見出し画像

【体験の形式知化】チャーミングさ。という憧れてやまないスキル

働くうえで、求めるビジネススキルは何だろうか。私は真っ先に、チャーミングさ。と答える。可愛らしい感じになりたいわけじゃない。自分が歩く音を擬音語でトコトコ、食べながらハムハム言いたいわけじゃない。仕事を進める上で、人を惹き付け、リードしていくチャーミングさが欲しいのだ。

仕事をするうえで、方向性が定まらない会議がよくある。混沌とする場によく直面する。そういった時、必ずと言っていいほど、状況を打破する人は、その場でロシアの鉄仮面のように固まっている皆々を、笑みに変えて、マインドリセットを行ったうえで、冷静に物事を判断する方ばかりだ。

相談する場でもそうだ。どれだけ忙しい環境下においても、その場では難しくとも必ず応対してくれる方がいる。そして、その相談に対して、切羽詰まっている者を一旦落ち着かせるような、表情やたとえ話、はたまた全く違う話をして、事業のレゾンデートル(※1)が揺らいでいる状況下においても、笑いを交えて話をしているうちに、やる気に満ち溢れさせて、チームをミスリードすることなく力強く進めていく方には魅力的なオーラを感じてしまう。そして多くの人がその方に集まっていく。

そういった方々のことを私はとてもチャーミングだと思う。人知れず流した涙の量が一般的な人より多いんだ、とも思っている。当人たちにこれを言うと「アホ」「ちゃうわ」とチャーミングに言われる。

ビジネスの世界のうち、機械を相手にする仕事、法や規則が定まっている手続きとして形式的に行う仕事等にはチャーミングさは不要かもしれない。ただ、人との会話が必要であり、一面的なメッセージではなく、特にメリデメを含み両面的に説明する必要がある機会においては、相対する人に対して、話をしやすい環境の構築がなによりも必要だと考えている。相手が話したいことを120%聞き出す、また自分が話すことを100%伝えるために。

それを可能とするスキルの一つとして、チャーミングさがあると物事が前に進んでいくと、私は経験則からそう感じている。どんなにスキル、ナレッジ、ノウハウ、インテリジェンスを蓄積しても、伝えたいことが伝わらなければ、仕事は前に進まない。求心力や継続性といったことも薄れていくと思う。

もちろん、「チャーミングさ。」というのは自分で作れるものではないことはわかっている。無理くりやると大事故の可能性だってある。人として、それを魅力と感じるかは、そう感じ取る相手次第でしかない。

ただ、私は「チャーミングさ。」を尊敬する先駆者の方々を見て習い、意識するようにしている。自分がそうしてもらったことで、人として魅力を感じることができ、困難な状況も、志高く乗り越えることができたから。

そして私はこれからも、人と人とで仕事をしていくのだから。

---
鹿(Shika)

(※1:レゾンデートル)


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?