アッシーの1日(5)

「ガチャッ」


「ガチャッ」
勢いよく開けた玄関のドアを閉める。
カッコつけられるほど心に余裕はなかった。

「え、こんな急に家なくなんの?」
アフロ頭の中でこの言葉が30分ほどこだました後荷造りを始めた。

だが不幸中の幸い後藤アンダルシアという男はミニマリストなので1時間弱で荷造りは終わった。

時刻はまだ7:36

さてどうしよう。とりあえず家のことはどうにかなった。しかし、さっきの電話が問題だ。

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「Who…who are you?」

「郡司です。」

彼女に聴きたいことが頭の中を埋め尽くした。

「ほ、本物…ですか?」

「私のモノマネしてくれる人なんていませんよ。」

あのアフロを見つけた時と全く同じ気持ちの良い声でそう答えてくれた。あまりの感動に言葉を失ったアッシーに彼女は

「アッシーだよね?」
と尋ねる。

「そうです!」
と彼女に負けじと元気な声で答えると

「あ、ごめん。仕事戻らなきゃ。またかけるね!」
彼女はそう言って電話を切った。

時間にすると30秒にも満たないがアッシーには十分だった。
喜びのあまり彼の体に流れるアメリカ人の血が彼の脳を刺激し踊り始めようとした時に大家が来た。

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「嬉しかったなぁ」
思わずアッシーは涙を流しながら呟いた。

少し落ち着いたアッシーはこの家との別れを考えていた。

「今日でこの家ともお別れか。
最後のオナニーでもするか。」

そんな言い訳をしながらアッシーは好きな人と話したことにより隆起した陰茎に手を伸ばす。

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一仕事を終えて賢者タイムを迎え冷静になったアッシーは今までの人生の中で一番大きい声で

「なんで郡司アナ俺の電話番号知ってんの⁉︎」

と叫んだ。

-AM 9:06-

担当 髙橋

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