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【体験の形式知化】なるほどですね、は一生使わない。

20代のとき、通勤時に東洋経済オンラインを読んでいると、私がよく言う口ぐせ「なるほど」が特集されていた。特集のタイトルは、デキない男が必ず質問で使う言葉、だ。

いやいや、使わないと話が進まないだろうと思いつつ記事を読み解いていくと、なるほどと言う奴は、わかってるふりをして話を理解していない奴、ということらしい。

正直、そのとおりだと思った。

コミュニケーションの中で、わからないことがあると、なるほどですね、と言いながら、これは後で調べようとよく考えていた。そしてその後よく忘れがちだった。なるほど、と言った時点で、その場から考えることを逃げているような感覚なのかもしれない。仕事の相手は目上の方々ばかりだったから、この意味を理解されていて、私は知らずしらずに、「なるほどですね、わかります(ごめんなさい、あなたの話よくわかりません)」と言って、相手を困らせていたのかもしれない。

その日から、意識的になるほどを封印した。打合せ時に早速言いたくなる機会がきたとき、なるほどですね、と言いたい気持ちをぐっと堪えると、何が起きたか。シンプルに言うと、二択で、頭をフル回転させて仮説による思考で①それってこういうことですよね?とチャレンジするか、②わからないのでちゃんと聞くか、だ。

実践してみると、①は外れる時もある。②は残念そうな顔をされる時もある。ただ、仕事は今まで以上に進むことがよくわかる。そして、仕事を進める中での優先順位として、自分美化像がどこか前にきていたことを恥ずかしく感じると思う。

企業に所属している若手の方に対して、企業が「失敗を恐れるな」と言うことを伝えるのであれば、まず「なるほど」は使わないように、なぜならば、を伝えると、仕事が前に、少なからず一歩前進すると思う。そして、それを繰り返させることで、責任が生まれてくるのだと、そう感じている。

ただ、私はいまだに会話の中でポロっと「なるほどですね~」と言う時がある。そういった時はあらためて、「なるほどですね、さっぱりわかりません笑笑」とチャーミングに言うようにしている。

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鹿(Shika)

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