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誤配送の対応

2週間ほど前になるが、部屋のエアコンの動きがずいぶんと鈍くなった。
残暑厳しい最中、エアコンなしで、日本国憲法第25条第1項にある「健康で文化的な最低限度の生活」が送れるようには思えない。
この暑さはいつまで続くのだろうと思いながら、エアコンの内部を確認するために、水道や電気、ガスのメーターボックスに入れてある脚立を取りに行った。
メーターボックスを開けるのはこういうときぐらいであり、水道や電気、ガスの検針員の方が私よりもはるかに多くの回数を開けている。自分よりも他人の方がよく開けるものってそうそうないよな、というどうでもいい気付きを覚えながら開けてみた。

なぜか、amazonの置き配がそこにあった。
置き配に心当たりはない。
そもそも、私は置き配場所を玄関前に指定しているので、メーターボックスに私の荷物が入っているはずがない。

つい先日、映画「ラストマイル」を鑑賞したばかりである(https://note.com/shidaeu/n/n3d194afeb407)。
もしかしてこれは爆弾ではないかと妄想をしてしまう。
いや、落ち着け、あれは映画の世界だ。現実ではない。
満島ひかりも岡田将人も酒向芳が発音しようとして噛んでしまった「ロジスティクスセンター」では働いていない。不自然死を調べる石原さとみもいない。

ということで、落ち着いて置き配された荷物に貼付されている配送先を見ると、よく似た名前の隣のマンションの同じ部屋番号であった。

なるほど、誤配送だな。
この配送先の人は置き配場所をメーターボックスに指定していたのだな。
貼付されているラベルには8/12に配送予定であることがわかる情報が印刷されているので、1カ月ほどこの荷物はここで眠っていたのか。
いや、この埃の被り具合から考えると先月ではなく「昨年の」8月なのではないか?

お隣のマンションは名前が似ているし住所番地も1番違いである。誤配送があってもおかしくはない。佐川急便は「そちらはどっちのマンションなんでしょうか?」という問い合わせを配達前にしてくることが多い。番地票はマンションの入り口にあるからそれを見ればわかるのになぜ見ないのだろう。クロネコヤマトや日本郵便はそんなことを一度も問い合わせてきたことがないし誤配送もない。
そしてamazonは、そんな問い合わせをするまでもなく堂々と間違って配送したようである。

んなこたぁ、どうでもいい。
この荷物をどうしたものか。
1年も経ってしまっているとはいえ、正しい配送先に送り届けるのがいいだろう。そう思って階下の大家さんの部屋に向かう。大家さんは隣のマンションの大家さんでもあるので、相手の連絡先も知っているはずである。

かくして、大家さんから無事相手の連絡先を聞き出し、相手と連絡が取れ、荷物は無事渡すことができた。
曰く「1年前に『配送済のお知らせ』がamazonから来たけど配送されていなかったことがあり、ひと悶着あって『返品扱い』にした」とのことであった。そして、以後「配送したと言われたのに届いていない場合」は、真っ先に誤配送先として相手方を疑い、連絡することにしましょうという協定を結んだ。

なお、エアコンはフィルターの掃除を怠っていたから調子が悪かっただけであり、掃除をしたら快適に動き出した。
それにしても暑いなあ。本当に暑さ寒さも彼岸までなのだろうか。


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