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【過去の社内メッセージより】引きつづき、思ったことを

2010年より、SHIFTの社内向けブログにさまざまなメッセージを書いてきました。そのメッセージをより多くの方たちに読んでいただきたいと、noteに転載したいと思います。

(SHIFTの社内向けブログ2014年7月2日)
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引きつづき、思ったことを。

昨日、またとある映像系の方と飲みました。

映像のお仕事も、いいか悪いか置いといて、儲からない世界になったと。特に映画の世界。そりゃそうだ。


古くはMacの登場でDTPの世界が広がったように、逆に職人でしかできなかったチラシづくりやグラフィックづくりがDisruptされ、一部の有識者でしかできなかった作業がオープンになった。

もちろん映像も、MacのおかげでAdobe Premiereの登場、さらには一眼レフデジカメの登場、GoProのようなアクションカメラ、最近の流れでは空撮ができるドローンの登場で、完全に製作の世界がDisruptされていると。

Hikakinさんのような方の登場で、映像をクリエイトすることに価値はなく、その先のUXに価値があるのも証明されていますよね。年俸6億円稼ぐ人もそうです。

でも、その付加価値は古くから脈々とあると思っていて、つまりスポーツの解説者です。野球がなんであんなに日本で人気なのか、僕は名物解説者がいたからだと思っています。競馬の実況で有名な杉本さんもそうですよね。

プロレスの解説で成り上がった古舘伊知郎さんも、僕からするとユーチューバー。

ちなみに、日本のサッカーが面白くないのは、面白い解説ができる人が少ないからだし、そのエンターテインメント性が科学されていないからだと思っています。古くは、セルジオ越後さんの解説なんて、毒舌で面白かったし、古くは松本育男さんなんかも、とっても面白かったですよね。それが文化になっていない。だから日本のサッカーは盛り上がらない。

それで、言いたかったのは、「成長産業に過去の技術を活かす」ことができるかどうかは一つのピボット例かなと。

品川区のアドバイザーをしていて、いつも思うのが、ものづくりをやってました。町工場でした。というのは多くて、仕事をマッチングしてくださいとか、異業種で組みましょうとか、いろいろやるけど、全然上手く行かない。

なぜなら、その町工場はずーっと自動車なら自動車のピストンだけをつくっているから。

内燃機関が売れない時代に、ピストンつくっても、売れないんです。でも、そこには匠の技術があって、その技術を抽象化して、ほかの成長産業に当てることが重要だと思うんです。

つまり、ピストンという過酷な燃焼条件に耐えながら、何億回と耐久性よく精度を保ったまま動く物質を切削する技術は、インコネルのようなめっちゃ固いものを削るための、工具の摩耗を測定して、フィードバックするシステムの技術かもしれないんです。

つまり、その測定→解析→応用というシステム事態に価値があるかもしれない。そうするとその技術はロボットの制御工学に応用できるかもしれないです。つまり自動車という産業じゃなく、成長産業である介護やロボットという産業に活きる。

シフトのソフトウェアテストも、ものづくりの生産管理・品質管理を、ずぶずぶのITにもち込んだだけなんですね。

なので、映像の仕事がなくなるからダメというよりは、その本質的な技術なり知恵を、どう昇華させて応用させるか。または、競馬解説の杉浦さんの実況中継技術は、競馬テレビというスクリーンから、YouTubeというスクリーンに移っただけなので、どのスクリーンで勝負するかという話だと思う今日この頃。

そう考えると、Disruptできる事業がどんどん見えてきますね。
今日も妄想が絶えない。


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