シフティングの原理(5)

5. 意識の枠組みを変える、レベルシフト

 現代は物質のみが現実的な存在であり、そうでないものは存在しないという暗黙的な認識が多いのですが、実はそうではありません。世界は、意識、気=エネルギー、物質の三層構造になっています。これは科学的に証明された話ではないのですが、そういう概念というかモデルをつかうと色々と上手く行く、という話です。今までの話は意識の層がメインでしたが、ここでは気=エネルギーの話をさせていただきます。

 気というとみなさんは何を思い浮かべるでしょうか。アニメの主人公たちが気を使ってすごいことをやっているイメージでしょうか、太極拳とか武道とかのイメージでしょうか、それとも風水とか開運のイメージでしょうか。たぶん、人によって様々なイメージがあると思います。ここでいう気とは、生命エネルギーとか目に見えないエネルギーという意味で使っています。このエネルギーが本当にあるのかどうかは分かりません。それを証明するのは科学者の仕事だと思います。私は、そういうエネルギーが存在すると認識すると、様々なことが可能になるということをお伝えてしています。

 気という言葉が誤解を招きそうな時には、「ユニフォース」という言葉を使っています。全てのものにあるエネルギーという感じのニュアンスです。そして、こういうエネルギーを扱うことが、古代の宗教や儀式、各種行法のエッセンスだったりします。

 特に日本において気というのはとても大切な概念でした。中国の気の概念は、医療、健康法、武道などに特化しているように感じますが、日本の場合は言葉の概念に埋め込まれていて、様々な利用シーンで利用できる、そんな感じのものだと思います。

 この気のレベルを使えると意識が認識しだすと、意識が動かせる範囲が広がります。古い宗教やシャーマンの技術などをみると、この気とかエーテルとかプラーナと呼ばれる存在を認識し、使いこなすのに多大な時間を割いています。それほどこのエネルギーを動かすことは意識にとって、とても大切だということだと思います。

 日本の文化の根本もこのエネルギーを活用することにあると私は考えています。詳しくは私の別の著述に譲りますが、日本の神道をみても分かります。色々な儀式や神々の話はありますが、神道の概念は単純にいうと、穢れ(気枯れ)を払い、清め(気良め)をすることに尽きると私は考えています。このエネルギーの層のネガティブな部分を綺麗にする、それだけのことなのではないかと思っていたりします。

 また、日本語という言語に、気=エネルギーをコントロールするという側面が入っていることも見逃せません。例えば「気にする」、「気になる」というのは、「気」というエネルギーが身体に出来ること、「気が遠くなる」というのは、そのエネルギーが遠くに行くこと、「気に入る」とか「気に入らない」というのは、自分の気のフィールドに相手が入ってこれるかどうか、など、気というものを具体的なイメージで捉えていてそれを表現していると考えると腑に落ちる表現が多数あります。逆にいうと日本語という言語は、気をコントロールするノウハウを意識にプログラミングするといっても良いかも知れません。

 このように、日本人が気付いていないけれど使いこなしている気の概念を使いこなすのが、レベルシフトなのです。分かりやすいのが、ネガティブクリアリングとポジティブチャージングです。これは、気=エネルギーを扱いことにより、意識の扱える範囲を大きくします。

 ネガティブクリアリングというのは、記憶や概念に基づいたエネルギーを消すものです。人間のトラウマとかブロックと呼ばれるものは、実は記憶ではなく、記憶と結びついた気=エネルギーであり、気=エネルギーを消すと消えてしまいます。具体的には、嫌な思い出とか苦手なものを思い出していただき、その時に身体にできるエネルギーを消す形をとります。

 難しいように感じるかも知れませんが、気功とかその類のことをされている方は一回でその感覚をつかんでいただけるケースが多いですし、生まれつきその感覚のある方も結構おられます。決して難しい話ではありません。

 心理学的アプローチでもできるのですが、心理学的アプローチの多くは時間がかかるのに対して、このアプローチはかなり短期間で効果があります。また、セラピーなどで行う時には、クライアントが具体的な内容をセラピストに話さなくていいというメリットもあります。このようにネガティブクリアリングは、トラウマ解除やブロック外しにとても有効で役に立つツールなのです。

 この逆がポジティブチャージングです。夢や実現したい想いに気=エネルギーを付加するようなイメージで行います。これを行うと、夢や実現したい想いがよりリアルに感じられるようになります。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?