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【Lake up Voice】 前田健滋朗HC「良い変化と上積みを持ってシーズンへ」

りそなグループB.LEAGUE 2024-25シーズンの滋賀レイクスの開幕戦まで、8月16日で【あと50日】となりました。

前田健滋朗HCが新たな指揮官に就任し、チームでの指導がスタートしてから早くも1カ月が経ち、15日にはマーキース・カミングス選手が来日。ここから続々と残りの外国籍選手たちも合流し、いよいよプレシーズンゲームへ向けた"実戦"の時期が到来します。

このnoteの【Lake up Voice】では開幕まで2カ月を切ったタイミングでの、前田健滋朗HCのインタビューをお届けします
(インタビュー実施:8月12日)

8月14日にバスケット・カウントに前後編のインタビュー記事が掲載されました。バスケット・カウントのインタビューにも、ケニー(前田HCの愛称)さんの考えが丁寧に描かれていますので、ぜひこちらもお読みください!


インタビュー

Q.個人練習中心でやってきたこの1カ月をどう振り返りますか?

バスケットの部分に関しては、外国籍選手が合流していないのでできることが限定的ではありますけど、今シーズンやっていきたいこと、なおかつ、今現在しっかりと取り組めることに関しては、チームとしてもそこの意識だったりとかはビルドアップできていると思っています。
それにプラスして、選手たちが本当に真面目で良くなろうという思いで、常に練習でも100%以上のものを持ってきてくれているので、そこは非常に満足していますし、すごく手応えを感じています。

Q.マインドセットやスキルセットで、この時期に身に付けさせたり向上させようとしていた具体的な部分は?

私が大事にしていることとして、それぞれの選手が”いかに自分自身で良くなっていくか”というマインドを持つことが大事だと思っています。
それはプロ選手として”誰かに何かを言われて何かに取り組む”だったり、”誰かにプッシュされないと自分が頑張れない”そういった選手は上にはいけないと思っているので、しっかり自分の頭で考えてやること、逆にやらないこと、をはっきりさせて、「どういう取り組みをすればプロアスリートとしてより良くなっていけるか」というマインドを持ってもらいたいと思っています。その部分は選手たちに促していて、それに対して選手たちには少しずつそういった姿勢が見えてきているかな、と思っています。

バスケットの部分に関しては、いかに一人一人の選手が自分がもっと良い選手になれるかだったり、チームに対して貢献できるかというところであったり、コートに立った時に脅威になれるかというところをより強調をして、選手たちにはアプローチをしています。
オフェンスで言えば、それぞれの選手がボールを持った時に積極的にプレーをしてほしい。そうすることによって相手に怖さを感じさせることができますし、良いパフォーマンスにつながると思っているので、そこの部分というのはかなり選手たちには植え付けているというような形です。
ディフェンスに関しても、とにかく一人一人が責任を持って一対一を守るというところをかなり取り組んでいるので、そこの部分に関してはまだまだ改善の余地というのはたくさん残っているんですけど、それが逆に伸びしろでもあるかな、と思っていて、そこのオフェンス、ディフェンス、マインドセットの部分は、今お話したところをよりフォーカスしてやっているところです。

Q.ハドルの中でモチベーションの話をするという取り組みはSNSでも紹介させてもらっています。この取り組みの狙いは?

一つ目はそれぞれの選手たち、スタッフも含めてチームメンバー全員がここにいる理由というのがあると思っていて、理由はそれぞれみんな違えど、今シーズンこの滋賀レイクスでやっていくんだ、というところを、それぞれの選手が決断して、スタッフも決断してここに集まっていると思っていています。なぜ自分たちが滋賀レイクスでプレーをしているのか、なぜレイクスで仕事をしているのかを共有することで、お互いのことを知ったり、それによってお互いが刺激を受けたりということを目的に、選手たち、スタッフには順番に話をしてもらっています。それが一つ目です。

二つ目に関しては、プロのクラブとしてどういった影響を自分たちチーム以外に持ってこれるかというのが価値だと思っているので、そういった意味でも、それぞれがプレーする理由であったりとか、仕事する理由、そしてここにいる理由というのがそこにつながってくる人もいると、そしてそれによって自分たちが存在しているということを気づく意味でもシェアすることがそこにつながるかなと思っているのが二つ目です。

Q.長崎ヴェルカでもこういうアプローチはしていたのですか?

そこに関してはあまり多くはなかったです。ただ、長崎の時は、特にB3の最初の年は、今までプロスポーツはサッカーしかなかったので、バスケットも見たことがない人がたくさんいる、今まで見たことない人が見に来るというような状況でした。いかに自分たちがいいインパクトを与えるかというのを感じさせてもらわないと、そもそもお客さんが来てもらえないしガラガラの中でやっていく。プロのクラブとして成り立っていかない。そうなるとプロの選手としても難しいというところも考えていたので、そこは1年目だったからこそ、なおかつチームもない状態でみんな決断をしてきていたので、それぞれが頭の中にありながら、そこはすごい取り組みをしなくても、環境が勝手にそういう風にさせたのかなと思っています。

今やっているようなモチベーションの話をしていたわけではなかったですけど、同じ方向を向いた仲間がいたかなと思っていて、今の滋賀の状況として同じ目線を持っているメンバーがいるんですけど、よりそこを口に出したりとか聞くことによって、そこがさらに内容の濃いものになったりするかな、と思ってやっています。

Q.皆さんが気になっているところで、”キャプテン”についてはどう考えていますか?

キャプテンという名前ではなくて、"いかにチームの中でリーダーシップを取るか"が一番重要だと思っています。
例えば、ヘッドコーチという名前が偉いのかというとそうではないですし、社長が偉いのか、役職がない人が偉くないのか、絶対そういうことはないと思っています。しっかりとその組織の目指す方向に組織が進むために、リーダーシップを取る人が非常に価値があって大事だと思っています。キャプテンという名前が大事ではなくて、"いかにこのチームをより良い方向に持っていけるか"というリーダーシップを持っているのが誰かを、しっかりと把握するということが大事かなと思っています。

あとはリーダーシップが大事なので、誰か一人に偏る必要はないというふうに思っています。
リーダーシップの取り方もそれぞれ違いますし、リーダーシップを取れる人材が多ければ多いほど良いチームになるというふうに考えています。なので、キャプテンに関してはリーダーシップというところを一つの基準にはしています。

そのリーダーシップを把握するには全員が揃って活動しないことには、誰がどういった形でリーダーシップを取るかわからない。事前にキャプテンを決めることによって、本当はリーダーシップを持っているにもかかわらず、そのリーダーシップを制限することにつながってしまうこともあるのかなと。あとはリーダーシップの形というのは、本当はそれぞれの個人にあるにもかかわらず、キャプテンを先にお願いをしたり託すことによって、いわゆる”キャプテンらしいリーダーシップを取ろうとしてしまう”という恐れもあると思っています。
キャプテンを選んだ時、その人なりのリーダーシップをより発揮してほしいと思っています。形だけのキャプテンによるリーダーシップっていうのは一切求めてないので、そういった理由でキャプテンを今現在決めてないっていうところと、全員が来てからリーダーシップをしっかりと見て、キャプテンは色んな意見を聞きながら話して決めていきたいなと思っています。

Q.ブースターへメッセージをお願いします

これまで滋賀レイクスが積み上げてきたものは、本当に素晴らしいものがあって、かつ去年B2からB1に昇格したところで非常に勢いがあるチーム・クラブで、選手たちも勢いがあると考えています。それに対してしっかりと上積みしたもの、そしていい意味でしっかりと変化した部分を持ってシーズンに入って、それを武器に戦っていきたいというふうに思っているので、去年より上積みされた部分、そしてさらに新しくなった部分っていうところを楽しみにしていただければな、というふうに思っています。

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