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【設定厨が作ったカードゲーム】その名は『INVENTORY(インベントリ)』【SIDE PROJECT】 1/3

 はじめまして、浦川航と申します。シフトブレイン は5年目、今回この会社のアカウントで記事を書くことになりました。よろしくお願いします。

 僕が所属するシフトブレインのメンバーはみな、なにかをつくることが大好きです。プライベートでコーヒーショップブランドを立ち上げて運営している人がいたり、子供と一緒にものづくりのプロセスから考えていろんなものをアウトプットしている人もいます。みんな誰かにお願いされたわけでもないのにつくっている。僕はその、みんなのモノづくりに対する意欲みたいなものがわりと好きです。

 シフトブレイン には【SIDE PROJECT】という制度があります。社員のやりたいなと思ったものづくりを、費用面や進行面でサポートしてくれる制度です。そんなSIDE PROJECTのひとつにカードゲーム『INVENTORY(インベントリ)』というものがあります。こんな感じのものです。

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 この記事ではその『INVENTORY』のはじまりから制作プロセス、関わってくれた人たちについて語ります。振り返ってみるといろいろありました。いざ書き始めると物語のように長くなってしまいました。なので全三回に分けて、語っていきたいと思います。

 『INVENTORY』は2人のおじさんの与太話からはじまりました。
2人のおじさん、僕とCTOの安友さんです。そして後ほど強力な助っ人として、おじさんがもう1人加わります。おじさんばかりがでてくる記事です、それが三回も投稿されます。みなさん我慢して聞いてください。

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(左が僕、浦川です。右が安友さん。)

2人とも所帯持ちのおじさんです。典型的おじさんルックです。そして世の中のおじさんの大半がそうであるように、中身は中学生のときのまま。
量産型おじさん、それがぼくたちです。

僕たちは『世界』をつくってみたかったんです。年甲斐もなく。

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はじまり:ワールドブラザーズ、結成!

 安友さんと僕は映画、アニメ、ドラマ、ゲームの趣味が似ていました。自分が面白いなと思った作品を、安友さんに教えると「あれは面白かった」と翌日反応が返ってきました。逆も然りです。仕事の合間(特に朝の始業前)にふらりと集まり、お互いの最近のおすすめを教え合う。そんな生活を何年もしていました。僕たちが面白いと思う作品には共通点がありました。それは『作り込まれた世界観』です。

絶妙な具合に現実っぽさを保ちながら、ストーリーをより面白くする設定、はたまたはその世界のルールのある作品。そういった作品に出会うたび、僕たちは心をときめかせ、自然とこう思うようになりました。

『自分たちもこんな世界を創りたい...』

でも僕たちはただのおじさんです。アニメも書けないし、ドラマも撮れない。世界を表現する手段を持ち合わせていませんでした。どうしたもんかなぁ、なんかないかなぁ、そんなことをランチ時に話しながら、サラダチキンと千切りキャベツを2人でむしゃむしゃ食べることしかできませんでした。

そんなとき、安友さんが口を開きました(ちゃんとサラダチキンとキャベツは飲み込んでましたよ?)。この一言で物語は一気に進むことになります。

『テレビゲームやアニメは無理でも、カードゲームとかボードゲームならいけんじゃね?頑張ったら、作れるんじゃね?』

僕はこの言葉を聞いて、ドキがムネムネしました。安友さんもムネムネしているようでした。「おっしゃ!やってやりましょう!」とお互い硬く誓い合い、手始めに、ユニット名を決めましょうとなりました。

この先なにかを生み出すことになったときに、名乗る屋号を決めようとなったんです。あったほうがテンションあがるじゃないですか。

すぐさま名前は決まりました。
僕たちは【ワールドブラザーズ】と名乗ることにしました。

ゲームシステムについて:安友さんのモックアップ

 数日後、さっそく安友さんがカードゲームのモックアップを持ってきました。既存のトランプに付箋が貼られたものです。対戦型のカードゲームでした。数日の間に、安友さんがゲームルールを設計してきたのです。

僕は驚きました。プレイしてみたところ、面白かったんです。このカードゲームには、杖、魔力、属性、スキルカード、大きく分けて4種類のカードが存在します。まずプレイヤーは、山札からカードを引き、手札に加えます。

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そして手札のなかから、杖、魔力、属性のカードをそれぞれ1枚ずつ場に置いていきます。3つが揃えば攻撃完成。相手のライフを削ることができます。

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スキルカードには様々な特性があります。相手の攻撃を防ぐものから、ライフを回復するもの、相手の手札や山札からカードを盗むもの、いろいろです。スキルカードの出すタイミングによって戦況は大きく変わっていきます。

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ポーカーにルールが似ていることもあってか、一度プレイすればルールを把握できるシンプルなゲームです。それでもって、どのカードを出すか、相手はどんなカードをもっているのか、など戦略も必要になってくるゲーム性。
安友さんはこのゲームを家で考え、小学1年生の子供とテストプレイしながら作り上げたとのことでした。所帯持ちが功を奏したのかもしれません。子供とテストプレイを重ねて作って行ったこのゲームは、おのずとシンプルなものになっていました。それでいて、おもしろかった。目の前の54枚のカードが僕には光って見えました。これはイケると思いました。

遊び終わったあと、安友さんから「このゲームの世界観を創ってもらいたいんだ」と依頼されました。

「名前はなんとなく考えていて、『INVENTORY』ってのはどうかな?収納するみたいな意味なんだけど。このカードゲームが存在する世界を考えて欲しいんだ、あったほうがこの先デザイン考えたりするうえでもよかったりするだろうし」

僕は、いいっすよとラフに答えました。でも内心はメラメラと燃え上がっていました。120%の力を注いで、このカードゲームの世界観つくったろうやないか!と燃え上がっていたんです。

設定について:浦川の妄想爆発

 僕は普段プライベートで小説を書いています。SF小説が多く、特に何か賞に応募するわけでもなく、ただただ書くのが楽しくて10年くらい暇を見つけては書いています。そこで培った妄想癖をまさかこんな形で活用するときがくるとは。

まず、世界を考える上で地形から着手しました。Pinterestで、海外の文化遺産、自然なんかの写真を漁り、このカードゲームにぴったりの雰囲気を持った空気感を探ったんです。そして細かい設定を作っていきました。(どうやって設定を作ったかは、個人のnoteのページに書いていこうと思います)

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(設定を作る上で、イラストをたくさん書いたりしました)


出来上がった設定、全部書いてしまうと長くなるので、こちらで公開しておきますね。

デザインについて:ADおじさん参上

 設定をすぐに安友さんに共有しました。これでいこうと賛同してくれました。よし、世界観もルールもできた。次はカードゲームのデザインを作っていくぞとなったときに気づいちゃったんですよね。

あ、おれたちデザインできないじゃんって。

ここで、強力な助っ人に参加してもらうことになりました。アートディレクターの藤吉さんです。前記事でご紹介したエナジーバー「SOCIUS」を手掛けているおじさんです。

仕事以外でも自発的にモノづくりを続けている藤吉さんなら、僕たちの考えに共感しながらデザインをしてくれるんじゃないかと思ったんです。

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(藤吉さんはYoutubeで「TRY UNCLE」というチャンネルを運営しています)

結論から言うと、マジ藤吉さんに頼んでよかったです。いいデザインを作ってくれました。どんなプロセスでデザインを作ったかって?それは次回の記事にします。なんせだいぶ記事が長くなってしまったので。でもちょい見せします。

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 手を動かして作るデザインです。詳細早く話したいなぁ。

(つづきはこちら👇)


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