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【保険算定とルール14 義歯調整と修理】

<保険算定とルール14 義歯調整と修理>

何をしたかによって、算定だけでなく、病名までもが異なり、混乱してしまうのが義歯の算定です。まず手始めに、シンプルな下顎フルデンチャー(FD)を想定して、まず一番基本的なところを示していきます。点数はFDの場合ですので、PDの場合は、算定項目はほぼ変わらず、点数が変わるので、ご注意ください。

【内面が当たって痛いため、内面調整と、咬合調整をした】
病名:義歯フテキ
算定:歯科口腔リハリビテーション料(困難)124点
   <計 124点>
→歯リハは月に1回だけ算定可能ですので、同月内にもう一度調整しても、0点です。

【内面が当たって痛いため、内面調整を行って、Tコンを敷いた】
病名:義歯フテキ+床下粘膜異常
算定:歯科口腔リハリビテーション料(困難)124点
   T.コンデ 110点
   <計 234点>
→歯リハは1口腔で1回ですが、Tコンは1顎で1回なので、上下でTコンしていれば、110点×2
です。また、Tコンは必要性があれば何回でも算定可能です。次回来た時にもう一度Tコンすれば、再度算定できます。

【床にヒビが入っていたため、少し削って即重で補修した】
病名:義歯ハセツ(義歯フテキは要らない)
算定:歯科口腔リハリビテーション料(困難)124点
   義歯修理 367点
   <計 491点>
→義歯調整(歯リハ)と義歯修理は何が違うの?という質問を以前に受けましたが、基本的には削っただけなら義歯調整(歯リハ)、何か付け足したら義歯修理、という認識で差し支えないと思います。人工歯を使用したら、人工歯の材料点数もさらに算定します。

【床内面に隙間があって、吸着が悪かったため、口腔内でリベースした】
病名:MT(リソウ)
算定:補綴時診断料(新製以外)70点
   歯科口腔リハリビテーション料(困難)124点
   有床義歯内面的合法(直接法) 1020点  ※シリコン材料の場合は1598点
   <計 1214点 (シリコン 1792点)>
→点数爆上がりしますが、義歯修理と何が違うの?という点に関しては、次回以降で少し詳しく記したいと思います。

質問あれば、いつでもどうぞ

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