あなたの１番愛する人は…【読書記録*母性】

湊かなえさん。

私が中学生の頃だろうか？
『告白』が受賞をし、とても有名になっていた。

とはいえ読んだことはなく、映画にもなっていた『母性』という本から読んでみることとした。

※以下、少々ネタバレありです。

あらすじ

事故か、自殺か、殺人か――。
母の手記と娘の回想が交錯し、浮かび上がる事件の真相とは。

女子高生が自宅の中庭で倒れているのが発見された。
母親は言葉を詰まらせる。「愛能う限り、大切に育ててきた娘がこんなことになるなんて」。 世間は騒ぐ。これは事故か、自殺か。
……遡ること十一年前の台風の日、彼女たちを包んだ幸福は、突如奪い去られていた。
母の手記と娘の回想が交錯し、浮かび上がる真相。これは事故か、それとも――。
圧倒的に新しい、「母と娘」を巡る物語(ミステリー)。

書籍サイトより引用

読書感想

自分の最愛の人は、だれなんだろう。

誰か一人しか生きられないとしたら、誰を残すのだろう。

主人公(私)は、台風により実母と娘が家屋の瓦礫に下敷きになっている状況に遭う。
「おかあさん〜！」と泣いている娘。そして、自分を大切に育ててくれた最愛の母。

自分がそのような状況にあったら…
どのような選択をするのだろうか。

どちらかしか救えない。

父と母だったら？
夫と息子だったら？
知っているおじいさんと知らない子どもだったら？

命の重みは皆同じ。

…話が少しこの本から離れてしまったようなので、話を戻す。

本ストーリーでは、母が亡くなることで様々な関係が変化したことが、母と娘の日記のような形で物語が進められていく。
心情や行動については、二人で述べていることが異なる。まさに、解説にある「信用できない語り手」である。

ぜひこれから読む方は、解説までバッチリ読んで。解説がこのストーリーをさらに面白くする。

書籍情報

湊かなえ, 母性, 新潮文庫, 2015

母性 (新潮文庫)