#582 【話す機会にする】エイジダイバーシティのメリットを具体的に考える
竹内義晴の「これからの働き方」――この番組は、これからの働き方、組織作り、地域づくりの実務家、竹内義晴が「楽しく働く」をテーマに、組織づくりやコミュニケーション、マーケティング、キャリアデザイン、複業、テレワーク、ワーケーションなどの視点でゆるゆるとお話をしていく番組です。
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エイジダイバーシティのメリット
さて、今はエイジダイバーシティのメリットについてお話をしています。昨日は「選択肢を増やす」というテーマで話しました。正確に言うと「選択肢が増える」ということですね。いろんな価値観や視点を取り入れることで、結果的に選択肢が増えるんじゃないか、という話です。
問題を解決するためには、多様な選択肢の中からいろいろ試してみることが大事です。うまくいけばそれでいいし、うまくいかなければまた別の選択肢を探す。その繰り返しですよね。
価値観が違うからこそ、そこから生まれる新しい選択肢がある。それがエイジダイバーシティの一つの大きなメリットだと思います。
今日のテーマ:話す機会を作る
今日は、その続きとして「話す機会を作る」ということについてお話しします。結論から言えば、お互いを理解するためには「話す機会」が必要だということですね。
今、東京にいるんですが、先ほどまで、ある企業で「世代間の多様性」について話してきました。その中で「世代による価値観の違い」についての質問がいくつかあったんです。たとえば、有給休暇の話ですね。
以前は、有給を取るときに「お互いに節度が必要だ」という考え方が一般的でした。つまり、周囲への配慮をしながら取得するのが当たり前とされていた。でも、今はそうではなくなってきている……という話です。
いい意味では「有休を取りやすくなっている」。悪い意味では「忖度が必要だ」「取りづらい雰囲気が残っている」ということになるでしょうか。有給について「どう捉えるか?」という話です。
つまり、「有給休暇には節度が必要ではないか?」というものでした。要はチームに対する配慮が必要じゃないか、という意見ですね。
モヤモヤを共有することの重要性
それに対して僕が答えたのは、「良い悪いではなく、みんなで話し合って決めることでは?」というお話でした。
価値観の違いによるモヤモヤ感は、どの組織にもあると思います。特に世代間の違いがあると、どうしてもお互いの考え方にズレが生じやすい。
こうしたズレが生じたとき、どちらが「正しいか」を決めるというよりは、そういったモヤモヤを話し合って、共有することが大事なんじゃないかと思うんです。
また、ベテラン世代から見たときに「若い世代は有給を気軽に取りすぎじゃないか」と思うかもしれない。でもその背景には、それぞれの事情がありますよね。子育てや介護、家庭の事情など、いろんな理由で休みを取る必要がある場合もあるかもしれません。
こうした事情をお互いに理解し合わないと、ただ「若い世代は…」という批判で終わってしまいがちです。
理想の働き方を話し合う
だからこそ、チームの中で「理想の働き方」について話し合うことが重要です。ベテラン世代や中堅世代が「自分たちは有給を取りづらい」と感じているのはなぜなのか。それを話し合うことで、新しい働き方のヒントが見つかるかもしれません。
そもそも、有給は権利としてあるものなので、それをもっと気軽に使うべきだという意見もあるでしょう。でも、自分たちが「取りづらい」と感じてしまうのはなぜなのか。それを考えることで、理想の状況が見えてくるはずです。
世代間の対話がもたらすもの
このような話し合いは、世代間の対話を促進する良い機会になります。ただ「〇〇世代が悪い」と決めつけるのではなく、立場や年齢を超えて「本当に大切なことは何か」を共有する。そのプロセスが、チームにとっての最適解を見つける助けになるんじゃないかと思います。
特に、価値観の違いから生じるモヤモヤがあるときほど、対話を通じてお互いを理解することが大事です。その中で新しい気づきが生まれることも多い。エイジダイバーシティのメリットは、まさにこういった「対話のきっかけを作る」ことにあるんじゃないでしょうか。
まとめ
というわけで、今日は「エイジダイバーシティのメリット」として、話す機会を作ることの重要性についてお話ししました。普段感じているモヤモヤを共有し、対話を通じてお互いを理解することが、働きやすい環境づくりにつながると思います。
では、今日のお話はこれで終わりにします。
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