#489 出身や資格よりも大切なこと「ベテラン世代のキャリア」
竹内義晴の「これからの働き方」――この番組は、これからの働き方、組織作り、地域づくりの実務家、竹内義晴が「楽しく働く」をテーマに、組織づくりやコミュニケーション、マーケティング、キャリアデザイン、複業、テレワーク、ワーケーションなどの視点でゆるゆるとお話をしていく番組です。
音声はこちらです。
今日のテーマ「出身や資格よりも大切なこと」
いまですね。ベテラン世代のキャリアについてお話をしています。今日のテーマはですね。出身や資格よりも大切なことという話をしてみたいと思います。
「出身」や「資格」というのはなにか? といったら、一言で言うと「スキル」とか、「学歴」みたいなものになるかなぁと思います。
若い頃は、新たな仕事に就いたり、転職したりする時に、出身や資格……つまり「何ができるか?」というのは、重要な要素のひとつだと思います。
出身や資格の役割
出身とか資格というのは、言ってみれば、「自分自身を、自分以外の評価軸によって評価する」という感じかな、と思います。言っていること、伝わるかな。
「わたしはこれができます」という証明を、「〇〇の資格を持っています」とか、「〇〇大学出身です」といった、「自分以外のもので表現する」という感じですよね。
最近流行りの「エビデンス」という意味では、自分以外の評価軸で表現することも大切だとは思いますが、経験を重ねれば重ねるにつれて、大事になってくるのは、「何ができるか?」以上に、「人となり」だったり、「信頼できるかどうか?」だったり。
こういったことのほうが、大事になってくるんじゃないかな~と、僕は思っています。
信頼している人の出身校や持っている資格を知らない
というのも、いま、いろんな方々と仕事をしていますが、「どんな資格を持っているか?」とか、「なに大学出身か?」とか、全然知りません。気にしたことがありません。
人となりの前に、「仕事をちゃんとする人か」とか、最低限のスキルというんでしょうかね。そういうのは、もちろん必要だとは思います。
でも、ある程度経験を重ねている人たちだったら、それよりも「一緒に仕事をしていて信頼できるかどうか」とか、「ウソをつかないかどうか」とか、「おたがいに尊敬し合えるかどうか?」とか、「おたがいに頼りにできるかどうか?」とか、「いい人かどうか?」とか。そういった「人となり」の方が、圧倒的に大事なような気がします。
少なくとも僕は、そういったところに信用するし、信頼して仕事をしていますね。
そういう意味では――これはやや、否定的な言い方に聞こえるかもしれませんが――いま、リスキリングみたいなことが流行っているじゃないですか。これからの社会に対応できるように「資格を取ろう」とか、「新たなスキルを身につけよう」とか。
もちろん、それも重要なことだと思います。
でもそれ以前に、「人となり」が大事なところが多くあるんじゃないかな~と思います。
「人となり」はどうやって育む?
じゃあ、「人となり」がどうやって育まれていくのか? というと、それはなかなか難しい、表現しにくい部分だなぁとは思います。
少なからず、「与えられたことは一生懸命やる」とか、「”課題だな”って思っていることは自分から取り組む」とか、「”これ、やっておいたら多分、喜ばれるんじゃないかな”と思うことを率先してやる」とか。
聞けば当たり前なことかもしれませんが、そういうことができる人って、ひょっとしたらそんなに多くないかもしれなくて。
そういう意味では、ベテラン世代の人たちが活躍するためには、スキルじゃないところに、僕は信頼するかな?
では、「人となり」を育てるためにはどうすればいいのでしょうか? 当たり前なことといえば、当たり前なので、「約束を守る」とか、気がついていることがあれば「率先してやる」とか、「こうしたほうが絶対いいな」と思うことがあれば、先にやるとか。
そういった「当たり前のこと」をやること。
それって、努力がいることなのか? と言われたら、「当たり前のこと」だから、それほど努力がいらないんじゃないかな~と思いつつ。
でも、あれか。「当たり前のこと」をやるのが、いちばん難しいか(笑)
そういう意味では、努力は必要なのかもしれませんけど、それでも、そうしたちょっとした「当たり前のこと」をやることの方が、大事なのかな~という話をして、今日の話はこれで終わりにしたいと思います。
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