接続詞がストーリー性を生み出す
他のライターさんが書いたオウンドメディアの記事を校閲していると、接続詞がほとんど使われていない記事によく出会います。
接続詞を使わないことが、最近の流行なのでしょうか?
それとも、テーマが難しいため、他の複数のWebサイトから情報を寄せ集めてパッチワークで記事を作成することにエネルギーを費やしてしまい、読者にとっての読みやすさまで配慮するゆとりがなくなっているのでしょうか。
あるいは、そもそも接続詞の必要性を感じていないのかもしれません。
いや、ひょっとすると、Webライティングにおいては接続詞を使わないように、という指導を受けているのかもしれません。
たしかに、接続詞の乱用はいただけません。
しかし、接続詞は適切に使えば、文章にストーリー性を与えて読みやすく、理解しやすくできるのです。
たとえば以下の例を見てみましょう(少々極端な例ですが)。
――
日が落ちた。
街に明かりが灯った。
誰も帰らない。
仕事を終える気配もない。
仕事の区切りが悪いのだ。
計画性は大事だ。
――
うん、極端に単純な例ですので、意味は簡単に通じそうです。接続詞がないことで、詩のようでもあり、却って読み手の創造力が喚起されて光景が目に浮かぶかもしれません。
しかし、ぶっきらぼうな印象は否めませんね。
それでは接続詞を入れてみましょう。
――
日が落ちた。
すると、街に明かりが灯った。
しかし、誰も帰らない。
それに、仕事を終える気配もない。
つまり、仕事の区切りが悪いのだ。
やはり、計画性は大事だ。
――
いかがでしょう。
この例では単純すぎるので、接続詞はなくてもいいじゃん、となりそうですが、もっと長く難しい内容になってくると、接続詞があった方がストーリー性を持たせることができます。
その結果、読者にとっては読みやすくなるんではないかと思います。
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