
#651 「関係性って、そんなに簡単に築けるもの?」越境学習と関係人口
竹内義晴の「これからの働き方」――この番組は、これからの働き方、組織作り、地域づくりの実務家、竹内義晴が「楽しく働く」をテーマに、組織づくりやコミュニケーション、マーケティング、キャリアデザイン、複業、テレワーク、ワーケーションなどの視点でゆるゆるとお話をしていく番組です。
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今日のテーマ:越境学習と関係人口
今日は何の話をしようかな~。越境学習とか関係人口の話になるかわかんないけど、そのあたりの話をしてみたいと思います。
というのも明日から2日間ですね。新潟県妙高市で、越境学習の受け入れがあります。
越境学習の受け入れ
越境学習については、この番組の中でも何度かお話ししていますけれども、自分が普段いる「日常」と、自分が普段いない誰かの日常、それを「他日常」と言っていますが、日常と、他日常の間を行ったり来たりすることで、今まで、当たり前だと思っていた価値観を、ちょっとひっくり返してみたり。あるいは、ちょっと揺さぶったりすることによって、新たな気づきとか発見を得よう……という試みだと思っていただけるといいかなと思います。
それだけだと、どんな価値があるのか、よくわかんないと思います。
例えば、中堅世代の人たちだったら、社内だけではない、ある事業をしている人たち、特にリーダーシップを発揮して事業を推進している人たちなどと関わることによって刺激になったりするでしょう。
また、ベテラン世代の方々だったら第2、第3のキャリアを考えるために会社の外に出て行って、自分の強みは何かっていうことを客観的に捉える。そんな効果があるかなと思います。
メンターの役割とその難しさ
明日、メンターのような位置付けで関わるのですが、メンターというのも結構大変で。
別に何かを教える人ではないので、セミナーとか講演のように一方的に話すっていうことはほとんどありません。
ただ、このまま行くと「目的とずれちゃうな」と思った時には、「本当にそれでいいんですか?」って投げかけたり、あるいはとても良い気づきや発見があった時にはポジティブなフィードバックをしたり。
その時々で正解というものはないので、結構難しい仕事だなと思いながらも、せっかく妙高においでいただくのであれば、良い体験になればなぁと思っています。
関係人口と地域とのつながり
冒頭に、「越境学習とか関係人口とか」っていう話をしました。なぜ、関係人口の話をしたのか?
それはですね、ちょっと別件で、今朝、関係人口に関する話を耳にしました。
関係人口という話もこの番組の中で何度か話していますが、関係人口とは「観光以上、移住未満」という言い方が一番わかりやすいと思います。
観光客はもちろん増やすことも大事だと思いますけど、飽きたら次のところに行ってしまう。一方で移住というのはそんな簡単じゃないよね。っていうところで、「移住しなくてもいいけど、地域との関わりを何らか持ってくださる方」、そんな人を増やそう……という試みが関係人口というふうに言っています。
ただ、今日、投げられた関係人口の話は、「関係人口って言っても、なかなか、関係人口にならないよね」とか、「どうしたら関係人口って増えるの?」とか、「人と地域をかき混ぜようみたいな理想がある中で、実際には難しいよね」という話でした。
いや、まあ、ぶっちゃけ、そんな簡単じゃないよなって思っています。
関係人口は友達のような存在
関係人口って、僕の感覚では「友達みたいな感じ」ですかね? 「〇〇さんは信頼できる、だからまた行こう」と思う関係性。関係性ってそういうものだと思うんですよ。
何かをやることで、関係性が築かれることもあるかもしれません。例えば、東京マラソンみたいなイベントに参加することで、その地域に何度も行くとかっていうことも確かにあるとは思います。別にマラソンに限らず、祭りとかそういうものもあるかもしれませんけど、
関係人口の構築は、そういったイベントでもいいのかもしれませんが、結局、関係って何かっていうと、そこの中にいる人との関わりだと思うんです。関わりを分かりやすく言えば友達みたいなもの。でも、友達は、何かイベントをやったら増えるのか?って言ったら、ちょっとモヤモヤした違和感がありますよね。
だから、いかに人と交わるか、関わるか。そういうもんなんじゃないかと僕は思うんです。
一方で、「友達って、作ろうと思って作るものなのか?」っていう感じもしなくはないんです。でも、作ろうとしなければ作れないっていう事実もあるかもしれないですよね。そこに行かないとわからないし。行かないと良好な関係になれるかどうかわからないっていうのは、それも事実だと思います。
でも少なからず、何かイベントをやればいいだろうっていう類のものじゃないと思います。
越境学習がもたらす価値
信頼関係とか、その会話をした内容の深さとか、そういったものは大事じゃないかなと思うんです。
なんでこの越境学習のところで関係人口の話を出したかっていうと、ちょうど今朝、関係人口という言葉が頭にあったっていうのもあるんですけど、この越境学習の中で単なる旅行とかとは違って、その地域の中の方々とがっつり話し込んで、何ならちょっと喧々諤々な議論をする中で、お互いが分かり合ったりする。そういったところに関係性って生まれたりするんじゃないかなと思います。
それをやったからといって、すぐに関係性が生まれるのか?っていうと、それぐらい関係性ってそんなに容易なことではないと思います。でも少なからず、この越境学習みたいな取り組み、地域の中に深く入り込む、地域の中と人と深く関わるということは、関係性を構築する上での一要素なんじゃないかなと思います。
そういった経験をするからこそ、会社ではなかなか経験できない気づきとか発見ってのがあるんじゃないかなと思います。気づきとか発見っていうと、なんとなくさらっとした、上っ面な表面的な言葉かもしれませんけどね。その後のキャリアとかにつながるんじゃないかなと思います。
じゃあ、今日の話はこれで終わりにします。