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#487 仕事の指示をされなくなったら?「ベテラン世代のキャリア」

竹内義晴の「これからの働き方」――この番組は、これからの働き方、組織作り、地域づくりの実務家、竹内義晴が「楽しく働く」をテーマに、組織づくりやコミュニケーション、マーケティング、キャリアデザイン、複業、テレワーク、ワーケーションなどの視点でゆるゆるとお話をしていく番組です。

音声はこちらです。

今ですね。ベテラン世代のキャリアについてお話をしています。今日は、上司や周囲から、「仕事の指示をされなくなったとき、どうする?」という話をしてみたいと思います。

若いときの働き方

若いときって、上司がいる。そして、仕事は指示されるものでしたよね。

上司から「あれ、やりなさい」「これ、やりなさい」と言われて、それをやっていればOK……というのが、若いころの働き方だったなぁと思います。そこには、ある程度役割が決まっていて、「これをやればOK」みたいなね。これが、若いときの働く環境です。

一方、ある程度年齢を重ねてくると、指示されることが少なくなってきます。年齢を重ねれば重ねるほど、そうかもしれません。

もちろん、仕事内容によっては、指示されることもあるかもしれません。たとえば。自分以外にマネジメントする人がいて「その人から指示される」とかね。あとは、定型的な業務が決まっていて「あなたの役割はこれです」と明確に示されるとか。

そういった仕事の場合は、指示されることもあるでしょう。

年齢を重ねると、指示されなくなる

ですが、年齢を重ねると「指示されなくなってくる」というケースも多くなるんじゃないかな~と思います。

それには、いくつかの理由があるような気がします。

たとえば、自分より若い管理職やリーダーがいた場合、年齢が上の人に対して指示をしたり、声をかけたりするのはしにくい……という事情もあるかもしれません。

あるいは、「ある程度経験を重ねているんだから、仕事は自分で考えてください」といったケースもあるでしょう。

このように「指示されない」という状況に置かれたとき、「どういう振る舞いをするか?」というのは、ベテラン世代が、今後のキャリアを重ねていくときに、重要な分かれ目なんじゃないかと思います。

もっとも、これは年齢に関わらず、大事なことかもしれません。上司から指示されなくても、自分から「いま、これが必要だな」って思って取り組む……とかね。

「いま、これが必要だな」の考え方

この「いま、これが必要だな」というのは、どうやって考えるか……というと、たとえば……

「会社の、今後の方向性はこうだ」とか、「チームの今後の方向性はこうだ」ということに対して、「いま現状はこうである」と。「現状」と「これから進む方向性」の間に、「何かしらのギャップがある」と。それが「いま、取り組むべきこと」「取り組まなければならないこと」「やるべきこと」です。

それを自分で、「いま、取り組むべきことは、これだな」って考えて、「次は、これをやってみよう」と思って、できることから取り組んでみたり。

あるいは、周囲に「これから、こういうことをやっていこうと思う」と説明したり。

つまり、「仕事つくっていく」ということになるのかな?

「仕事をつくっていく」といっても、そのレベル感はいろいろとあるとは思います。本当にゼロからつくる場合もあるでしょうし、ある程度形づくられた中で、自分の考えをのせていくこともあるでしょう。

この、「指示されなくなったときの行動」は、ベテラン世代のキャリアを考える上で、かなり大切なんじゃないかなと思います。「若手社員が、今後自立できるように、いままでの自分の経験をまとめる」みたいなことでもいいかもしれませんよね。

指示されないときの行動で、周囲からの評価が決まる

「なぜ、大切なのか?」というと……

年齢を重ねると、「言いやすさ」みたいな関係で、周囲から指示されなくなってくると思います。というのも、僕自身がいま、まさにそうで、誰からも指示されません。

自分で経営しているしごとのみらいという法人については、経営者なので、誰からも指示されないのは当然としても、いま、複業しているサイボウズという会社の中でも、基本、指示はされません。

自分の仕事は、自分で考えなければなりません。

こういった状況に置かれたとき、「周りがなにも指示してくれない」のように周囲のせいにしたり、「何も言われないから」といって、ぼんやり時間を過ごしたりしていては、おそらく、周囲からの評価が下がっていきますよね。

こうした行動をとっていると「キャリアを形成する」という意味では、ちょっとまずいことになるんじゃないかな~と、僕も一人の当事者として思います。

キャリアを重ねていけばいくほど、周囲からは指示されなくなっていく。そこで、自分で考えて行動する。会社の方向性に合った行動することは、自分のキャリアを形成する上で、すごく重要なんじゃないかなと思います。

実は、世代に関係なく……

いま、「ベテラン世代のキャリア」と言っていますけど、すでにお気づきの方もいると思いますが、これはベテランといった世代や年齢は、実は、あまり関係ないことですよね。

会社の方向性とか、チームの方向性に対して、現状と理想のギャップを考える。そして「次にやるべきは、これだな」って考えて、周囲に提案する。あるいは、自分から行動する。

これは、年齢に関係なく大切なことですし、こうした行動ができる人は、長く活躍できるんじゃないかな~と、一人の当事者として思うかな。

というわけで、今日は「周囲から指示されなくなった時、どうする?」という話をしてみました。では、今日の話はこれで終わりにします。

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