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大阪には5つもあって、京都・兵庫に2つずつあるのに、奈良に1つしかないもの

大阪・京都・兵庫・奈良は、歴史的世界的建造物や自然の観光地が多いのは有名です。

でも、あるものに関しては、地域差が大きいです。

大阪に5つもあって、京都・兵庫に2つずつあるのに、奈良に1つしかないものはなんでしょうか?





















答えは『大学の医学部医学科』です。

大阪・・・大阪大学医学部、大阪医科大学、近畿大学医学部、関西医科大学、大阪市立大学医学部

京都・・・京都大学医学部、京都府立医科大学

兵庫・・・神戸大学医学部、兵庫医科大学

奈良県・・・奈良県立医科大学

という具合です。ちなみに、

和歌山・・・和歌山県立医科大学

和歌山県も1つのみです。

1988年に和歌山毒物カレー事件が起きた直後は、ヒ素入りカレーではなく、よくある食中毒だと思われ、また、64人という患者数の多さに和歌山県内の医療が逼迫したり、子どもに対して胃洗浄することがためらわれたりしたため、ヒ素入りカレーを食べた被害者の一部にしか胃洗浄が行われませんでした

その結果、胃洗浄をした被害者は全員一命を取りとめましたが、胃洗浄をしなかった人のうち4名の方がお亡くなりになりました。

この事実は、和歌山毒物カレー事件の生存者の講演で知りました。その方は、こうもおっしゃいました。

「和歌山毒物カレー事件が、医療機関が多く、高度な治療ができる大阪や京都で起きていたら、恐らく全員の命が助かったのに」

今から20年以上前、関西某所に暮らしていたわたしは、当時、奈良県民からも聞かされました。

奈良県は、大きな病院が奈良県立医科大学しかないから、そこから離れた場所で、病気や事故で重体・重症になったら助からないから」

これには正直驚きました。

「えっ?!  奈良って観光地がたくさんあって栄えているし、偏差値が高い高校も多いよね?」

と質問すると

「なぜだか医学部が1つしかないの」

と、結局、奈良県に医学部が1つしかない理由はわかりませんでした。でも、心の片隅には、

『奈良県では、急病や事故にあわないように気をつけよう』

と置かれた気がします。

2022年7月8日(金)の昼休憩の直前、職場のスタッフの一人が慌てた様子で話しかけてきました。

「元首相の安倍さんが撃たれたって!」

昼休憩に入り、早速スマホを開いた別のスタッフから、奈良県奈良市の西大寺駅前で安倍元首相が至近距離から撃たれて、命が危ないと聞かされたとき、

「正直、厳しいな」

と思いました。

実際、西大寺駅前で撃たれてから、奈良県橿原市にある奈良県立医科大学に運ばれるまで、50分を要しました。

撃たれた直後から心臓マッサージをつづけたり、救急隊員の処置が行われたり、すぐにドクターヘリの手配と奈良県立医科大学病院の受け入れが決まったのにもかかわらず、50分です。

これは、西大寺駅から橿原神宮前駅まで、電車の急行でも30分もかかるのですから、トータルで50分かかったのは仕方なかったのでしょう。

また、大阪の大きな病院の近くで、同じような事件に巻き込まれていたとしても、命は助からなかったのかもしれませんので、こればっかりはなんとも言えない部分もあるのです。

ですが、タラレバになってしまうのですが、もし、近くに、高度な治療ができる病院があれば、助かる命があったのでは。これは、日本中の医療過疎地に暮らす人たちの切実な想いとも繋がります。

最後に言いたいのは、思想信条があわないから、言動が受け入れがたいから、過去に起こした事件が許せないから、政策に不満があったから、などなど、安倍元首相に対する不平不満や憤りを抱えていた人は多いでしょう。正直、わたしもその一人です。

でも、いかなる理由があっても、暴力で口を封じたり、命を殺める行為は断じて許されません。

安倍元首相に関する疑惑も、全容が解明される前に闇に葬りさられてしまいました。森友学園問題で自死された方の遺族も、安倍元首相からほんとうの気持ちやお詫びの言葉を聴きたかったのではないでしょうか。第三者によって、突然、はしごを外されてしまったのではないでしょうか。

ご冥福をお祈り申し上げます。




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