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ブナの森に教えてもらったこと。

私は感情的なタイプだと思う。よく言えば、感受性豊か。それか、キャパシティが豆粒サイズ。なんで、こんな傷をえぐるようなことをするの?と思ってしまうことに出会うたび、心が本当に痛くなる。
傷付くのは痛い。麻痺してた時は誤魔化せたけど、今はすごく痛い。ナイフで刺された部分をググッとえぐられるような感覚。何度も何度も切り刻まれるような、まるでボロボロの布切れになったような感覚。水中の中全てが凍り、呼吸や時空が止まり、私の細胞すべてがみるみる死んでいくような感覚。光の見えない真っ暗闇の中、グラグラと綱渡りしている感覚。
攻撃的な言葉が、ボコッと頭を殴られる衝撃のように感じることがあった。胸が痛い、張り裂けそうという言葉の意味を体感した。胸がつまり、喉がつまり、次第に呼吸が浅くなっていく。手先の感覚、酸素はどんどん薄くなっていってるような感じがした。

「あ、私の細胞がみるみる死んでいく」不確かだけど、確かに感じた。

熱が奪われ、水の流れが退行し、これまで流れていたものがスピードを緩め、これまで避けて流れていたものは引っかかり始め、さらにスピードは遅くなり、やがて滞る。

自分の体内は川のようだと思った。
雨が降れば増幅し、日照りが続けば穏やかに小さくなっていく。私の身体は山、土台なのだ。自分が欲しい栄養を蓄えれば、美しい緑を作るだろう。

ブナの木が豊富な場所は水が綺麗だと言う。と同時に、その土地(腐葉土)には栄養がとても豊富だという。

悲しい記憶を糧にすることも大切かもしれないけど。どうせなら、心が歓喜する、熱くなる瞬間を栄養にして私という土台をもっと耕していきたい。これまでも、これからも。

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