。

例えば…

すごく小さくて見づらいのですが、
アルフレッサ(2784)という医薬品卸の会社を写経したあとに
自分の写経シートに「アルフレッサ」と入力します。
すると、アルフレッサが販売先となっている会社が検索に引っかかります。
この場合だと、ツムラ(4540)の販売先の欄に「アルフレッサ」が載っていたことがわかります。他にも、ニプロ(8086)や栄研化学(4549)などの販売先としても「アルフレッサ」が載っています。
ここで検索して出てきたアルフレッサの取引先をガンガンと見ていくことで「アルフレッサ」がどのような会社と関係性があるのか把握します。

このように写経のデータがたまっていくと、「自分が今写経している会社の取引先はどこなのだろうか?」ということが自分のexcelシートで瞬時に検索できるようになります!1000社くらい写経すると使える技です(笑)。

※一部、途中のセルは省略しています

AA 業績記事(画像③ 前半)
現在進行中の決算期、もしくは次の期の業績の予想が書いてあります。

AB 材料記事(画像③ 後半)
会社の今後の業績に影響を与えそうな要素
が書いてあるのが材料記事になります。業績記事よりもより中期的な視点で、会社の業績に影響を与えそうなものについて記載されています。

業績記事・材料記事は、写経していくと、同じような業種の会社では内容がかぶっているところも多く出てくるので「今の○○業界はトレンドはこんな感じなんだなぁ」と把握したり。

「○○(会社名)と資本提携」「○○を子会社化」などと書いてあったら、載っている会社を写経してみて、シナジーを考えてみたりします。

※「四季報では会社の事業内容の次の欄に業績記事・材料記事が並んでいるのにどうして最後に写経するんですか?」という質問をいただきますが、
私は会社の歴史(業績欄など)や現状(社員数・取引先)などを頭に入れた上で、ここから先の未来、この会社の業績はどうなりそうなのか、中長期的に何を目指しているのか?を最後に知りたいので、一番最後に写経しています。(これをイベントで説明したら「絵巻物ですね!」と感動していただきました。)

ただ、株の取引などのために四季報を読む場合では、今後の業績が最も注目するポイントでもあると思うので、テンプレートを改造していただき、今後どうなりそうなのか?を把握してから、会社のこれまでを見る(過去の業績などを見る)というやり方でも、もちろん良いと思います。

<他にも写経しないけれどもチェックしていること>
・株主(画像⑦)
誰がこの会社の持ち主なのかを知るのはわくわくしますね。

WDI(3068)というパスタ「カプリチョーザ」などの運営会社の大株主の欄に孫正義を発見して「え、孫さんってピザ好きなのかな?」と仮説を立ててみたり(笑)

創業者の持ち株比率に時価総額を掛けてみて「○○さん、資産○○億くらいなのかぁ。まじでお金持ちだなぁ」と思いをめぐらすのもオススメです。

・競合会社(画像10 一番下の行)
競合会社の欄は結構面白い。
たとえばメルカリ(4385)の競合会社にはZOZO(3092)が載っています。「メルカリ使おうかな?ZOZO使おうかな?」とは私はならないのですが(メルカリで洋服の取引を個人的にあまりしない)、確かに洋服ほしいな!ってなれば、ZOZO見てからメルカリで安いのないかな?って探す人も絶対いますね。

この項目に関しては、紙の四季報よりも、四季報オンラインの方が見やすいですね。
比較会社との売上高の比較のグラフなどが表示されるので、一目で「この会社の競合でシェア1位を取っていそうなのはどこかな?」などとわかります。

株価の推移 (画像11)
株価の推移の理由をひとつひとつ探すのは難しいのですが、何年から注目されているんだなぁとかはなんとなく頭にいれます

・自己資本・自己資本比率(画像⑨ 6.7行目)
赤字続きの会社などは「あと何年もつんだ?」とかを考え、チェックします。

・連結(画像⑧)
 株主の欄で親会社を見るのと同時に、子会社もたまにチェックしています。

B コメント
これは写経している最中でもいいですし、写経し終わってからでもいいですが、自分が気になったこと、気づいたこと、もっと調べたいと思ったことをコメントとして残しておきましょう。

私ははじめは気が付いたことがある時だけ書いていましたが、最近は何かは必ずしぼりだしてメモしています。やっぱり自分の言葉でまとめないと、頭に残らない。

補足
①私はこれに加えて、調べた時に出てきた記事のURLなども貼っています。
このシート1枚ですべてのリサーチが簡潔するようにしています。

②誰かに、四季報写経に使えそうな資料などを教えてもらった際は、
シートの2枚目にそれらのURLも貼っています。

一例を挙げると…

製薬会社を写経する特は、少し古いですが、以下のサイトが「各製薬会社がどのような薬を作っているのか」が非常にわかりやすくまとまっているので、これを見ながら写経しています。

こんな感じで四季報写経と合わせて使いやすそうなサイトを見つけたら、とりあえずメモしています。

ワンポイントアドバイス

四季報写経していると「ここをもっと詳しくしりたい!」という箇所が無限に出てくるようになると思いますが、いちいち全部を調べていると本当に前に進めなくなるので、とりあえずコメントの欄に書き留めていったんは次の会社に移るのがオススメです。

思いついた仮説は検証しないと意味がないのでは?
という気がしてしまいますが、そんなことはありません!

仮説を思いついて書き留めておくだけで、日常生活の中のニュースや周りの人の話に、ピンとアンテナが立つようになります。
そしてある日、疑問が解消される日がやってきます。
生きているだけで答え合わせができるので、とりあえず仮説は検証する時間がなくても、思いついて書き留めておくだけで大丈夫です!

あとは、
私はいつも25分写経、5分休憩の30分1セットのポモドーロ法で写経するのおススメ!メリハリがつきます。

四季報写経していて、ここをもっとくわしく知りたくなってきた…!

分からないことは一旦おいておいてどんどん写経しよう…!
と伝えましたが、「もっと知りたい!」というポイントが出てきて、どうしても次にすすめない…!という時もあると思います。

そこで、気になったこと別に私がリサーチで使っている媒体を紹介します。(すべて無料で使えるツールです。)
会社のHPから、IR資料に飛んで、、とやりよりもサクッと知りたいことが知れると思います!

単語の意味がわからない…!

四季報写経していると聞いたことのない単語にたまに出会います。
オフセット印刷、飲料用充填装置、ヘマトロジーなど、、

そんな時は、perplexityにわからない単語をぶち込んで質問しています。

https://www.perplexity.ai/

chatgptも便利ですが、perplexityは、参考文献となるサイトも一緒に答えてくれるので、もっと詳しく知りたいな、と思ったら、元のリンクに飛べて便利です。

サービスのイメージが沸かない

四季報の特色の欄を写経しても、いまいち何の会社なのかわからない…という時があると思います。そんな時、私は大体次の3つのうちのどれかで、企業の事業の内容を確認します。

①finboardの会社説明
finboardの会社説明は、会社概要がかなり詳しく、わかりやすくまとまっているので、私はまずとりあえずfinboardに証券コードを入れてみることが多いです。


事業内容では、連結事業のうちわけを丁寧にまとめてくれているので、四季報の特色欄だけでは事業のイメージが沸かなかった場合も、finboardの説明を読むと、大体解決します。

②会社のHP
企業分析していると「IR資料を見ないと…」と思ってしまいがちですが、HPをざっくりみるのがサービスの内容を理解するのには一番早いと思います。

会社のHPを見ると、会社の雰囲気もよくわかる。

③バフェットコードの連結事業の欄
HPを見てもfinboardの概要を読んでもよくわからない時は(ToB向けの会社など)、そんな時はバフェットコードの会社の中のセグメント情報の欄を見にいき、会社のIR資料の原文を見にいきます。

https://www.buffett-code.com/

バフェットコードはIR資料を内容ごとに区切ってアップデートしてくれているので、IR資料の中の知りたいことだけをサクッと知れてとても便利。

四季報に載っている直近3年の売上・利益の変化だけじゃものたりない。もっと長期的な売上の推移がしりたい。

これも私はfinboardを使っています。
直近15年くらいの売上の推移がひとめでわかる。

仕入・販売の欄に載っている会社が、どんな会社か気になる。

仕入・販売欄には未上場企業も含め、色んな会社が登場しますが、この会社何をしている会社なんだろう?時になる時があると思います。

そんな時はバフェットコードに会社名を入れましょう。
未上場企業でも検索ができます!(神様✨)

未上場企業でも、会社の事業内容はわかりますし、評価額や社員数、直近の利益なども分かります!
(これが全部無料で調べられるのやばくないですか…!?)

会社の沿革をもっと詳しく知りたい!

写経していると
「この会社はこの年に売上がすごく伸びているけれども、何があったのだろう?」
「この会社の祖業は何だろう?」
と、会社の沿革が気になってくる時があると思います。

①finboard
finboardの沿革のページはめちゃくちゃ見やすいのでオススメ。
売上の推移などを見て、
「もしかして○○年にM&Aしているんじゃない?」
などと気になった時には、私はfinboardの沿革を見に行きます。

②The 社史
社長のエピソードなどを含めた会社の歴史が知りたい!
会社に愛着を感じたい!
という時には「The 社史」めちゃくちゃおすすめ。

有名な会社、200社くらいしかまとまっていませんが、著名な会社は大体紹介されています。

ひたすら社史がまとまっている個人の方が運営しているサイトですが、永遠に見ていられます。

・各事業年度ごとに売上・利益とともに、出来事がまとまっている!
・経営陣の個人的なエピソードたくさん
・UIが神。めちゃくちゃかわいい

見ているだけで色んな企業に愛着湧いてきます。大好き♡
こんな素敵なサイトを運営してださって、ありがとうございます。

株主の欄に気になる人を発見!他にどんな株を持っているのか気になる!

株主の欄を見ていると「え、この人ここの株持っていたの??」とびっくりする時があります。

3068 WDIグループ(パスタ「カプリチョーザ」などレストランを経営)の株主欄に孫正義が登場したりします。

え、孫正義パスタ好きなの??他にもイタリアン料理の銘柄持っていたりするのかな?と気になってきたら、バフェットコードの株主検索の欄に「孫正義」と入れてみます。

すると、なんとソフトバンクグループとWDIしか保有していないことが判明!
やっぱりカプリチョーザが好きすぎるのかもしれませんね…!

バフェットコードでは、保有履歴の推移も見れるので
「○○年に○○円くらいで株手放したんだ…!めっちゃお金持ってるじゃん!」
と想像できて、とても楽しいです。

どうしてこの年に買い増したんだろう?
どうしてこの年に全部売ってしまったんだろう?


などと想像するのも楽しいです。

その他、普段参考にしているサイト

①四季報 オンライン
 四季報オンラインは有料なので紹介しませんでしたが、かなり使っています。超おすすめ!

こちらからどんな仕様なのか、四季報オンライン体験ができます。

特に使っている機能をご紹介します!

①ライバル比較
 ここまででも紹介してきましたが、売上高・時価総額・予想PER・実績PBRで競合会社との比較した棒グラフを見られるのはかなり勉強になります。
↓このプルダウンのところをいじると、他の項目でも比較ができる。

https://shikiho.toyokeizai.net/stocks/1925#rivals

ライバル比較の欄では、比較会社と、営業利益率なども比較した表を見ることもできます。これも超便利。

https://shikiho.toyokeizai.net/stocks/1925#rivals

②長期業績

四季報オンラインの、長期の業績変化の表もたまに使います。
営業利益率の変化を見て(営業利益率は紙の四季報には載っていない)
「この年に営業利益率がすごくあがったのはなぜだろう?」
などと考えます。原価や販売管理費の長期的な変化もみられるのでオススメです。

https://shikiho.toyokeizai.net/stocks/9211/performance

③誌面アーカイブ
ここ数年の四季報を比べてみると、会社の変化がわかります。
アーカイブを時系列で追っていくことこそが四季報マスターへの近道です。

②Strainer

上場企業の決算の企業分析を非常にわかりやすく説明してくれるstrainerの記事は参考にしています。

これも全部の会社が紹介されているわけではないけれども、要点だけきれいにまとめてくれているので、とても気にいっています。

strainer×四季報写経はこの記事で詳しく書いたので、ぜひ読んでください!

次はどこの企業を写経しようかな?

比較会社を写経してみる

①四季報に載っている比較会社をたどる

四季報の比較会社の欄をどんどんたどっていきましょう。

四季報オンラインでは、ライバル比較のところで、
売上高や時価総額を、ライバル社と比較したグラフを見ることができます。

今、写経した会社の業界1位の会社を調べてみよう!
同じような売り上げの規模の会社を比較してみよう!

などと、次の会社を探していきます。
直感的にいま自分が写経した会社が業界の中でどのくらいの規模の会社なのかがグラフでわかるので、四季報オンラインのライバル比較欄は気に入っています。

②バフェット・コードでテーマで検索してみる

バフェット・コードは神様なので、会社名だけでなく、テーマでの検索できます。

4204 積水化学工業を写経してみて
「ペロブスカイト太陽電池について気になって気になって夜も眠れない」
となってしまったら、バフェットコードに「ペロブスカイト太陽電池」といれてみましょう。

ペロブスカイト太陽電池に関連する会社が一覧で出てきます。
これで、ペロブスカイト太陽電池の関連企業を全部写経できます。
やっと安心してスヤスヤ眠れるようになりますね。

子会社・親会社

四季報の大株主欄に載っている会社を写経するのはおすすめです。

証券コードを普通に検索してもいいですが、
バフェット・コードの大株主の欄を見ると
株主となっている会社に飛ぶことが出来るので、親会社の写経へとスムーズに進めます。

「積水化学工業の保有株式はこちら」というところをクリックすると、
その会社の保有銘柄が一覧で表示されるので、子会社の写経へと進むことも可能です。

会社の上下関係、みたいなのを理解しながら写経できるので、
とても楽しいです。

仕入先・販売先の会社

四季報に掲載されている仕入先・販売先の企業の写経もオススメです!

ランダムに写経してみる

自分の知らない企業について写経したいんだよ!
次に写経する会社を考えるのがめんどい。

という方は、
平田さんが作ってくださった証券くじという素晴らしいおもちゃをお使いください。

こちらで販売しているテンプレートの3枚目に実装されています。

四季報写経、どうすれば続けられますか?

「四季報写経、なかなか続けられません。挫折しました…!」
という皆さまに、継続のコツを教えます。どーん!

①妥協

え、いきなり妥協しちゃうの…?と思われるかもしれませんが、、

数字の裏側を考えながら写経しよう!と散々言ってきましたが、私もはじめから仮説がバンバン湧いてきたわけではありません。

仮説がわくどころか、そもそも自分が理解できる項目しか写経していなかったので、数字などは一切写経していませんでした。

「PERって何?」
「売り上げの単位が(百万)??ナニそれ、こんなの理解できない。」
と思ってたので、とりあえず世の中にどんなビジネスがあるのかわかればokと思っていました。

なので、いきなりバンバン仮説が湧いてこなくても、落ち込まないようにしましょう。続けていけば、だんだんと色んな事を考えられるようになってくるので、大丈夫です。

というか「アウトプットは大量のインプットを経てはじめて生まれるもの」です。まずはひたすらインプットしましょう。

毎日1社でも写経できれば、素晴らしすぎます。
「昨日の自分よりも1歩成長してる」と自分を存分に褒めてあげましょう。
毎日1社写経すれば、1年で365社です。上場企業365社について知っているだけで、だいぶすごい人です。

②妄想

ここで皆さまに非常に残念なお知らせです。

1社写経しただけで天才になれました!
四季報写経はじめてみたら、一瞬で人生が変わります!

なんてことは、起こりません!そんな麻薬みたいな効果はないです。

ただし、1社写経するたびにほんの少しずつ進化していきます。
毎日コツコツと続けていくと、
「あれ、なんか前よりも私ビジネスに詳しくなってない?」
「最近、新聞読んでると「あ、知ってる。」って企業増えてるぞ。」
と感じる瞬間が必ず来ます。

「写経していて意味なんてあるのかな??」
と迷う時もあると思いますが、自分を信じて妄想しましょう。

上司よりも上場企業に詳しくなってしまっている自分。
色んなビジネスモデルが頭に入り、新規事業をバンバン思いつけるようになる自分。
だれよりもビジネスにくわしくなり就活で無双している自分。

毎日コツコツを四季報写経を続けていると、ほんの少しずつ、でも確実にビジネスに詳しくなれます。
まずはこのnoteを読んで、1000社達成した自分を妄想しましょう!

四季報写経の継続のコツは「自分は毎日成長しているぞ!」と、自分に言い聞かせることです(笑)。

③コミュニティ

やっぱり、友達は大事ですよね?
四季報写経をやっている仲間がいると、写経モチベがあがります。
ということでたまにイベントをやっていたりするので、遊びにいらしてください。
四季報写経している人はみんなお友達だと私は本気で思っているので、皆さんお友達になりましょう♬
私が今回紹介した企業の中には、四季報写経族の皆さんに教えていただいた会社もあります。いつも色々と学ばせていただき、ありがとうございます。

まずは300社達成を目指そう!

今でこそ、毎日わくわくと写経できるようになりましたが、はじめのころは
「あぁ、だるい。5社だけ頑張ろう。」
と1日頑張っては3日休み、、
みたいな感じで、ストイックに毎日続けられたわけではありませんでした。

ただ続けていくと

100社超えたあたりから  あれ、私、少し成長してるかも? 
300社超えたあたりから  なんかいろいろ頭の中で繋がりはじめた!
500社超えたあたりから  四季報写経って楽しい!毎日やりたい! 
1000社超えたあたりから 今日もはやく写経したくてたまらない…!
1500社超えたあたりから もう写経しないと精神不安定。

と変化していきます。
ゲーム中毒ならぬ写経中毒になってしまえば、もう楽しくて楽しくてしょうがないのでやめられなくなりますが、そこにいたるまで最初継続するのが大変です。最初の継続の壁を乗り越えれば、もういくらでも写経できます。

四季報写経はやればやるほど、色んな事が頭の中でつながってきて、どんどん楽しくなります。なので、写経中毒になれるまではとにかく1社でも写経し続けましょう!まずは300社、と山川さんもおっしゃっているので、まずは300社続けてみましょう。

四季報写経し続けたら絶対に人生変わります。
どんなふうに人生が変わるのかイメージしたい人はまずはこの記事を読んで、モチベを高めよう(笑)

1000社達成までの道筋がわかると「何も知らない状態で四季報写経をはじめてもこんなに色々とわかるようになるんだ…!」と思えると思います。

2000社達成までの道筋をたどると「たしかになんか仮説湧くようになりそう…!」とやる気が出てくるはず。


四季報写経し続ける人がどうなるのか、見守れる希少なアカウントですので、ぜひXもフォローしてください。

https://x.com/shikiho_shakyo?s=21

みなさま、これからも一緒に四季報写経ライフを楽しんでいきましょう!

有料記事の部分では、四季報写経のgoogleスプレッドシートのテンプレートをご購入いただけます。
必要な関数が設定されており、超便利です。

①同じ証券コードを2回入力した場合エラーが出る
②業種をプルダウンで選択すると、業界別平均営利率・PERが自動で表示される
③自動で営業利益率・純利益率が計算される
④入力した会社の営業利益率・PERが、業界別平均営利率・PERと即時に比較。算出された営利率が業界別平均の営利率よりも高い場合は営業利益の欄が赤く、算出された営利率が業界別平均の営利率よりも低い場合は営業利益の欄が青く表示される。
⑤シート3枚目にまだ写経していない企業のみの一覧が表示される 
 (写経した企業は一覧表から消えるようになっています)
⑥シート3枚目にランダムで証券コードが表示される「証券くじ」がついている!

などの設定がされています。

※こちらは個人利用にかぎり、ダウンロードしてお使いいただけます。
 研修会の実施など商用利用は禁止されています。
 また他の方に無断でリンクを転送することも禁止とさせていただきます。
 無断での転載、複製、または利用は法律で規制されています。

※10/4に秋号のデータに書き換わっています。
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