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入院中のベッドの上からSE愛を叫ぶ

新型iPhoneの話題が一段落し、携帯電話の契約解除料金が千円になり、消費税は10%になった。そんな節目の今、筆者は病院のベッドの上にいる。左手首を骨折し、コンパートメント症候群を引き起こし、リハビリ中である。リハビリの合間に筆者はベッドの上で悶々としている。こんなとき、アイツがいてくれたら……と!

私たちの手のひらはいつの間にこんなに大きくなったのか

 かつて、入院しているあいだのひまつぶしといえば、読書やテレビ視聴だった。しかしいまはなんでもスマホの時代。やりかけのゲームも、時間が出来たら読もうと思っていた積ん読も、全部スマホに入っている。それだけじゃない。仕事関係者への連絡もリアルタイム化しており、病状の共有やスケジュール調整のお願いなど、普段より多くのメッセージが飛び交う。しばらく前なら私はこう言っただろう。

 「入院中のビジネスの連絡も暇つぶしの映画鑑賞も簡単。そう、iPhoneならね」

 手のひらサイズのスマートフォンで何でもできる。なんならOffice365を使って原稿を書き、gmailで送ることもできる—いやいやできた。かつては。

 手のひらサイズのデバイスだったスマートフォンは年々大型化し、片手で自由に操作できなくなってしまった。筆者はiPhone 8 plusとAquos R Compactを使っているが、どちらも片手で操作するのは難しい。メインのiPhone 8 plusを、普段はApple Watchとセットで使っている。片手でササッと情報を確認し、じっくり読みたいときに大画面のiPhone 8 plusをとりだすという使い分けをしていたのだ。しかし骨折して片腕が使えなくなると、スマートウォッチも操作できなくなった。腕時計って片手で使えないんだ、という衝撃。そして、iPhone 8 plusも 片手で扱うには大きすぎる。しかたがないので、気力のある時にベッドの上に起き上がり、タブレットのように机にiPhoneを置いて操作している。

 色々な情報を手のひらサイズで扱えるから便利だったはずなのに—いつのまにか私たちの手のひらの夢は、実際の手のひらよりも遙かに大きくなってしまっていた。

Compactだからって油断は禁物、全面液晶タイプは指の届かないエリア多し!

 起き上がっている時間にしかネットに繋がらない生活というのは、オンラインで仕事をする私たちのような人間にはあまりに不便。そこで、普段はサブ機に甘んじているAquos R Compactを寝転んで使っている。こいつはCompactとネーミングされているだけあり、4.9インチの画面を約66×約132×約9.6mmのボディに収めている。

 ボディ下部に指紋センサーを備えておりいわゆる全画面液晶ではないものの、上部はフロントカメラ部分を切り欠いたデザインで、ボディの端までディスプレイが広がっている。本来なら、この工夫によってコンパクトボディながら4.9インチの画面を実現!とたたえたいところだが、今回ばかりはこのデザインに難儀している。ボディの上端、通知エリアに指が届かないのだ。ぴこん!と新着通知が来る。開きたい。指が届かない。むずむず……これをなんど繰り返しただろうか。

スポッとポケットに収まり、片手で操作できたアイツを、今こそ!

 言い尽くされたことだ。筆者自身、類似の記事を読みながら、「気持ちは分かる。でも大型化の流れはしかたないよな」と諦めてきた。そう、メインの端末をiPhone SEからiPhone 7 plusに変えたあのとき、筆者自身も大型化の流れを推進してしまったのだ。

 それでも後継機の話題を目にするたび、淡い期待を持ってクリックしてきた。そして今、その思いはさらに強くなった。

 帰ってきてくれ、iPhone SE!

 なんていう駄文をリハビリ兼ねて書き散らしていたら、SE再来かとの情報が。しかし、画面サイズは4.7インチ。そうじゃないんだ。俺が欲しいのは、それじゃないんだ。

 帰ってきてくれ、コンパクトなiPhone SE!

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