バリスタコースの記録#2。
オーストラリア滞在95日目・5月7日(火)〜。(月曜は祝日でした。)
バリスタコース2週間目。
1週目はとにかく知識をつめ込み、最後に初めてエスプレッソを淹れました。
2週目は、「オージー文化」と「より本格的な実践のための知識」、そして「より複雑なメニュー体制でのサービング」をしました。
特に今週は「オージー文化」への理解を深めながら、ここオーストラリアで働く時に役立つことを学び、実践にも取り入れました。
そんなことを、思い出写真とともにゆるっと振り返ります*
5月7日(火):オージー文化との関係性。
オーストラリアのカフェで働くなら、知っておかなくてはならないオージー文化。
この日は自国の文化をいったん振り返る → グループワークでオージー文化を深掘り → どんな文化の違いがあるのかを考えました。
「オージー文化といえば、なんだろう?」
オージービーフ、海、ウルル、コアラとカンガルー?
と最初はハッキリしませんでしたが、
言語や食だけでなく、気候や何に価値をおくか、芸術性、宗教、マナー、歴史や儀式に・・・たっくさんあって、日本とのちがいを改めて実感。
グループワークでは、「スラングやコミュニケーションの価値観、歴史、エチケット、食」などをリサーチして発表しあいました。
★まずは「オージースラング」。
念のためオース在住・ネイティブのマットに本当によく使うスラングなのか聞くと、
「めっちゃよく使う」とのこと。
(見にくいですが、写真の右側のみ。)
「左側は完全なオージー英語だから自分は使わないけど、よく使われているよ」とのことです*
Good day(=ハロー)とか、
Mate(=友よ)とか、
How's going?(=調子どう?)とか、
No worries(心配ない・大丈夫)とか、有名どころは知っていたけど、(シェアメイトのオージー学生たちも使ってた。)
・Straya = オーストラリア
・Sanga = サンドイッチ
・Snag = ソーセージ
・Choccie = チョコレート
・Dunny = トイレ
・Cuppa = A hot tea / coffee
・Aggro = Angry(形容詞:怒って)
・TA = ありがとう
・Cheers = ありがとう
・Shout = I’ll pay / Treat someone
・Heaps = Very / A lot(とても)例:Heaps good!
・〇〇as = Very / A lot(とても)例:Busy as / Awesome as.
ここら辺はほぼ知らなくって、会話や接客で使えそうだなぁと思いノートにメモしてました◎
時々、オージーの友人が「タァー」とか「ターズ」って言ってて、「?!?」と思っていたのですが、意味がわかった。笑
「オーストラリア人でも英語上級者でもないのにオージースラングを使う」ってのはちょっと気が引けるのですが、接客とかで聞き取らなきゃいけない時もあると思うので、知っておいて損はないなと♩
それに、日本で海外の人が「まじ」とか「すげー」とか言っていると、なんか嬉しいし可愛らしい。(個人の感想ですが)
だから、汚い言葉は別として、使ってもいいスラングはじゃんじゃん使ってみていいと思いました。
実際に、Breakyは可愛くてたまーに冗談で友人と使ったり、No worriesはThank youの返し言葉としても使いやすかったです。
★あと印象的だったのは、「コミュニケーションの価値観」です。
・丁寧なことばで質問をする。
・苗字ではなく、名前で呼び合う。
・平等に互いをリスペクトしながら接する。
コミュニケーションにおいて、お客と店員、年上と年下、5年目と1年目・・・など日本では上下関係には厳しい目が行きがちですが、
オーストラリアでは「Equality」平等性を重じているのが素敵だなぁと。
サービスの場面でも、「お客様第一!」の精神で変に壁をつくるのではなく、お客も店員もまるで友だちかのように砕けた感じでコミュニケーションをとる。
オースに住んでいて、とても良い刺激をもらえる部分です。
「ユーモア」や「サーカズム(冗談っぽい皮肉)」を楽しみ、あまり深く考えすぎないし受けとらない感じ。
すきーーーーーーーーー!!!
ほんっとオーストラリアに来て「シリアスに考えすぎない」というマインドの刺激はもらいました。
日本のホテルなどのサービス業で働いてきたわたしにとっては堅苦しい接客のクセが取れず、なかなか難しいものでしたが。笑
愛想笑いとか、ジョークをかまされても真面目な返しになっちゃうとかね。
無理して考えすぎないようにするってのもアレですが、
まあゆるくイージーに力抜いてこ。
★さて、ほかにも、
「左側通行」がメインでエスカレーターも左側に立つのがマナーだったり、
国旗からオーストラリアの歴史や特徴を学んだり。
「イギリスとの深い歴史やつながり」が色濃く残っていること、
南半球にあることを示す「南十字星」、
オーストラリアの6つの州と特別地域を表す「7つ星」。
そして、先住民・アボリジニの民族旗には、
黒色は、「アボリジニの人々」を意味し、
赤色は、古くから儀式とのつながりがある「赤い土」や「彼らが流してきた血」を意味し、
真ん中の黄色の丸は、「生命と保護」を意味するそう。
何万年も前から生存していたと言われるアボリジニの人々は、厳しい環境下での生活だけでなく、移民による虐殺などの暗い歴史を乗り越えてきたといいます。
今では移民が多い国として有名なオーストラリアですが、現在の平和で多民族を受け入れる状態に至るまで、アボリジニとの大変な歴史と努力があったからこそだと感じる次第です。
国旗や民族旗の意味を探りながら、オーストラリアの文化を身近に感じることができました◎
一見、国旗なんてバリスタとは無関係にみえますが、海外で働くにあたっては、国を象徴する「国旗」から歴史や価値を感覚的にとらえることは大切だなぁと。
5月8日(水):オーダーのコツを知る。
「オーストラリアでのオーダー取りは、とっても細かいのよ!」
っていう先生の話からスタート。
なぜなら・・・
・ミルクの種類をカスタマイズしてくる。
・「熱さ加減」「コーヒー・砂糖の量」などをリクエストしてくる。
・リクエストと違えば、やり直しを要求してくる。
などがあるからだそう。
ミルクは、フルミルクやスキムミルク(脱脂粉乳)などの「脂肪分の違うミルク」から、ソイミルクやアーモンドミルクなどの「植物性のミルク」などなど・・・基本的にオースのカフェにはミルクの種類が豊富です。
ミルクのオーダーとるだけでも大変そうなのに、「ぬるめ」とか「砂糖ハーフ」とかリクエストが多いんだって。
だから全部のリクエストオーダーをフル英語でメモすると、超大変。
ということで、「オーダーをとるときのコツ」を教えてくれました。
とにかく「ショートワードを覚えて、瞬間的にメモできるように訓練すること!」だそう。
詳しいショートワードの意味などはまたブログにまとめます。
実際のオージーカフェでのオーダーのやりとり動画も見ましたが・・・わたしの英語力でできるかなこれ・・・。と感じました。笑
あとは、カフェでオーダーとる際の全体的な英語フレーズを学んだり。
金曜日には、実際に生徒からオーダーをとってコーヒーを振る舞うサービングタイムがあるので、ここで生かそうねということで終了。
5月9日(木):とにかく実践練習!
先週の1回目に続いて、2回目のエスプレッソマシーンを使った実践練習です。
前回はエスプレッソを淹れるだけでしたが、今回はエスプレッソマシーンを付けての「準備」から始まり、実践、最後にエスプレッソマシーンの「片付け」までの一連の使い方を学びました。
正直なところ、いきなり事前講義なしの1回でマシーンの準備や片付け方を覚えるのは難しかったです。これこそ講義や予習タイムがほしかったかも。
あとは、とにかく実践練習でした。
ラテと、
フラットホワイト。
ちょっと、ぎこちない仕上がりでした。
なんといっても・・・
ミルクスチームがうまくいかない!!!!!
正解の方法でやると「パチパチっ」という音がたまに出るくらいなのですが、
わたしの場合はノズルの角度や位置が悪いらしく、
何度やっても「キュイーーーーーーーーー」
という耳をつんざくような音が出てしまう。笑
でも他のメンバーも同じような感じでちょっと安心。笑笑
「何度も練習すればうまくなるから大丈夫よ!」
と先生は言ってくれますが、ちょっと心残りなまま実践タイムが終わりました。
5月10日(金):コーヒーサービングDAY。
語学学校の授業の一環(コミュニケーションタイム系の授業)で、1日中立て続けに各クラスがフリーコーヒーとクラス内の会話を楽しみに訪れてくれました。
超ビジー、まさに、Heap busy!!!
本当に忙しすぎて心身余裕がなく、写真が1枚もありません!笑
先週は普通のミルクオンリーの「カスタマイズなし」でオーダーを取って提供しましたが、
今回は、ミルクの種類やエスプレッソコーヒー以外のドリンク(この日に教わったばかりのチャイラテやホットチョコレートなどw)もメニューに追加して、「より複雑なオーダーとコーヒーメイキング」をしました。
個人的に接客は問題なく、むしろ楽しい。
講義で学んだ、
ショートワードでメモや、オーダーの英語フレーズを使ったり、
苗字でなく名前を聞いて、ドリンクを運ぶ時に名前を呼んだり名前をコップに書いたり、
あまり堅苦しい接客にならぬようフレンドリーを意識しながら、(やっぱり固かったけどw)
講義で学んだことを少しは発揮できたかな◎
でもでも、、、
一気にオーダーが来るなど練習と違うこともあってなのか、
やっぱりミルクスチームが残念なことに・・・。笑
特にソイミルクなど特殊系がくると、スチーム方法も変わるので大焦り。笑
ミルクスチームをやり過ぎてしまったり、逆にやり足りなかったりすると、エスプレッソに注いでカプチーノやラテを作る時に失敗します。
そしてボツになると提供できない、つまり廃棄or自分たちで飲むことになります。。。(失敗が多ければ飲みきれず捨てることになる。)
だから美味しいコーヒーを作るために、廃棄ロスをなくすためにも、とっても大事なミルクスチーム。
これが、バリスタコース後半戦の課題となりました。
おわりに
バリスタの仕事中には直接使わないけど、その国の文化を知っておくことでサービスの幅が広がると感じました。
バリスタだけでなく、オーストラリアに住むにあたって大切なこと、オーストラリアの人々と楽しく接する時にも役に立つことが学べたなぁと。
もちろんショートワードや英語フレーズ、コーヒーをつくる技術も超大切だけど、1番大切なのはこういった文化的なことを理解して、自分なりに工夫するスピリットだと思う。
どんなに経験技術や英語力がすばらしくても、国の文化や価値観、歴史をあまり知らずに、Equality精神に欠けていたりマナーが守れなければ、コーヒーも美味しくなくなるんじゃないかな。
といってもわたしも文化の知識をかじった程度ですが。^^;
まだスキルが未熟だとしても。
文化を理解し受け入れた上で、最終的に人に愛され、心から美味しく飲んでもらえるようなバリスタになりたい。
経験とスキルが重視されやすいオーストラリア。
でもそれだけじゃない。
とにかく経験を積むこともすごく大事だけど、これに気付ける人は少ないのではないかな。
バリスタコースで学べてわたしはよかった。そう思った次第です。
濃すぎる毎日を過ごしましたが、バリスタコースもすでに半分弱が過ぎました。
知識と実践とを毎日つめ込んで大変でしたが、同時にたしかな成長の感触もつかんだ気がする。
来週はいつもの授業や実践・サービングに加えて、街中でのアンケート調査や、プレゼン、工場見学など、またまた怒涛の日々です。
3週目につづきます*
▼ 1週目のはなし。
▼ オージースラングのはなし。
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